ブログにアップするのが遅くなりましたが、6月30日、大森スポーツセンターにて、第34回千唐会東京都空手道選手権大会が開催されました。
東京都の大会については久しぶりですが、コロナが原因で、会場が確保できなかったことが理由です。
昨年は宇都宮で東日本大会を開催することができましたが、東京特有の事情が関係したことによります。
今回、大会会長を拝命し、行ないましたが、総本部から日本千唐会会長、統括本部長、そして西日本地区本部長が大阪からお越しになり、選手も同行していました。
私は東日本地区本部長も拝命しており、東京には国際部を統括する部長もいますので、大会前日の歓迎会の席はさながら全国の代表者が参集したミニ全国会議のような様相になりました。
当然、今後の組織運営についての話も行なわれ、お酒は入っていても活発な話の展開からは千唐流を思う熱い気持ちに触れた感じでした。
そういう熱い時間を過ごした次の日の大会ですから、当然試合も盛り上がり、特に最後の種目となった有段男子組手の決勝は、スピード・パワー共に申し分のないクオリティで、間合いの取り方、タイミング、技の鋭さ・的確さなどは教科書になるくらいの内容で、改めて千唐流の技術水準の高さを示した内容になりました。
最後の試合は1コートに集中して行なわれましたので、参加者全員が見守っていました。そういう状況ですから参加者には深い感動と共に目標レベルを示した良い大会になったと理解される内容でした。
会場正面の様子です。設備の関係があり、シンプルな感じになりましたが、久しぶりの大会に出場者にとっては開始後のことで頭が一杯ではなかったかと思われます。
それは主催する側にとっても同様で、選手のみんなには日頃の稽古の成果を十分発揮してもらい、未来の千唐流を背負ってもらえればと期待しています。
今大会は来年の全日本大会につながり、それは再来年のオーストラリアでの宗家杯(千唐流の世界大会)へと進みます。この大会で活躍した選手が日本代表になるかもしれません。
私たちもそういう目で大会の様子を見ていくつもりで臨みました。
出場した選手です。
アングルの関係でうまく撮れていませんが、表情から各選手の心中が推し量れます。
この感じで開会式の各行事が進行されました。
開会式の後、最初に会長の模範演武が披露されました。
「公相君 大(くーさんくーだい)」という「形(かた)」で、2代目宗家先生も大会でよく行なわれていました。
今回はそれを会長が演武されたわけですが、正確な動きに定評がある小山錬士だけに、選手・観客から惜しみない拍手が贈られていました。
午前中の種目は「形」中心になりました。
コートにより一部、組手試合も行なわれましたが、種目別に空手の稽古のベースの一つである「形」が競われ、日頃の稽古の様子が伺える内容になりました。
空手は組手のような動的なところばかりではなく、「形」のような静的なところでしっかり武として磨き上げ、技術的に昇華させます。そういうステージを理解した上で効果的に融合させることになりますが、一挙手一投足に魂を込め、単なる行為として終わらないように留意し、空手家として、武術家として成長するための稽古の一つとしての役割も含むのが試合と直真塾では解釈し、日頃の稽古に努めています。
「形」にはそれが現れやすいと思いますが、それが理解できるのはそれなりの年齢になりますので、少年部の道場生にはこういう場に参加し、自身の意識レベルを引き上げてもらえればと願っています。
午後の部開始前に、演武が行なわれました。
ここでは各道場の少年部による演武になり、上の写真は直真塾少年部によるヌンチャクの「形」である「龍雲(りゅううん)」です。千唐流の独特の「形」で、昨年の宗家杯の場でも公開されました。
個人演武ではない分、呼吸を合わせることが難しかったと思われ、武器を持っていることも素手・素足で行なう「団体形」よりは難度が高かったかもしれません。
でも、こういうこともまた経験であり、今後このような機会がある時、今回よりも良い出来になるように精進しようという意識に繋がれば良い方向につながると考えます。
こういうところが前述した稽古の一形態ということをお話しした理由の一つになりますが、たとえ試合ということではなくても、全てが学びになった、という理解に繋がれば幸いです。
