近所の本屋になくて、ちょっと入手が遅くなった続刊です。


応天の門 2


漫画の紹介自体は、1巻のときにしています。

簡単にいうと、菅原道真&在原業平というふたりの才人「平安の最強バディ」による「クライム・サスペンス」です。20歳違いの超斬新コンビ。


 クリップ平安初期漫画『応天の門』  (1巻紹介)


2巻では、応天門の変へ近づくのかと思いきや伴善男の登場すらなく、そうよね、まだ先の話ですから。


今回は、藤原高子の邸に現れた物の怪騒ぎがメインの内容ですが、ここから、道真の「兄の死の真実」が明かされていく模様。そこに藤原氏が関わっていたのか? なんとなくそれが匂わされ、スリリングな展開が期待されます。(そういえば、道真の兄弟の存在なんて、考えたことなかったわ……)


この漫画のストーリーは、上述のとおりサスペンス形式です。物の怪などの一見人知を超えた変異が「事件」なのですが、実はそれは人間の起こした「現象(結果)」だったんですよ、という謎解きになっていて、現代人の私たちにはすっと入りやすいんじゃないかな、と思います。


こんなポストカードが付いていました。絵柄はこんな感じ。(切手貼るところが天満宮の梅の印でかわいい!)


応天の門2
▲2巻。右下が付属のポストカード。


女性作家さんにしては骨太な絵柄で(しかも上手で綺麗です)、私はけっこう好み。少なくともぶりぶり系よりは(笑) 目つきの悪いクールな少年が道真セクシーちょいワルオヤジ(古っ)が業平。両者とも、ほんと新鮮なキャラクターですわ~ビックリマーク


2巻の藤原氏では、1巻の良房につづき、基経が登場。良房は予想通りの喰えないジジイwなのですが、基経がのぺっとしていて気持ち悪い……ガーン あと、国経・遠経のダメ兄貴(←これはどーでもいい)。


それから藤原氏ではありませんが、ひそやかな注目は、島田忠臣が出てきたーアップ ほんの2頁ですが……基経のもとにいました。忠臣は、のちに道真の岳父(お舅さん)となる人物。物語にからんでくること、まちがいなしでしょう。私は彼の漢詩 がきっかけで、ちょっとオタクイメージの親愛なる人物を想像しているので、思わず「おおーっ!」となってしまいましたあせる



歴史漫画系では、ぼちぼち『天智と天武』のつづき、『殿といっしょ』(通称とのいつ、戦国4コマ)の最新刊(といってもちょっと遅れて9巻)、『アド・アストラ』(スキピオとハンニバル)のつづき、『ヘタリア的WW1』(書籍扱いですが)、最近発見して未読の菅野文さん『薔薇王の葬列』(中世イングランドもの)などが届く予定。現在は『チェーザレ』(ボルジア!)をじっくり読み直し中。


ちょっと歴史漫画強化週間になりそうな感じです。