2013年大河ドラマ『八重の桜』新島八重役、「綾瀬はるか」でした。

どうなんでしょ? まあ、元気印っぽいしな。



さて、百人一首です。

前回は変則的で、料紙を使ったり文字の配置なども変わっていましたが、通常に戻りました。


くじょう みやび日録-きりぎりす

       す

きりゝゝ春


鳴くや霜夜の
 さむ   ろ
散牟し路ニ
   かた   き
衣可多し幾一人
      
かもね無


91 きりぎりす なくや霜夜の さむしろに 衣かたしき 独りかも寝む

                            後京極摂政前太政大臣


訳:こおろぎが鳴いている、この霜の降る夜の寒々とした莚(むしろ)に、着物の片袖を敷いて、一人で(さびしく)寝るのだろうかなあ。

 ※衣片敷き=衣の片袖を敷物にして寝ることで、男女の共寝のときは互いに袖を敷きかわすから、一人寝のさまをいう。


メモ:作者は九条良経(1169-1206)。関白九条兼実の次男で、摂政・太政大臣。和歌にすぐれ、また書も名高い(後京極流)。父兼実が源頼朝と協力関係にあったことにより、その姪を娶る。

38歳の若さで急死しているが、就寝中に刺殺されたのだという。政敵によるものだとか和歌のことで後鳥羽上皇と揉めただとか噂もあったようだが、実際は盗賊の仕業かという。


このあたりのことが、永井路子さんによって描かれている。

絵巻(角川文庫)

http://mediamarker.net/u/n-kujoh/?asin=4041372089

頼朝の姪との間にできた若い跡取り・道家が、弱々しそうでいて実はしたたか。「これぞ藤原氏!」という感じで面白かった。なお、この道家の子の一人が、鎌倉幕府4代将軍の頼経。

道家の岳父は、96番の西園寺公経。百人一首 5 ~96番・花さそふ 参照。


クリップ関連記事 今日の古文書~2011.9.1