支配者と平民 ① | 中杉 弘の徒然日記

中杉 弘の徒然日記

毎日・毎日起きている事件について
ユニークな視点で書いています。

※クールス ミスター・ハーレー・ダビッドソン

 

 ”権力は暴力から生まれる。それを悟ったのが関東連合です!”

 

 もし、人間が一人しかいなければ、何もできません。せめてできることは、魚を獲り、キノコを食べ、木を切り自分の家を建てるくらいです。そんなことしかできません。そのような集団が何百人集まっても、何もできません。

 自分の家しかできない連中が100人集まっても社会はできません。「社会がどうしてできるのか?」と言うと、バラバラの人間を束ねるからです。これを「統(す)べる」と言います。すると、100人いれば、土木工事もできるのです。

 「この川をせき止めて、防波堤をつくろう」「人口の池をつくろう」など、100人いれば、それなりの物ができるのです。1人では何もできません。それが百人、1千人、1万人になっても、バラバラにいたら何もできません。狩猟採集の生活しかできません。

 それがある時に、「俺が王になる。みんな、ついて来い!」と言うと、千人、1万人、1億人を束ねることができるのです。また、平民のほうは、王様がいないと困るのです。王様がいないと話がまとまりません。

 意見の違う人間が、何万人集まっても何もできません。そこで王様を立てるのです。すると「俺は王様だ」という人が出てきて、民衆は王様を立てるのです。「我々もやっと王様を持った」ということになるのです。

 王様を持ったということは、無連帯の人間に王様の名の下に連帯が出来たのです。すると、もの凄く大きな仕事ができるのです。狩猟採集の大昔に比べて、ピラミッド、万里の長城、西洋のお城も凄いものです。トルコのバールベックの遺跡は巨石文明です。そのような恐ろしい仕事ができるのです。

 今から、2千年前のローマ帝国は、今とほとんど同じ暮らしをしていたのです。何も生活は変わりません。無いものは電力だけです。ビルは石造りです。夜になると明かりがついて、石造りの歩道があり、温泉があります。

 「全ての道はローマに通じる」と言われている通り、どの道を行ってもローマに通じているのです。馬車に乗り人々が行き交うのです。橋も水道橋もあったのです。ローマ時代は、ローマ風呂もあったのです。小さな風呂ではありません。何百人も入ることができる温泉があったのです。

 コロッセオという競技場は、屋根も閉まったのです。快適そのものの生活です。今と何も変わりません。ただ、電気がありませんから、夜はロウソクを灯していたのです。エレベーターもあったのです。現在のエレベーターは電気で動きますが、ローマ時代のエレベーターは、奴隷が動かしていたのです。

 生活している側から言うと、マンションがあり、エレベーターがあり、水道から水が出てローマ風呂もあり、娯楽施設もあります。今と同じです。

 その前にはギリシャ時代がありました。ギリシャ時代も今と同じような生活ができたのです。人間が集まってきて、統べる王様がいると、「橋を造れ」と言うと、民衆が「わっせ、わっせ」と働くので橋が出来てしまうのです。

 「石畳の道路を造れ。全ての道をローマにつなげよ!」と王様が言うと、石畳の道路が出来てしまうのです。日本のお城もそうです。凄いものです。あれは、一人の人間ではできません。命令を下す人がいないと城はできません。

 大名が「お城を造れ」と言うだけで、立派な城が造られたのです。姫路城にしても、江戸城にしても立派なお城です。それは、王様がいないとできません。すると、王様の役割がわかってきます。王様がいないと何もできないのです。

 「川が氾濫している。せき止めろ!」というと、民衆が「わっせ、わっせ」と土嚢を積めば、氾濫をせき止めることができるのです。王様の役割は人々を結び付けて統一して、エネルギーを王様に集中させることです。

 この力を集中する力を与えていくものが身分制度です。王様は一番偉い人です。「次に偉い人は貴族、次に偉い人は商人、次に百姓」と階級をつくっていくのです。王様を立てると人間の階級が自然に出来てくるのです。階級はどうしても必要なものです。

 共産主義は王様を認めませんが、階級を持っているのです。共産党の書記長は絶対的な権力を持っています。スターリンは絶大な権力を持っていました。毛沢東は、百姓ジジイのような顔をしていながら、物凄く獰猛な権力を持っていたので、自国民を6千万人も殺したのです。

