こんばんは、

長尾隆史です。

 

ジーンズ、

もっていますか?

 

すっかり世界に定着したこの衣類。

いまや

もってない方が珍しいかもしれませんね。

 

さて、

ビンテージジーンズ、

もっていますか?

 

ふむ、

非常に狭い年代の男性はもってる率高そう。

いわゆる、

渋カジ世代。

 

また、

近年じわじわと

人気が高まってきているようです。

 

ヴィンテージに限らず、

アメリカものの

古着のジーンズをかっこよく着るって

意外と難しいんですよね。

 

そんなことを、

これから書いてゆきます。

 

では、

 

まったくの独断と偏見ですが、

筆者のオレにとって

似合わないジーパンには

1mmの価値も有りません。

 

あなたがもし、

コレクターであればどうもすみません。

平謝ります。

申し訳ありません。

 

で、

ここに

一着のリーバイス501XXがあります。

これがあなたに似合うかどうかは、

突き詰めて言うと

 

サイズ感。

 

だけです。

 

別にジーンズに限った話ではなくて、

洋服全般(和服の事はよくわかりません)

に適応される考えだと思っています。

 

なお、

あらかじめ言っておくと

本記事では

あまり腰穿き&オーバーサイズの

サイズ感を推奨していません。

だって

オレが似合わないから。

いわゆる、

"浜ちゃん穿き"

が好きなあなたには早々に謝ります。

申し訳ありません。

 

2022年11月の追記。

ここ3年くらいで

ビッグサイズ&オーバーサイズが

わりと流行っているようなので

そういうのも

まあありかなとは思っています。

 

戻ります。

 

で、

この

"サイズ感"

てのが実にくせもので、

オレ自身も

まだまだ探求の途上なのをご理解の上、

読んで下さい。

 

良い感じだと思う

ビンテージジーンズを買ったはいいが、

何か違う…。

 

その

"何か"

はリーバイスに代表されるアメリカの

ナショナルブランドのジーンズの場合、

大体はモモ(ワタリ幅)が太いんです。

だから、

平均的に華奢な日本人には似合いづらいんです。

加えて、

XXの年代は裾幅が広く土管です。

ド、ストレート

現代の感覚で穿くと間違いなく太め。

 

その事をふまえて、

オレが今まで実際に穿いてきたジーンズについて

メーカー、製造年代の要素を入れた上で

"サイズ感"

を解明したいと思います。

 

現行、レプリカ、ヴィンテージの区別はします。

年代は製造されたおおよその年代です。

 

ここから、

長く、

小難しい話が続きます。

 

覚悟いいすか?

 

では

いきます。

 

 

*リーバイス501 現行 エジプト製 2020年

 

 

 

現行の、501です。

アメリカ規格の並行輸入品のリジット。

サイズは28x32。

これを縮ませるとレングスまでジャスト。

おいおい、

ヴィンテージの記事のくせにいきなりレギュラーかよ。

そんな声が聞こえてきます。

ここ、じつは、追記部分です。

ある程度、ヴィンテージを一回りすると。現行良いじゃん。

となります。

さすがに、

最近のズボンだけあってスリムテーパードなシルエット。

で、さらにリジットから縮ませるので、

細身のオレとすればひじょうに理想的なシルエットに仕上がります。

ゆったり履きたいあなたはインチアップで

そういうシルエットにもできます。

ウン百万を出して

濃紺のXXを買うのであれば、これでもいいんじゃないか?

そんな2020年代からの提言です。

 

 

*リーバイスS501XX 44501 レプリカ 日本製 2000年頃

 

 
 

日本企画のヴィンテージレプリカですが、

大戦頃のオリジナルをベースにしているため

ワタリ太めで裾幅広め、

土管なストレートなシルエットです。

感覚的にはルーズの領域に入ります。

高校生の頃から20年位穿いてましたね。

 

 

*リーバイス501XX 47501 レプリカ アメリカ製 1990年代

 

 
 

復刻のファースト、アメリカ製です。当時のパンフか何かに

"復刻したシリーズの中で一番細身"とあった記憶があります。

(後述のオリジナル47片面はこんなに細くないです)