今度は結心館の選手による「津堅志多伯の釵(つけんしたはくのさい)」です。
ここでは黒釵が用いられていますが、メッキを施された銀色の釵が多く見られますので、ある意味珍しい様子です。
ただ、私が最近、釵を買いに行った時、そもそも商品が少なく、しかもメッキを施したものが大変少なかった、という経験がありましたので、そういう意味ではこれも現状の表れなのかもしれません。
古武術の場合、いろいろな種類がありますが、まずは四肢をきちんとコントロールできることが空手道の基礎になりますので、その流れをしっかり念頭に置いた上で稽古することが必要かと考えます。
組手の種目は性別・年齢別の組み合わせにより行われましたが、上の写真はたまたま同門同士の戦いの様子です。
普段の稽古から2人でよく組手を行なっており、そういう意味では互いに手の内を知り尽くしている仲です。
写真は「回し蹴り(まわしげり)」を放っている様子ですが、「蹴り」を得意としているため、今大会でもいろいろなシーンで見られました。
ちなみに、左側の道場生は今大会の中学1年生の部で準優勝に輝きました。
上の写真はこの大会のハイライト、有段男子組手の部の決勝戦の様子です。
各パートから勝ち上がり、決勝戦に勝ち上がった両選手の動きには甲乙つけがたいという状況で、冒頭でお話しした通り、内容的には千唐流らしい高度な戦いでした。
ビデオに収めた選手も多かったと思いますが、この試合はライブで見ているからこそその息遣いが感じられる内容でした。
試合の分析という点ではビデオ撮影も良いのですが、まずは自分の肉眼で見て、その後に何度も繰り返し再生する中で細かなところを理解する、ということを実践してもらえれば、と思えるような内容でした。
そこが教科書になるような内容だったという言う所以ですが、撮影した人がいたら、そういう意識で再生してご覧いただければと願います。
今回出場した直真塾のメンバーです。
選手が手にしている賞状やメダルから頑張った様子が見られます。
直真塾が参加する大会は少ないので、貴重な体験になったと思いますが、それを普段の稽古に活かしてもらうことを願っています。
※話題の新刊「北斗神拳の謎に迫る」が全国の有名書店、ネット書店で発売されました。アマゾン、楽天、紀伊国屋書店のサイトへのリンクを貼り付けますので、興味のある方はクリックしてください。
※テーマとは関係ありませんが、新刊・DVDのお知らせです。靭帯を意識した新しい骨格調整法をご紹介した「靭帯療法」(BABジャパン)が6月20日・6月23日に発売になりました。武術家の方にも役立つと思いますので、ご興味のある方は下記をクリックしてください。
▼版元(BABジャパン)電話:03-3469-0135
メール: shop@bab.co.jp
▼アマゾン:書籍「靭帯療法」 ←左記をクリック
DVD「靭帯療法」 ←左記をクリック
電子書籍「靱帯療法」 ←左記をクリック
▼楽天:書籍「靭帯療法」 ←左記をクリック
DVD「靭帯療法」 ←左記をクリック
▼活殺自在塾公式HP
(活殺自在塾のHPは上記をクリック)
※武術の修行と生活の両立を図るプログラムで塾生募集中
※活殺自在DVD第1巻「点の武術」、大好評発売中!
アマゾンでも販売を開始しました。
神保町(東京)の「書泉グランデ」でも販売しています。
ユーチューブにダイジェスト映像 http://youtu.be/e5CUX-zn9Zk
※活殺自在DVD第2巻「極意の立ち方」、発売開始!
アマゾンでも発売開始しました。
神保町(東京)の「書泉グランデ」でも販売しています。
ユーチューブにダイジェスト映像 http://youtu.be/FGwnVXcgCBw
活殺自在DVDシリーズ第2巻「極意の立ち方」/中山隆嗣,道田誠一
¥5,940
Amazon.co.jp
活殺自在DVDシリーズ第1巻 「点の武術」/中山隆嗣,道田誠一
- ¥4,860
- Amazon.co.jp
- 秘めたパワーを出す、伝統の身体技法 だから、空手は強い!/中山隆嗣
- ¥1,512
- Amazon.co.jp
- 東洋医学と武術でカラダを変える 空手トレ! 強くなる鍛え方 [DVD]/中山隆嗣
- ¥5,400
- Amazon.co.jp