奥熊野の一夜  熊野の風に吹かれた日 4 | nagarenotokiのブログ

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四季折々、自然の姿に感じること

http://www.youtube.com/watch?v=_mULZyNTXzY&feature=related

 

玉置山を後に 私たちはヒデさんの家に向かう

着いた時には 夜の暗黒が熊野を包んでいた

 

ここで初めて 奥さんのよりちゃんに会う

ヒデさんとよりちゃんは

カリフォルニアで出会い 結婚

屋久島での生活を経て 奥熊野に移住した

よりちゃんは 原水音(みお)という名で

自身で作詞作曲した歌を歌い

文筆活動もしている 才能豊かな女性である

自然や平和を愛するよりちゃんの本を読んで以来

いつかお会いしたいと 願っていた

 

よりちゃんの車で 和歌山県北山村の

おくとろ温泉に 連れて行ってもらう

帰るとヒデさんが 手料理を作ってくれていた

そして ヒデさんのかずらの作品には

灯がともされ 幻想的なムードが漂う

 

 

その日は 私たちの結婚記念日

前々日 ヒデさんに電話をするまでは

まさかこんな成り行きになるなんて

夢にも思わなかった

ずっと憧れ続けた熊野で

たった1度会っただけのヒデさんの家で

心尽くしのおもてなしを受けて

あたたかに なごやかに語り合う

よりちゃんは 自作の歌も歌ってくれた

美しい歌声が 心に響きわたる

全く違う人生を歩んで来た 2組の夫婦

こんな形で 結婚記念日を迎えられたことに

ヒデさんご夫婦と出会えたことに

深く感謝する

 

泊めてもらう部屋に行くために

外に出ると 澄み切った夜空に

満天の星が輝いていた

その下の高い山々の影

静かだ 

時も止まっているような 錯覚が起きそうだ

大自然の懐(ふところ)の内で

いつしか 眠りについた

 

 ヒデさんの作品

 

  これは10年前の旅の記録です。