こちらのお話はぴっぴさんのお話の続きです。
↑そちらから読んでいただけると嬉しいです♡
ごめんなさいっ!!!!
リンク失敗してた。゚(゚´Д`゚)゚。
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いつもより早く目が覚めたのは、やっぱり浮かれてるからなのかな。
今日は久しぶりにみんなに会える。
ううん。
潤くんに、会える。
あの頃からずっと大好きな人。
真っ直ぐで、熱くて、いつも前を向いてる人。
いつも向上心に燃えてて、平熱な俺とは正反対。
だからなのかな…こんなに惹かれるのは。
本好きの潤くんの影響で読むようになった洋書は、今じゃ立派な俺の趣味で。
今日だってじっとしてられないから早めに家を出て、いつもの古本屋さんでおじさんと話したり。
冷たくなり始めた空気の中を、歩いて相葉さんのスタジオまで向かった。
公園からすぐの相葉さんのスタジオに入ると、もう翔さんと大野さんが来てた。
なんか釣りの話をしてるのが聞こえてくる。
「はよー。なに、大野さん。また釣り行くの?」
相葉さんの背中から顔を出して挨拶すると、大野さんが楽しそうに話し出す。
「おはよ、にの」
「真鯛、釣れたら持ってきてくれるんだって」
「へぇー、じゃあ、相葉さんに食べさせてもらお」
「にのも料理したらいいのに」
「めんどくさいもん」
いつも大野さんは釣った魚を相葉さんと潤くんの所に届けてる。
俺にも料理すればいいのにって言ってくるけど、そんなめんどくさいことしたくない。
本当は潤くんの所に行きたいけど行けない俺は、相葉さんの優しさに甘えて、潤くんと同じものを食べたいって理由だけで相葉さんの所に行く。
ふにゃっと笑う大野さんと話してたら、相葉さんのわんこのリンが相葉さんの足元に駆け寄ってきた。
「わぁ!ちょっと!リン!危ないよ!」
転びかけた相葉さんを大野さんがサッと支える。
その2人の向こうに苦笑いの翔さんがいる。
「あーあ、楽譜ぐっちゃぐちゃ」
「こら!リン!相葉ちゃんが怪我すんだろ!」
ぐしゃぐしゃになった楽譜を拾いながら伸ばしてたら、大野さんが俺の前に座ってリンを抱き抱える。
「アンタも手伝いなさいよ」
「ワンコ抱えてるから、無理」
「降ろしたらいいじゃん!」
大野さんとはいつもこんな風にじゃれるような会話をしてる。
いつだって、なんだって受け入れてくれるこの人は俺の避難所で、救急箱。
好きな人の視線の向こうに見えたモノに傷ついたココロを、この人の優しさが癒してくれる。
ごめんね。
本当はアンタの気持ち気づいてるのに、気づかないふりして甘えてる。
いつもココロの片隅にある罪悪感が顔を出した時、あの声が聞こえて、耳が一瞬で熱くなる。
「はよーって、何してんの?」
「リンが相葉さんをびっくりさせたから、相葉さんが楽譜を飛ばしちゃったの」
「マジか」
「うん」
しゃがんで一緒に楽譜を拾いはじめた潤くんに、赤い耳がバレてないか気になって下を向いた。
「ニノ、相変わらず白いなー」
「潤くんも白いよ」
「そうか?」
そう言って俺の頬に手のひらをあてる。
色を比べてるだけって分かってても、ほっぺたに心臓があるみたいにそこだけ熱い気がする。
「手伝うよ」
そう言って現れたもう一つの白い手。
潤くんの視線は、すぐにそっちに移ってしまう。
「翔さん、こないだ言ってたフェアトレードのコーヒー豆、今度入荷するって」
「あ、マジ?」
話し出した潤くんは、俺が好きになった頃と同じようにキラキラのあの大きな瞳で、あの頃と同じように翔さんを見てる。
真っ直ぐな気持ちは、真っ直ぐに翔さんに向かって。
潤くんの恋は、眩しいほど綺麗だ。
ねぇ潤くん。
俺の気持ちには気づかないで。
その代わりずっと親友でいさせて。
真っ直ぐじゃない俺は、潤くんの恋を応援は出来ないけど、俺も気づいてないふりをするから。
浮かれてた気持ちがいつも通り、少しだけしぼんだ。
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