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ジパング俱楽部2018年7月号特集記事挿し絵

なぎぃの木 naggy イラストレーター おやつの時間
JRグループのシニア世代対象の会員制の旅行クラブ『ジパング倶楽部』の会報誌『ジパング倶楽部』2018年7月号の特集記事「時を超えて旅する山陰」で、松江・不昧公ゆかりの和菓子6点のイラストを描かせていただきました。

松江藩主・松平治郷は、大名茶人として知られ、不昧公の名で親しまれています。不昧公の詠まれた和歌にちなんで命名された『若草』『山川』『菜種の里』は、「三大銘菓」として長年親しまれています。
また、今年は没後200年ということで色々とイベントが予定されているそうで、「不昧公200年祭」では、不昧公にゆかりのご銘をもつ「不昧菓」という記念の和菓子を期間限定で販売されているそうです。

今回わたくしは、「三大銘菓」の3点と、『不昧菓』の中から『舟つきの松』『薄霞』『出雲なんきん』の3点、合計6点の和菓子と、それぞれのお菓子に合うような菓子器(漆器や焼き物、ガラス製の銘々皿など)を描かせていただきました。

『ジパング倶楽部』の会員様に限定でお渡しする冊子のため、イラストをお見せすることができないのですが、関係者のみなさまからご好評の声をお聞きし、とても嬉しく思っています。
もしご家族やご友人に『ジパング倶楽部』の会員様がいらっしゃいましたら、近しい方を通じて誌面をご覧くださいませ。
(p12〜p13の見開きページに大きくご掲載いただいております。)

▼『不昧菓』については、こちらのサイトで詳しくご覧いただけます。
『不昧公200年祭』記念事業 茶の湯文化創造・体験

『不昧菓』のパンフレット

※画像は不昧公に全く関係なく…わたくしの今日のおやつです。

by naggy

『女性セブン』4月26日号特集ページモノクロカットイラスト/小学館

なぎぃの木 naggy イラストレーター 女性セブン モノクロイラスト 納豆

4月12日発売の「女性セブン4月26日号」の特集ページ『納豆の”最強の食べ方”はこれだ!』のイラスト5点(掲載は4点)担当させていただきました。

今回は、モノクロページで美味しそうな納豆のネバネバ感を出せたらと工夫しました。
わたしが子供の頃、実家では納豆を食べる習慣がなかったので、ずっと食べ慣れなかったのですが、納豆は健康にいいと聞いていたので、大人になってからですが、納豆を食べるようになりました。

納豆に卵をプラスや、パックに付属のタレと辛子を加える食べ方ぐらいしかしたことがなかったのですが、今回の特集記事を見て、違った食べ方も試してみようと思います。

書店やコンビニでお見かけの際は、お手に取ってご覧下さいませ。
※イラスト詳細は、なぎぃイラストレーションポートフォリオサイト 『naggy Illustration』 のGallery2 でご覧頂けます。

by naggy

豆さんごはん

なぎぃの木 naggy イラストレーター 豆さんごはん 豆ご飯 うすいえんどう

暖かい日差しに少しずつ春の訪れを感じます。この頃は、キヌサヤやスナップエンドウなど、
さまざまな豆さんが店頭に並び、その鮮やかなグリーンが目にまぶしく、心浮き立つ
思いがします。エンドウ豆を見つけると、もう豆さんご飯の季節やなぁ、とうれしくなります。

小学校低学年の頃です。わたしには年の離れた兄がおり、大学生になった兄が、
京都に下宿することになりました。大屋さんにご挨拶に行くという母は、長い時間家を
空けるのが気がかりだったようで、わたしも一緒に連れて行ってくれることになりました。

わたしの家から京都までは電車を乗り継ぎ乗り継ぎ、2時間以上かかりました。
見知らぬ駅や初めて乗る『特急』電車に大興奮でしたが、そのうちに元気がなくなっていき…
長時間の電車移動で、わたしはすっかり乗り物酔いをしてしまったようです。
そんなわたしを、母はなんとか元気づけようと、「ほら、鴨川やで。シラサギがいてるで。」
と声をかけるのですが、それに応えることもできず、ただ早く京都に着いてほしいと願う
ばかりでした。当時の京阪電車は鴨川に沿って走っていたので、今思うと、もっと車窓を
楽しむ余裕があったらよかったのにと残念です。

やっとの思いで兄の下宿先に到着。「今日は、賢(かしこ)ぉしときや」と母に言われてましたが、
はしゃぐ余裕などなく、お行儀よくおとなしくしていました。母がご挨拶をしている間ぼんやりと
待っていると、「遠いとこ、疲れはったでしょ。よかったらどうぞ」と大屋さんの奥さんが、
なにか母に渡していました。それは、炊きたてのご飯で、丸いグリーンのお豆が入って
いました。温かい湯気でふんわりとお豆の香りが漂い、ほんのりと塩味がしました。
わたしが「このご飯、おいしいなぁ」と言うと、ほっとした母。口数の少なくなっていたわたしを
心配していたようです。「これ、豆さんごはん言うんやで。あんた、好きかいな。ほんなら、
また作るわな」と、うれしそうでした。
「豆さんごはんて言うんか。おいしいな、豆さんごはん。」くたくたに疲れていたわたしは、
豆さんご飯ですっかり元気を取り戻しました。

エンドウ豆のさやをむくと、まるまるとした豆さんが行儀よく並んでいて、見る度わたしは
笑顔になります。
元気をくれてありがとう。今年も、おいしくいただきます。

illustration  by naggy