で、確かに細身です。

やせ型55kgのオレでワタリもちょうどいい。

こちらもシルエットはストレート。この形はお気にです。

が、注意したいのはアメリカ企画のレプリカは恐らくシュリンクトゥフィット

の考えで生地をやってたと思いますので最初はガチガチに絞められます。

これも20年選手です。

 

 

*リーバイス501XX 47501 レプリカ 日本製 2000年代

 

 
 

リーバイ ストラウスジャパン企画の復刻です。

上記、復刻ファーストのアメリカ 555バレンシアと

勘違いして買いました。

が、シルエットは同じく細身&ストレートで一先ずホットする。

が、穿きこむうちにアメリカ製に比べ生地が柔らかく、

防縮処理もちょっとされてる雰囲気がある事に気がつく。

色落ちも、いわゆるXX系よりもBIGE辺りに近い鮮やかめなブルーになった。

 

 

*リーバイス517BIGE レプリカ 日本製 2006年頃

 

 
 

BEAMS別注のタイプですので。

本チャンとはシルエットが異なる場合があります。

オレが穿いてるのは股上浅めで腰回り狭め。

太ももはスリム。

膝からのブーツカット度合いはゆるやか。

レングスカットは無し。

本チャンの517も、501や505に比べ浅めなようなので

現行の517BIGEもこんな感じじゃないでしょうか。

色は66っぽい青み。

 

 

*ドゥニーム 66XX シンズ期 日本製 2008年頃

 

 
 

ヴィンテージをリスペクトする日本のメーカー。

名前の通り66のシルエットとXXの生地感。

股上普通、腰回り狭め。

スリムストレートですが、極厚のオンスです。

オレは穿き続けましたが、

人によってはジャストで穿くと窮屈に感じるかもしれません。

レプリカの47501感が合うひとは必ず合います。

XXの生地感なだけあって、ドス黒い色落ち。

洗い方にもよると思いますが、

最近はXXの生地のことをドス黒く思いません。

 

 

*ドゥニーム 66(ローライズ)  オリゾンティ期 日本製 2000年代

 

 

 

もういっちょ、ドゥニームのデニム。

基本、国産メーカーだと、ここのが好きです。

66のシルエット、生地感をベースにしてるので細身。

股上はローライズ仕様なので極浅。

スリムストレートでオンスはいっこ前の66XXに比べると薄め。

BDシャツをタックインとかのときにきれい目に穿いてます。

 

 

*リーバイス ネバダジーンズ レプリカ 日本製 2008年頃

 

 
 

リーバイ ストラウスジャパン企画のネバダジーンズ。

サイズ31x34。

黒歴史。

ウエストちょうどなのに全体が太すぎ。

全然似合わない。

いつか似合ってやろうと思ってますが道半ば。

 

追記:

名実ともにおじさんになってきたので、

最近は似合います。

広めにロールアップして穿いてます。

ゆるくて◎。

 

 

*リーバイス503BXX オリジナル アメリカ製 1960年代

 

 
 

フロントのフライボタン数で503BXX。

あとは各特徴から1960年代ギャラ無し。

と。

サイズは恐らく29インチ。

ボーイズのシルエットでシュリンクがんがんに

きかせたやつのようなのでオリジナルですが

レプリカ47501のシルエット感で穿けてます。

細身のあなたはXX探すなら間違いなく

503BXXで探した方が似合います。

 

 

*リーバイス501BIGE オリジナル アメリカ製 1970年代

 

 
 

各特徴よりビッグEの後期。

推定サイズ31x30。

このブログはヴィンテージ自慢のブログではありません。

サイズ感とシルエットを追究したものです。

で、

シルエットですが、

オレはギリギリ、ストレートと呼べる太さですね。

特別細身体型でないあなたは、普通のストレートです。

股上は現代の基準に照らすと深め。

このジーンズはちょい腰穿き用なのでこれでよし。

 

 

*リーバイス805BIGE オリジナル アメリカ製 1960年代

 

 
 

サイズ不明。(ローライズなのでパッチサイズが判別しづらい)

これ、いいですよ。

505を

股上浅めにしたストレートなシルエット。

(といっても現代の基準だとやや浅めくらい)

これですよ

これ。

細身のあなたに是非おススメ。

ただ難点は個体数が少なくて見つかりづらい…。

 

 

*リーバイス501BIGE オリジナル アメリカ製 1970年代

 

