Shibuya Crossing⑥ | 流浪日記

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ロッグイン。

選んだのはかくれんぼゲーム。

一定時間見つからなければ勝ち、ポイント30000点。

鬼はCPU、楽勝、楽勝。街を誰よりも知り尽くしてる。

登録してスタート。

参加人数500人か、一位狙いでいきましょう。

プロなんで。

すいませんけど、勝たせてもらいますよっと。

東京タワーの展望台の上に移動を設定、Enter。

展望台の室内へ。

(げっ)

行けるところが限られてるんだ。

しかも瞬時移動できないのか。

こんな逃げ場のないところ、やばい。

たくさんの子供たちで進めない、

早く降りよう、エレベーターのほうへ、

扉、開く。もう鬼が、えぇ~て言うか化け物かよ。

階段へ、

3段跳びくらいで駈け下りる、

こっち来てるよ、

夢の中で逃げるように、

真っ逆さまに落ちるように下って行く、

もう、すぐ後ろまで来てる、ちょっと後ろ、見た。

瞬間、両腕のカマで高速メッタ切り。

「きゃ~あ」

(えっ、血しぶきが階段にまき散らされる、私の血?)

足踏み外しお尻からすっころぶ。

 

「あいた」

目に映るボロ家の天井。

いすからひっくりかえった。

データーゴーグルが顔からずれ落ち

コードがスッポ抜けてる。

「あいたたた」

足打った。パソコンも机から落っこちそう。

(こわっ)

こんなんだっけ、このゲーム。

まだ心臓ドキドキしてる。

仮想現実がリアルすぎる為、安全マージンが

かなりとられているはずなんだが。

ホラーじゃん、いっきに醒めた。

(こわっ)

楽しくなくなった。

お菓子、ジュース、漫画。

現実逃避。

いや現実か。

どっちだっけ....