闇鍋日記 -4ページ目

性癖

毎週の大河ドラマレビューを読んでいただいている方には理解してもらえると思うのですが私はかなりの歴史好きです。
歴史を学び始めたのは小学校の中学年くらいからでしょうが、それ以前からその兆候はあったようで興味を抱いた事柄についてはまずその歴史が知りたくなります。
その性癖のおかげか小学生の時に興味を持った大相撲、高学年からはプロ野球、中学に入る頃には芸能史にのめり込み高校では洋楽へと興味が広がりました。
もちろんその間も本来の歴史(日本史、世界史問わず)は好きで学校の成績も良かったんです。他の音楽の授業なんかも楽器はからきしなのに音楽史になると俄然成績が上がったりして何とか平均以上を保っていたものです。
そんな性癖の為か興味が過去へ過去へと遡っていくので当然の事ながら現在の事柄については疎くなってきます。そこは何とかニュースを新聞、雑誌からテレビ、ラジオ、インターネットと各種メディアを駆使して時代に遅れないように努めているのですが興味の無い事柄についてはもうからきし駄目ですね。例えば好きな洋楽一つを取ってみてもロックの誕生から80年代のMTVくらいまでは語れても最先端のレディガガとかになるともう判りません。同様に邦楽にしても親やその上の世代と懐メロの話はできても若い子達のAKB48や韓流スターの話にはまったく付いていけない有様です。
人に歴史ありと良く言いますが私の場合、この性癖がある為に好きになった人の過去を知りたいと言う衝動に駆られる事がよくあります。それはたぶんその人にしたら知られたくない事かもしれませんし好んで語ってくれる人は少ないでしょう。ですから人間関係においてはあまり深く関わらないようにしている自分がいます。別にこだわっている訳ではなく純粋に興味があるってだけなんですけど…。
いつの日にか過去にとらわれず共に未来を見据えるパートナーが現れる事を願ってはいますが四十代を半ば過ぎた今、もう半分くらい諦めている部分でもあるんですけどネ(苦笑)

夢中で生きる

新年が明けて一週間が過ぎ、松の内も終わりましたが、ちょうどこの時期に今年のNHK大河ドラマ『平清盛』が始まりました。
年末年始の慌ただしさにまたしばらくさぼってしまいましたが大河レビューは続けますので本年も宜しくお願い致しますm(__)m
さて、今年の大河ドラマは三年ぶりとなる12月まで放送のある長尺バージョン。これまでは12月に『坂の上の雲』を放送していたので12月半ばまで放送するのは実に『篤姫』以来となります。二週間程度ですが案外これが大きいものであまりはしょった展開にならないでじっくりと清盛の生涯を描いて欲しいものだと期待しています。
平清盛と言う人は歴史を少しでもかじった事のある人ならば当然知っているであろう平安末期の武将であり政治家です。一般的には平家物語の最初に語られるように『驕る平家』を作った張本人のように言われますが彼の登場は歴史的にも極めて重要で清盛以降明治維新まで実に600年以上に渡る武士の時代を最初に開いた人物として、そして政治家としても日本の歴史上最初に本格的な海洋貿易を成した人としておそらくは古代の聖徳太子、戦国時代の織田信長と並ぶ偉人でしょう。
そんな『平清盛』の第一回は一年続く長丁場の大河では定番の主人公の出生以前と幼少期が描かれていました。
ま、清盛が白河法王の落し種であると言うのは俗説で何の根拠もないんだけれど物語を面白くさせるのには一役買っているんでしょう。
圧巻は大河常連の中井貴一の演技と言う事になりますが白河法王役の伊東四郎もいい味出してますなぁ♪貫禄があって嫌味で実の孫と関係を持って子供まで産ませるエロ親父ぶり(笑)
印象に残ったのは吹石一恵演じる清盛の母が中井貴一に語った『子供のように夢中に生きる』と言う言葉…。今の世の中便利になりすぎて仕事であれ遊びであれ夢中になる事が少なくなっています。ましてや生きるとなると、ね。
毎回、大河ドラマには何らかの政治的なメッセージが込められていると思うのですが今回はこれが一大テーマとなりそうです。今の政治家は政権与党も野党も含めて選挙には夢中になっても政治、増してや国民が生きる事に対して夢中になれる人など皆無なんですから…。
大河ドラマとしては滝沢秀明主演で話題となった『義経』以来の平安末期から鎌倉初期物になりますがなかなかの演技上手だと密かに期待している松山ケンイチがどのような清盛像を作り上げて行くのか興味津々であります♪

大団円

やく11ヶ月続いた今年のNHK大河ドラマ『江』もいよいよ今日で最終回となりました。
もう主だった歴史イベントもほとんどなくいつもより30分長い放送でしたが徳川幕府開府後の江の業績をなぞるような内容になっていました。
最終回にありがちな多くの回想シーンは極力省かれ、その点では斬新で良かったと思いますが、ちょっとはしょり過ぎたかな?と感じました。
ま、ここ三年の大河はNHKが力を注いだスペシャルドラマ『坂の上の雲』の影響で約一ヶ月短い短縮バージョンと言う事で仕方ないのかもしれませんが…。
世の中が落ち着いたとは言うものの江が落ち着くにはもう少し時間が必要でした。最初の問題は将軍継子問題でこちらは先週の親子和解によって長男の竹千代が継ぐ事に落ち着きます。この狙いは多くの家が世継ぎとして子供をたくさん産ませた時代で優秀な子供が後にできたりすると往々にして後継ぎの座をめぐり争いが起き家の衰退を招いた事への危機管理としてまずは長幼の序をはっきりさせて長男が後継ぎとする事で無駄な争いを無くす事にあったと思います。そしてそれが江戸時代が260年続く屋台骨となったのです。そこには国策としての儒教の教えもあったでしょう。儒教は目上の人に逆らってはいけない等、権力者にとっては非常に都合のよい教えですからね。
続いて秀忠の隠し子騒動です。ここでは江が持ち前の行動力を見せます。信濃の小名に過ぎなかった保科家の養子に出されていた子を召し出し二人の子供と一緒に養育する事にしたのです。この子こそ後に兄であり三代将軍となる家光とその子供、四代将軍・家綱を補佐する事になる初代会津若松藩主の保科正之です。保科正之の偉大さは彼の死後二百年以上経った幕末に至っても徳川家を裏切らない家風を作り上げた事ですが現在も使用されている玉川上水を作ったのも特筆される事ですね。
さて、最終回と言う事で長くなってしまいましたが後は明日に回したいと思います。まだ書きたい事がありますからね♪