 
 
ビッグEの後期。

推定サイズ31x30。

ふたつ前と同じですが、

どちらかといえば66よりな気がします。

生地感が柔らかく、洗濯→着用の伸びが大きい。

よって、ちょいテーパードなシルエットになってます。

全身をタイトに作らない時は穿いてます。

 

 

*リーバイス501 66 オリジナル アメリカ製 1970年代

 

 

 

76年製の66。

推定サイズ29×30。

感覚的にはビッグEよりも生地の目が

みちみちに詰まっている気がします。

ちゃんと洗濯されていた個体のようです。

この、66のあたりで

ようやく現代の洋服でいうところの

ふつうのテーバードパンツ。

という感じのシルエットです。

現代で生産された服と合わせるならば、

66あたりが違和感なく溶け込めますよ。

なんとなく、

近年はバキバキ鬼ヒゲハチの巣とかよりも

ちゃんと洗ってある

生地が詰まっている個体のほうが好きかも。

 

 

*リーバイス606 BIGE オリジナル アメリカ製 1970年代

 

 

 

ビッグEの606。

推定サイズ29×28。

スキニーパンツの品番のひとつの606。

シルエットはさすがにスキニーなので

非常に現代的に穿けますが

いかんせんストレッチがまったく効かないので

壊れやすいのが玉にキズですね。

どうでもいいですが、

505、805、606あたりは

プレシュリンク(ほとんど縮まない生地)

をつかっています。

なんとなく、手ざわりも違う気がします。

 

 

*リーバイス501XX オリジナル アメリカ製 1960年代

 

 
 

推定パッチサイズ31x32。

各特徴から最終のXXと判断。

もしくはダブルネーム、最初期のビッグE。

XXの特徴である裾幅広めの土管ストレートですが、

この個体はバリッとしたXXの生地がバッチリ生きてるので

細身のオレが穿くと、

ワイドストレートって感じ。

リラックスなコーディネートのときにつかいます。

 

 

*リーバイス501XX オリジナル アメリカ製 1960年代

 

 

 

各特長からギャラ無しXX。

推定パッチサイズ不明。

何でかというと、改造品だから。

インシームからおしり、股上と、

けっこう細身にいじってありました。

けど、

わりと昔に改造されていたようで、

直し目の色落ちもいい感じにでてます。

ジャケットやカチッとしたときにも穿ける

いい色目のギャラ無し501XXです。

あと、

ヴィンテージは、膝の色抜け位置が

あなたとぴったり合うのも重要なポイントですね。

 

 

*リーバイス503BXX オリジナル アメリカ製 1950年代

 

 

 

各特長から47XX後期。

推定パッチサイズ29インチ。

前述しているように、

細身の方でジャストで穿くなら

絶対、503BXXです。

なんでかというと、

ワタリ幅は細め、

裾幅も501に比べて1cm程度狭め。

ピッタリもしませんが、

ゆったりもしない

絶妙な感じ。細い土管です。

穴さえ直せばきれい目でもラフでもいけます。

入院が必要で頻繁には穿いていませんが、

さすがの色と生地。

503BXXのなにがいいかって、

シルエットもそうですが、

同条件の501XXと比べて、

明らかに安い。

ありがたいです。

 

追記:

退院しました。

+邪道ですがテーパードに改造しました。

 

 

*リーバイス701 オリジナル アメリカ製 1930年代

 

 

 

表記サイズ30x32

37の701です。ここまで年代を遡ると、

もはやファッションではなくワークパンツです。

今風にいうと、ワイドパンツ。

701なのでいちおうテーパードがかかっていますが、ほぼ土管。

ゆるめの時や、トップスをわざとピッタリしたもので全体をつくっています。

ハッキリいうと、

もはやこれは沼です。

一本針のアーキュエットがどうとか

針シンチがどうとか

No.2デニムがどうとか

そういうことを言う人には

あまり近寄らないほうがよいのかもしれません。

いい意味で。

ちなみに同年代の501XXより遥かに安かったです。

感謝。

 

 

*リーバイス501XX オリジナル アメリカ製 1940年代

 

 

 

ここからは、番外編に突入します。

番外編その1。

ショーツだったために、激安だった片面中期の47 501XX。

セカストのセールは狙い目です。

サイズはW30インチくらい。

ゆとりをもったのを選びました。

近年は、

6~9月は、

暑すぎるのでショーツしか穿きません。

そんな

いんちきジーンズ好きです。

 

 

*リーバイス501XX オリジナル アメリカ製 1940年代

 

 
 
番外編その2

推定サイズ30x?

