【三島由紀夫】楯の會創設の動機
三島由紀夫と革命 ②
今の日本には、保守政治ができることはありません。日本は占領されているのです。昭和21年に憲法を改正されて、その憲法もお笑い種です。
憲法第9条には、以下の通り書かれています。
1. 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2. 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
我が国は、陸海空軍を保持できません。しかも、ご丁寧に「交戦権は、認めない」と書かれているのです。日本は外国から攻められても、戦うことはできません。しかも、敵国が攻めてきて、日本の領土が奪われても、日本は交戦権がないから戦うことはできません。
そこまで自衛権を奪われているのです。こんな憲法を押し付けられているのに、未だに日本人は黙っているのです。
戦後、日本人はマッカーサーが怖くて仕方なかったのです。日本には350万人の日本兵がいたのです。航空機は、約7千機あったのです。
日本は本土決戦をまだしていません。沖縄だけで本土決戦をやったくらいです。沖縄でも大変な犠牲をこうむっているのです。沖縄で犠牲になったのは、無辜の市民である女子供です。本土決戦をしたら、無傷の350万人の日本兵がいたのですから、米軍はどうなるのかわかりません。
マッカーサーが恐れたのは、天皇です。「天皇を処刑した場合は、日本国民が総決起をしたであろう」ということを予測したのです。そうなった場合は、どれくらい損害が出るのかもわかりません。
アメリカでは、1万人の犠牲がでたら、反戦運動が起きてしまうのです。「うちの子供を返せ」とデモが始まってしまうのです。アメリカでは、1万人が戦争で死んだら限界です。
そこで、マッカーサーは日本が怖いから、天皇陛下を処刑しなかったのです。日本は戦争に負けたのです。これをしっかりとわからなければいけません。
GHQは、日本人を骨抜きにするために憲法を改正したのです。「お前たち、この憲法でやれ」と押し付けた憲法です。憲法では、天皇の主権は奪われて象徴にされて、陸海空軍を持てない憲法にされたのです。
公明党の山口那津男は、憲法を掲げて「よい憲法だな、こんなよい憲法はないよ」言っていたのです。まったくふざけています。
そのような憲法を日本は押し付けられたのです。だからこそ、日本に保守政党ができるわけがありません。保守党というものができたとしても、成り立たないのです。
サンフランシスコ講和条約で日本が独立して、憲法を改正するチャンスはあったのです。日本は終戦してから、GHQの支配下にはいり、独立していなかったのです。その間に憲法をつくられたのですから、当然、日本が独立するときには、憲法を改正すると思っていたのです。
ところが、自民党の吉田首相は、「憲法は変えません。このままでいきます。その代わり、アメリカさん、守ってくださいよ」と言ったのです。自民党は、77年間も憲法を変えないでやってきたのです。これは、全く異常なことです。これを見ても自民党は、保守政党ではありません。
自民党は形だけは、「憲法を改正する保守党をつくらなければいけない」と言って、自由党と日本民主党が連合して、自由民主党をつくったのです。占領下の憲法を引き継いだままで、保守陣営などできるわけがありません。
保守陣営とは、一体なんでしょうか? 憲法で否定されている保守政党は、どこにいるのでしょうか? いるわけがありません。アメリカは、保守陣営を叩き潰さなければいけません。
「保守政党をつくって、戦前の日本に戻ろう」などという奴がいたら、「叩き潰せ!」と命令して、潰してきたのです。
戦後、自衛隊ができても、自衛隊員は国会議員には、なれなかったのです。それを引きずっているから、田母神閣下が「日本は悪くなかった。あの戦争は正しい」と言った瞬間に、浜田防衛大臣が早々とクビにしたのです。
田母神さんは引きずりおろされてしまったのです。これは、本当の保守を目覚めさせないようにしているのです。「日本は、そんな国ではありません。田母神を早く辞めさせるのだ」と必死になって引きずりおろしたのです。
田母神閣下は正しいことを言われたのです。しかし、アメリカの支配下にいるのですから、日本から保守党は生まれません。むしろ、保守党が生まれたら、反逆です。日本はまだ、アメリカの占領下を引きずったままです。保守党は、育たないのです。
元々、自由民主党は保守党で成立できない政党だったのです。日本では保守党はできません。保守と言ったら、戦前の日本に戻ることですから、そんなことはできません。そんなことをアメリカが許すわけがありません。自民党は、名前だけで実際は「自由リベラル党」です。それで、アメリカから許されたのです。
それに乗っかり自民党は、77年間もやってきたのです。実際はリベラル政党なのに、保守の仮面をかぶり国民に錯覚させていたのです。
国民は、「自民党は保守党だから、憲法を改正して、戦前の日本に帰ることができるのかな」と思っていたのです。自民党は、そのように思わせておいて、憲法改正をやってこなかったのです。憲法改正など、できるわけがありません。
そのことにいち早く気が付いたのが、三島由紀夫だったのです。「日本は絶対に憲法は変えられない。戦前の日本に帰ることはない。今の自民党はウソだ。保守党だと言っているが、保守党ではない。保守は日本では生存できないはずだ」ということが、三島由紀夫の理論です。
では、日本はどのようにしたら、変えることができるのでしょうか? そこで、三島由紀夫は考えたのです。「それは、自衛隊しかいない」と考えたのです。これが、天才の見方です。
当時、三島由紀夫先生が自衛隊に体験入隊して、歩兵になって駆けずり回っていると知って、「文士の三島先生が、どうしてそんなことをやっているのだろうか?」と僕は思っていたのです。
三島由紀夫は「自衛隊が保守陣営をつくるしかないのだ」と気が付いたのです。日本では、保守政党はできません。それで、自ら範を示すべく、自衛隊に入隊して、仲間を募ろうとしたのです。
三島由紀夫は、様々な文学作品を書いてきましたが、自衛隊の市谷駐屯地に乱入して、最後の演説をすると、「バカ、文士、かっこつけるな、ひっこめ!」などというヤジが飛んできたのです。
とてもではありませんが、自衛隊の諸君は、何もわかっていません。そこで三島由紀夫は、バルコニーの窓を閉じて、自決したのです。
それから、自衛隊は変わったのです。見てごらんなさい。最近、ウクライナ情勢、ガザ情勢を解説しているのは、将軍クラスの人達です。自衛隊の元陸将や、元幕僚長が出演して、解説しているのです。
戦略のプロがテレビで解説しているのです。時代は変わりました。自衛隊は立派な人達ばかりです。どうしてそうなったのかというと、鍵は三島事件です。三島先生が、魂ふりをしたのです。
「この日本を変えようと思ったら、自衛隊しかいないのだ。自衛隊の諸君が立たなければ、この日本は絶対に変わらない」ということを言ったのです。政治家はアメリカの犬ですから、政治から日本を変えることはできません。(③に続く)
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