「お前と、お前が喧嘩をしろ!」とけしかけて、殺し合いをさせたのです。下っ端の人間は、喧嘩することは何もありません。それをけしかけるのです。「あいつがお前の命を狙っているぞ。やっつけてやれ!」と言うだけでよいのです。相手をやっつけると、一つの団体ができるのです。すると権力が出来てしまうのです。

 「次はあいつをやれ!」とけしかけて、次から次へとけしかけていくのです。一つの団体が権力を握ると、他の団体をけしかけて破壊していくのです。王様に憎しみがこないようにしていくのです。

 共産主義者は、王様の持っている力を「労働者が握るのだ!」と言いながら、実際は労働者が握れるわけがありません。書記長が労働者だったことはありません。日本共産党歴代委員長は、みんな東大卒です。「労働者よ、団結せよ!」など、ウソなのです。共産党の書記長は、東大卒のエリートです。

事実はそうなのですから、結局は同じことなのです。前の王様を追いだして、労働者が天下を取るのです。王様から労働者に変わっただけです。権力の構造は一人の人間を立てて、人々を使っていかないと社会はできないのです。

 これを体型立てて、まとめたものをチュチェ思想といいます。共産党がワーワーわめいても何もできません。一人の強烈な指導者が現れて、「俺に従え」と言うのです。「やれ!」という命令が通っていくと巨大な権力が出来るのです。地球すら、ぶっ壊すことができるのです。

 権力が集まると地球も壊すことができるのです。穴を掘って原爆を何千発も並べて、スイッチを入れると、地球を真っ二つにすることができるのです。何故、か弱い人間がそんなことができるのでしょうか?

 中国の人口は、15億人です。中国は指導者の一言で15億人が動くのです。これが社会主義です。「お前は農民、お前は労働者」と決めて、頭の良い人を集めて研究所をつくって、一人の権力者が15億人を動かすのですから、巨大なことができるのです。事実、中国はやっているのです。

 これは、人間の原型を述べたものです。必ず社会には、その社会を統べる王がいるのです。名前は書記長でも王でも何でもいいのです。その王という立場は、非常に魅力的であるから、常に殺し合いが続くのです。

 王様の下にいる人間は、「俺も王様になりたい。あの王様を殺せばよいのだな」と思うのです。「殺せばよいのだな」と思って殺してしまうと、15億人の力を握ってしまうのです。15億人の力は計り知れません。権力は魅力的です。権力の魔力に憑りつかれてしまうと、平気で人殺しができるようになってしまうのです。(②に続く)

 

 

■世界史虐殺者ランキング

 

●第5位 エンヴェル・パシャ(トルコ) 200万人

オスマン帝国末期の軍人で、青年トルコ革命の指導者です。
目元も涼やかだし、ひげがとても素敵なおっさんです。
エンヴェル・パシャは、第一次世界大戦の中でオスマン帝国の軍人としてロシアと戦闘に入ります。
そしてロシアによって大打撃を被ったため、ロシア軍に協力したという理由でアルメニア人をシリアに強制移住させ、その過程で200万人にのぼるとされるアルメニア人がトルコ軍によって虐殺されたといわれています。これがアルメニア人大虐殺です。

トルコは、アルメニア人大虐殺によって国際的な非難を受けていますが、現在でもこれを認めていません。

 

●第5位 レオポルト2世(ベルギー)200万人

レオポルト2世は第2代目のベルギー国王です。
こちらはひげがすげー生えてます。

レオポルト2世が即位した当時、独立が遅れたベルギーは植民地獲得に躍起になっていました。
植民地獲得はことごとく失敗するのですが、そんな中コンゴは、天然ゴム、象牙、ダイヤモンド、金、銀など魅力的な資源が数多くあるにもかかわらず、未開拓の地であったため、レオポルト2世はここに目をつけます。
ベルギーが国としてコンゴに進出することは、列強の緊張関係の中で認められず、あくまで「レオポルト2世の私領」として、進出することになります。
これがコンゴ自由国の成立です。

莫大な私財を投入していたレオポルト2世は、その回収を急ぎ、1893年まで250トン足らずだった天然ゴムの生産量を1901年までに6000トンにまで高めさせました。もっともそれは先住民を過酷な環境で無理やり働かせた結果でした。天然ゴムの生産量にはノルマが課せられ、生産量が足りない場合には手足切断などの罰が加えられました。