片面後期 47 501XXのカットオフ ショートパンツです。

直し屋 BERBERJINさんのカスタムジーンズ。

かれこれ、

ずーっと、

ここにジーンズ修理をお願いしてます。

オレが絶大なる信頼を寄せている

ジーンズリペア屋さん。

これからも、お願いします。

直し屋 BERBERJINさんがつくる洋服に

絶大な信頼をおいているのは変わりませんが、

2022年現在はジーンズリペアを行っておりません。

 

 

*リーバイス505 オリジナル アメリカ製 1990年代

 

 

 

番外編その3

パッチサイズ31インチ。

ラストは比較的近年のファニーな感じで締めます。

個人リメイクで、メルカリで激安でした。

公式にリーバイスとディ〇ニーがコラボしたら

現行でもあっさり万超えで売るでしょうね。

おじさんですが、ギリギリ似合います。

と、

案外カットオフもいいんです。

これは、

独断と偏見ですが、

濃いめ、濃紺より、

色落ちが進行していたり、

ちょっとヤレていたり、

リペアしてあったりのほうが

夏とか、

上で工夫しづらいときに

全体がうまくまとまります。

 

 

*リーバイス501 オリジナル アメリカ製 1990年代

 

 

 

番外編その4

表記29×30。

珍品です。

ボタン裏501刻印の501。

この番号は、

一般的に偽物の501に打たれていた刻印ですが

90年代のほんの一瞬、

本家でも501刻印を打っていたみたいです。

95%くらいは、

ちゃんとリーバーストラウス社が製造した

ジーンズだと思っていますが

まあ、べつに偽物でもかまわないか。

この雰囲気ですし。

シルエットはふつうのテーパード。

 

 

*リーバイス501 オリジナル/現行 アメリカ/日本製 年代はない

 

 

 

番外編その5

最後。

実寸28x29。

このズボンは

なににカテゴライズしていいのかわかりません。

シルエットは

ドゥニームの66XXから抜いています。

スリムテーバードで

サイズはオレにぴったりです。

だって、

そういうふうに作ったから。

 

近年リペアでお世話になっている

岡山のhands-onさんに

超ビッグサイズの70年代ビッグEを全解体して

マイサイズのジーンズに仕立て直してもらいました。

生地はビッグE

縫製は大戦期

アーキュエットは一本針

シルエットは現代

もう、わけがわかりません。

裏コンセプトは

"どの年代にも存在しないリーバイス"

自分でも狂っていると思います。

 

 

と、

まぁ、

手持ちできちんと確認しているのは

こんなところですが、

ここでも注意。

 

ビンテージジーンズは、

同じ年代、

同じ工場、

同じサイズ、

であったとしても、

かなりの個体差がある

という認識を持った方がいいです。

 

なので、

 

古着屋さんで現物を穿けるケースはいいんですが、

ネットで買う場合、

ウエストと股下は当然として、

 

*股上

*モモのワタリ幅

*裾幅

*縦落ちの膝までの長さ(色落ちしてれば)

 

もチェックすることを強くおススメします。

 

各サイズをあなたの手持ちのパンツと照らし合わせて、

だいたいの雰囲気がつかめるかと思います。

 

こんなところでしょうかね。

 

モノはいいのにサイズとシルエットが…

というのは

けっこう街で目にする光景です。

"本物"のジーンズを、

現代的にカッコよく履けたら

そりゃ最高ですよね。

 

そういえば、リーバイスのジーンズで

型番ごとにシルエットや太さを

ざっくりと解説した記事も書いてました。

リーバイス 501とか505 ヴィンテージジーンズのシルエットの話

 

ちなみに

オレは、

新潟 燕三条

キッチン用品の卸問屋です。

 

 

最後の最後で

最近入手した濃紺の革パッチ両面。

極小サイズ+カットオフだったので

信じられないくらいお買い得でした。

 

この辺で、

それではまた。

 

 

越後商人 長尾隆史

 

 

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