僕らのうた side S | 嵐さんに愛を叫べ

嵐さんに愛を叫べ

相葉くんと櫻葉さんが大好き!です

モデルズも大宮さんも、その他CPも登場します。

腐ってますので、ご理解のあるオトナのお嬢さまのみ、自己責任でご覧ください。
男性と思われる方、商業目的と思われる方の読者申請、コメントは削除させていただきます。




「はー、うまかった」


『しょーちゃん、もうちょっと栄養バランスとかちゃんと考えた方がいいよ』


可愛い顔して言うことはきっちり言うアイツが、教えてくれたオススメの店。

美味かったよって、ちゃんと行ったよって話したら、きっと笑ってくれる。

そう思うと、アイツが待つスタジオに向かう足取りも自然と軽くなるんだ。



今日は、5人が久々に揃う、から……



アイツがあの人を見る柔らかい眼差しは、嫌いじゃない。

その眼差しを向けられるのが、俺だったら……と思わずにはいられないけれど。



「あ!しょーちゃん!おはよ!今日もしょーちゃんが一番乗りだね!」


「はよ」


満開の笑顔に迎えられて、それだけで心が弾む。

相葉くんの足元にいたワンコが、俺を見てふい、と向きを変えてスタジオの奥に消えていった。



「もー、リンはいつまで経っても皆に懐かないよね」


「またおやつ持ってきたんだけどなぁ」


「ほんと?喜ぶよ、あいつ。貰うものだけはしっかり貰ってんのにね。ちゃっかりしててごめんね?」


くふふふふって笑う君に、そうだなって返して笑い合う。

ま、いいんだ。邪魔者はいない方がいいから。



「教えて貰った飯屋、行ってきた。超美味かったよ」


「あ、ほんと?よかった」


くふふって笑う細く見える腕を掴んで、抱きしめる。



「……しょ……」


途端に変わる色。

君の気持ちを知っていて、君の優しさを利用している俺は、狡い。



「今日、待ってる」


彼に会った日は、君の心が揺れるのを知ってるから。

君が断れないって知ってるから。



「……うん……」


腕の中で身を竦めて、小さくそう返事をした君に素早くキスをしてから腕を離した。



「しょーちゃん……」


「続きは夜のお楽しみ~」


「もう!エロいよ!」



嫌いじゃないんだ。

このどっちつかずな関係も。



その時だけでも、君が俺のモノになってくれるなら。

その時だけでも、君が満ち足りた笑顔を見せてくれるなら。




「おはよー」


「あ!おーちゃん、今日は早いじゃん!」


君の声が半オクターブ、上がる。



「今日は早く目が覚めちゃったんだよ。おぉー、翔くんもう来てんのか」


「智くん、おはよ」


ふにゃんと笑う彼は、俺の尊敬する仲間で。

だけど、彼の想いが相葉くんにないことも知っているから……



相葉くんが智くんに見せる笑顔をぼんやりと眺めながら、いつの間にか足元に来て俺を見上げるワンコにおやつをあげて、わしわしと頭を撫でた。


「お前が懐いたら、お前のご主人も懐いてくれんのかな?」


ワンコは、なに馬鹿な事言ってんの?とでも言いたそうな顔で首を傾げて俺を見てから、くるりと向きを変えて相葉くんの足元へ走っていく。


「わぁ!ちょっと!リン!危ないよ!」


ワンコに驚いた相葉くんが、手に持っていた楽譜を飛ばした。

彼の腕に抱きとめられて、顔を赤らめる君に、俺の中で一瞬だけ黒い炎が揺らめくけれど。



「手伝うよ」


「ありがと、しょーちゃん」


床の上に散らばる楽譜の真ん中に立つ、意外と男らしい背中にそっと触れてから顔を覗き込む。

そうしたら、困ったような笑顔で君は俺に笑うんだ。



相葉くん、俺さ……

なんて思われたっていいんだ。


君が笑顔で俺を見てくれるなら。

一瞬だけでも、俺の腕の中に居てくれるんなら。


俺はいつまでもここで待ってるよ。










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