おおかみこどもに泣いた夜 追記あり | nagarenotokiのブログ

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四季折々、自然の姿に感じること

https://www.youtube.com/watch?v=lwmPvXEZNiY

 

 

「おおかみこどもの雨と雪」

 

それは数年前

ラストシーンだけを テレビで

思いがけず 見た映画だった

偶然目にしたワンシーンなのに

胸が震え 号泣した

その時 ちょうど三男が

自分の意志で 他県に就職し

行ってしまった直後だったのだ

 

昨夜 この映画の全部を見た

 

人間の女性と オオカミの血を引く男性が

愛し合い 2人の子供が生まれた

夫の死後 女性は

娘の雪と息子の雨を 1人で育てる

子供たちは 時々オオカミとしての野性を

むき出しにしながら 成長する

オオカミの本能を持つという 子供たちの宿命

それを母として どうしてやることも出来ないもどかしさ

それぞれが 背負った重荷に

母も子も 苦悩する

思えば 子育ての過程は

楽しいこともあったが 苦しく厳しいことも

数多くあった

この物語は 私の人生と

重なる部分もあり 共感しながら見ていた

 

やがて 子供たちは巣立って行く

人間として生きることを選んだ雪

雨は オオカミとして生きる道を選んだ

母に背を向け 疾風のごとく走り去る雨

その息子に 母は「元気で しっかり生きて」と呼びかける

今回も この場面に涙が止まらなかった

私ならその時 「行ってはだめ 帰って来て」と

今でも 言ってしまいそうだ

それが親のエゴでしかないと わかってはいても

結局親は 子供の巣立ちを

信じて 見守るだけなのだと教えられた

 

母と子との 愛と成長の物語

今も思い出すと 涙がこみ上げる

とても あたたかく 

せつない物語だった

 

 

 

追記

 

なぜ犬や猫ではなくて オオカミなのか

漠然と考えていた

やっと 気がついた

 

日本には もうオオカミは存在しない

世界的にも オオカミは絶滅の危機に瀕している

だからこそ 作者は

人間であって オオカミでもある存在に

メッセージを託したのだろう

 

オオカミを

いや すべての生き物たちを守ろう

人間と同じくらいに 

動物たちの命も 大切にしよう

母の「オオカミも好きよ」という一言

それは すべての命への

慈しみが込められた一言なのだろう

 

だから

雨は オオカミとなって

深い山へと 帰って行ったのだ

人間の世界で 不慮の死を遂げた

父の命を 引き継いで

雨は 立派なオオカミとなって

生きるのだ