杉と石に神宿る地  熊野の風に吹かれた日 3 | nagarenotokiのブログ

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四季折々、自然の姿に感じること

https://www.youtube.com/watch?v=GkBmPW2PKaw&feature=related

 

熊野で私が行きたかった地に

標高1076mの玉置山にある玉置神社がある

ヒデさんに この神社の神々しい霊気について

お話を聞いた時から

いつかこの神社に お参りしたい

そんな夢が芽生えていた

 

玉置神社駐車場を目指し 玉置山を登る

杉木立の中の 急勾配で

くねくねした細い道を ひたすら登る

 

 

やっと着いた

そこに なつかしいヒデさんが

待っていてくれた

本当に長い道のりだった

 

ここで私たちは ヒデさんの車に乗せてもらい

さらに舗装もされていない デコボコ道を登る

そして車から降りても 山道は続く

その奥の奥に 天空の玉置神社は鎮座していた

太古から人々は この長くけわしい道を

一筋の篤い信仰を抱いて ここまで登って来たのだ

 

遥かな歴史を思わせる 古い玉置神社

そして 神社を取り巻く森には

樹齢3000年という 巨大な杉が林立する

まるで神の化身のような威厳である

 

 杉の前に立つ夫

 

玉置の神を守る石の所にも

ヒデさんは 連れて行ってくれた

3本の大きな杉の樹に 守られるように

小さな 白い石があった

神秘な空間 不思議な時間

西陽が深い杉木立の森にも 射し込み

巨大な杉の幹を 黄金の光で照らした

 

参道を歩いての帰路は 11月というのに

まるで 春の夕暮れのようだった

晴天だったおかげで 夕暮れもやわらかに美しい

そしてぽかぽかと 心があたたかいのだ

ヒデさんに案内されて

今 玉置山にいるという 現実がうれしいのだ

 

 玉置山を歩くヒデさんと夫

 

最後に 玉置山展望台に上がった

そのすばらしい眺めに 声を失った

越えて来た熊野の山々が 眼下に広がる

遥かな 青いグラデーションの山なみ

西の空を染めながら 夕陽は最後の輝きを放つ

私たちは確かに 熊野なる玉置山に立ったのだ

 

 これは10年前の旅の記録です。