ビルの谷間の学校、ゴムの運動場もない。
ビジネススクールかってーの。
「あのー」
振り返るとたまに見かける女の子。
髪の毛ぼさぼさ、見るからに陰キャ。
「カギ落としましたけど....」
「あ、どうも」
家の鍵、うっかりして落としたか。
教室に入り着席。すぐに教科書を出し見る。
しだいに集まってくる生徒たち。
グループごとでおしゃべり花盛り。
わたしは教科書にらめっこ。
わたしも陰キャだった。
皆は次から次に変わる話題、楽しそう。
わたしは耳を塞いで問題を解く、
何の為、何の意味があるのだろう、勉強。
絶対なにか間違っているのだ。
わたしはここの世界の人間では無いのかも知れない、
きっと、どこかに楽しい世界が。
(死のうかな)
(そうだ、その前に死にかたの勉強が必要だ、
なぜなら死にかたを知らないから。)
(また勉強、これから勉強、一生勉強.....)
(病んだ)
ちょっと窓の外でも見て気分転換しよう。
そとの景色だけが楽しみ。
おしぼりやコンビニの配達のトラック。
足早に会社に向かう人達、たぶん。
街が生きてる感じが好きだ。
ようやく授業が終わり廊下を歩いていると、
今朝の女の子が前を歩いてる。
腰回りがちょっと重おもしい。
でかいカバン。
絶対、同人誌書いてるタイプだ、
BL、もしくはショタ物。
一日中パソコン触ってるんだ。
わたしもか。
急に振り返り目が合った。
(またお礼言っとこうかな、どうしょうかな)
と走って行ってしまった。
帰りに学校隣のドラッグストアに寄る。
お菓子を買う。後、食品をすこし。
スーパーより安いのだ、
(うれしい、助かる、やったー)
家に着く。いつ見てもボロすぎる。
お菓子とジュース、漫画、至福の時間。
ログイン。
夜の歌舞伎町、紫の輝き、
窓ガラスにうつるわたし。
わたしの部屋、わたしの居場所。
ひとつの理想、
素敵空間。
(イエ~ィ)
きっとどこかにあるんだ、わたしの世界。
(はしゃいでしまった)
今日はゲームに参加してみようかな。
メニュー画面、
レースゲーム、たくさんあり過ぎる。
電動キックボード50人、 500P
殺人現場から推理して犯人を見つけるゲーム、4人 3000P
配達を競うゲーム、50P
謎を解きながらどこかにある鍵を見つける、10000P
街を広く使って駆け回り面白そう。
脱獄ゲーム、最後まで逃げ切れば勝ち。
だんだん行ける場所が狭まってくる。
星の数ほどあるゲーム部屋、
チャットルーム.......
...朝、寝落ちした。