Shibuya Crossing④ | 流浪日記

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ラウンジへ。コーヒーを注文。

ウェイターさんが運んでくる。

本物と寸分たがわない再現度。

コーヒーのいい香りまでしてくるよう。

窓から街並みを見る。

道弦坂をすごいスピードで配達員が下りてくる。

(早そうな自転車使ってる、かっこいいかも)

ガード下から246に抜けていく。

イエローのランボルギーニが現れ、

自転車を追いかけてゆく。

ギリギリいまにもぶつかりそうだ。

ドキドキ。デットヒート。

もつれあいながら青山方面へ。

(おもしろそうだ)

ちょっと追いかけてみよう。

移動、表参道から外苑前へ、

前方から数人の配達員が向かってくる。

ランボルギーニが避ける素振りも見せずに

突っ込んでゆく。

宙に舞う自転車と配達員。

まるでスローモーション。

その中をかっこいい自転車の彼と

車が駆け抜ける。

地面に叩きつけられる配達員、

ばらばらになる、人形みたい。

青山通りのロング直線道路を。

信じられない自転車のスピード。

車を右に左に避けながら、

赤坂見附を左に方向転換。

突然イケボ、

「あいつ、うまいな」

(はっ)

美那が振り返るとイケメン。

(髪型好み、服OK、きっと中身もイケメン)

「......」

「制服かわいいね、よく屋上にいる人でしょう」

「....」 

移動、

(人見知り発動)

ヒルズの屋上へ、入道雲。

「ふぅ~」と一呼吸、

ぎりぎりの淵に腰かけた。

霞みかがっている遠く青のコントラスト。

「さがしてるんだね」

よこに少年。

(かわいい、少年使っているのは女子かな)

「何を?」

「カギさ、普通に飛んでもね」

「たとえば?」

「たとえば、3回廻ってワンとか」

ダイブ、

(フン、クソガキ。)

落下途中で移動、ラウンジへ、

窓際の席へ着席、コーヒー注文。

(カギ?)

窓ガラスに映るわたし。

(制服、かわいすぎかも)

ガラスを通して微かに聞こえる街のざわめき。

(カギとは?なにかな)

(と言うか私有名人?やばいかも)

ビルの谷間におとずれる夕闇。

移動、

夜の花園神社。

静寂な空間、気分がいい。

(制作者が意図してそうしているのだろうか)

誰もいない参道をあるいて

本殿へ。

(なにかお告げでもあるかも)

花道通り。でかい看板のホストクラブ、

無料案内所、ラーメン屋さん。

行きかう人達、それぞれ自分の職業のファション。

わたしに誰も気付かない。

(よかった)

ただあてもなく歩いた。

「帰えろっ~と」

窓の外の何時もの繁華街。

家。

明日、学校....