今日の日経平均株価は1143円という大きな下げ幅を記録しました。


東京株暴落、1143円安=13年ぶりの下げ幅―長期金利は乱高下、円急伸


これを受けて某政党の党首は「アベノミクスの危うさが露呈した」と話しました。これは妥当な意見なのでしょうか。


まず、昨年末の政権交代から今に至るまで、日経平均株価は9000円台から16000円弱と、急激な上昇をしていました。市場関係者の多くは「あまりにも上昇が早すぎる」と思っていたことでしょう。


その背景には安倍政権が打ち出した「アベノミクス」があることは確かです。「三本の矢」を基本とするアベノミクスの方針はここしばらくの内閣の政策からすると大いに期待の持てるものでした。そしてその期待で為替は円安に進み、株価は上昇し続けました。


今回の暴落は、私はアベノミクスの危うさというよりは、自然の摂理のような調整だと考えます。株は長期保有を目的とする人ばかりが買うわけではありません。値動きによって利益を狙う人もいるし、投機として大きな資金を動かすヘッジファンドのような存在もあります。上昇し続けたものが一旦下落すれば手仕舞いもあるでしょうし、急激に動けばシステムが一気に売却指示を出す、もしくは更に下げる方向に仕掛けることもあるでしょう。


ただ、今日の下落は一時的な調整とは思いますが、これまで株価はアベノミクスの「期待感」で上がってきたと言えます。方針を打ち出しただけで、実際に行動に移し成果を上げるには着実に実行し続けなくてはいけません。そういう意味でも更に株価が上がり続けることができるのかどうか、安倍首相の実行力が試されています。大阪の景気にも大きく影響するだけに注視したいと思います。

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