過酷な圧政によってコンゴの人口は1885年にコンゴ自由国が建設された時点(3000万人)と比べて70%減少し、900万人にまで減少したそうです。

居酒屋チェーンや牛丼チェーンもびっくりの超絶ブラック企業っぷりです。

 

●第4位 ポル・ポト(カンボジア) 300万人

文化大革命に影響を受けたポル・ポトが行った大粛清により、1975年から1979年の間の死者数300万人にものぼったとされています。実際には諸説あり80100万人程度とする説もあります。
ただし、カンボジアの人口が800万人程度だったことを考えると、いずれにおいても、とてつもない大虐殺だったことがわかります。

ポル・ポトが目指したのは「原始共産主義社会」であり、資本主義の要素を全て否定することでした。

 

●第3位 アドルフ・ヒトラー(ドイツ第三帝国) 1100万人

3位は皆さんお待ちかね、ボヘミヤの伍長殿です。

ポーランドではユダヤ人総人口の9割がホロコーストで死滅したとされており、「劣等民族」または「不穏分子」として、ユダヤ人(600万人)、シンティ・ロマ人(約20万人)、ポーランド人、セルビア人(50万から120万人)、ロシア人、スラブ人、知的障害者、精神病者、同性愛者、黒人、エホバの証人、共産主義者、無政府主義者、反ナチ運動家なども殺害したとされ、殺害されたこれらマイノリティーの合計は、900万人とも1100 万人とも言われています。

ユダヤ人のうち、とくに被害が大きかったのが中央および東ヨーロッパで、1939年当初のユダヤ人人口は700万人でしたが、そのうち500万人がホロコーストで殺害されたとされています。

もっとも、ユダヤ人600万人というのも、実際には誇張やデマだとする反論もたくさんあります。その後ユダヤ人が増えているとか。ただ、現代の国際社会でこういった声を上げることは大きな波紋を呼び起こす可能性もあります。

 

●第2位 ヨシフ・スターリン(ソ連) 2000万人

はい、鋼鉄の男、スターリン同志です。
彼は人類の歴史上もっとも多くの人民と広大な土地を支配した人間です。

レーニンの後継者争いにおいてトロツキーを殺したことに始まり、ブハーリン、ルイコフなど幹部をかたっぱしからぶち殺していきます。

最盛期であった1937年から1938年までに、1344923人が即決裁判で有罪に処され、半数強の681692人が死刑判決を受け、634820人が強制収容所や刑務所へ送られました。

赤軍も5人の元帥の内3人、国防担当の人民委員代理11人全員、最高軍事会議のメンバー80人の内75人、軍管区司令官全員、陸軍司令官15人の内13人、軍団司令官85人の内57人、師団司令官195人の内110人、准将クラスの将校の半数、全将校の四分の一ないし二分の一が「粛清」され、大佐クラス以上の将校に対する「粛清」は十中八九が銃殺という、圧倒的な虐殺っぷり。

「赤軍の至宝」とまでいわれたトハチェフスキー元帥などもぶっ殺してしまったため、独ソ戦の前半はドイツにフルボッコにされるという始末です。

秘密警察のヤゴーダなどが暗躍していたのですが、そのヤゴーダも逮捕され処刑。後任のエジョフも後に逮捕処刑。更に後任のベリヤも処刑されています。
もう何がなんだか。

人民をかたっぱしからシベリア流刑、強制収容所送り。
何人殺されたのかもはや調べがつかず、50万人から2000万人まで諸説あります。

 

●第1位 毛沢東(中国) 6000万人

栄えある最優秀虐殺者、おめでとうございます。

毛沢東は、中華人民共和国を成立させた後、農業・工業を振興するため、大躍進政策を実施しますが、結果は中国経済の大混乱と、推計2,000万人から5,000万人の餓死者を出す大失敗に終わり、毛沢東は生涯でただ一度の自己批判を行って、国家主席を辞任した。
いったいどうやったらそんな大失策をおかせるのか、スケールが違いすぎます。

しかし、そこは毛沢東。そんな自己批判で終わりません。
反撃にでて、今度は文化大革命を実施します。

重要な文化財などは徹底的に破壊され、各地で大量の殺戮が行われ、その犠牲者の合計数は数百万人から1000万人以上ともいわれています。

 

http://barbarossa.red/slaughterer-ranking/

 

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