Shibuya Crossing⑦ | 流浪日記

流浪日記

日々の出来事など

学校。

楽しくない学園生活。

廊下でまたあの女の子とすれ違う。

俯き加減。

今日もでかいカバン。

(ニコッ)会釈、

(えっ)

一瞬過ぎて対応不可。

何だろう、ただのあいさつか。

教室。ひとりの世界。

気が付くと窓ガラスを眺めていた。

脳みそ停止中。

昨日の残像が浮かぶ。

階段から落下、赤い血、

家の天井。

気が付くと午後の日差し、

もう授業終わっていた。

いつの間にか山の手線、

いつの間にか渋谷、スクランブルラウンジ。

ちょっとドキドキ。

思いきってドアを開け、侵入。

まったく同じ見慣れた店内。

「お1人様ですか?」

「はい」

窓際の席に案内してもらった。

パンケーキと紅茶のセットを注文。

茶色のレトロ調テーブル。

ウエィターさんがはこんでくる、

(うわぁ)

ふわふわ、フルーツとアイスがのっている、

(パンケーキの甘い香りがずごい)

絶対家ではつくれない。

(おいしい)

(リアルはぜんぜんちがうな)

紅茶飲みながらガラス越しにみる、

現実の世界。

交差点を行きかう人々。

(どんな悩みがあるんだろう)

街灯に明りがともり、

窓ガラスがきらめき出す。

現実の家に帰ろう。