一気に春が来た
これまで着ていたジャンパーを脱いだ
セーターだけでも 充分暖かい
フキノトウやツクシも 顔を出していることだろう
そんな期待を膨らませ 自然界へと向かう
子供たちが小さな頃
ツクシを摘んだ米子市の日野川
あの頃は 川への斜面一面
ツクシで一杯だった


ところが近年 全くツクシの影がなくなった
それはここに限らず 私の知っているツクシスポット
すべてに言えることである
ツクシもそのうち 絶滅危惧種となるのだろうか
思い出だけを残して
今日も やっぱり見つけられなかった
でも まだツクシの時期には
早過ぎたのかもしれない
川土手は 枯野色のままなのだから
もうしばらくしてから またツクシ探しはしてみたい
安来の島田干拓地へ
まだ背の低い菜の花に 花が咲いていた
これから あっという間に大きくなって
春色の風を送ってくれる

その近くの木立は まだ裸木のまま
去りゆく冬をまとっている
しかし それもあとわずかの時間である
もうすぐ 新緑の葉が繁り
風と光と遊ぶ 時が来る



足元には 可憐なオオイヌノフグリが
青い瞳で 一斉に私を見つめていた
そして実家へ
フキノトウは2つ見つけたが あまりに小さくて
採るのは あきらめた
梅の花は ピークを少し過ぎた頃か
自然の移り変わりは 片時もじっとしていてはくれない
次に来る頃には もう花は散っているだろう
輝く花々に お別れを告げた


胸一杯に春を吸い 輝く自然界を
今日は自由気ままに遊んだ日だった