昨日のネットニュース。


消費税アップ目前の住宅フェアは過去最高の300社が出展


この見出しに「おや?」と思いました。


出展者も入場者も昨年を大幅に上回る盛況ぶりだったそうですが、果たしてニュースのタイトルのように来年4月からの消費税アップの影響がそんなにあるのかな、と。


例えば、消費税が現在の5%から8%に上がれば、3000万円の家は3000万×1.05=3150万円から、3000万円×1.08=3240万円と80万円高くなる計算です。2015年に10%に上がったとすれば差額は150万円。


一時的には決して小さな額ではありませんし、安く購入できるにこしたことはありません。


しかし私がそれより重要だと考えるのは金利。


こちらは三菱東京UFJ銀行の金利推移のグラフです。


大阪府議会議員 永藤英機ブログ『維新伝心』


2013年4月の35年固定金利を見ると、約2.5%になっています。


例えば3000万円を金利2.5%、35年ローンで借り入れると、35年後の返済総額は約4500万円。※元利均等返済、ボーナス払い無し


一方グラフの左側、4年前の2009年4月の35年固定金利を見ると約4%になっています。


先ほどと同じ条件で、3000万円を金利4%、35年ローンで借り入れた場合の返済総額は約5600万円。


この4年間の金利の違いでトータルで実に1100万円もの差が出ています。消費税5%UPの150万円が霞んでしまいますね。


一般的には景気が良くなると金利が上昇します。


アベノミクスの最大のテーマは景気対策ですから、これから金利が下がるよりも上がっていくと見るほうが普通でしょう。ちなみに、バブル時代の住宅ローンの金利は8%だった、という話も聞きます。もし3000万円の家を8%で35年ローンで買ったならば・・・支払い総額はなんと約9000万円!


耳に入ってくる情報では「消費税の増税前に~~」という内容が多いですが、目先だけではなく、自分の頭でしっかりと考えて判断したいものですね。

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