充実の東日本地区強化練習会Ⅱ -組手編- | 中山隆嗣の「活殺自在」

中山隆嗣の「活殺自在」

武道と癒しを中心に、生き方、日々のことを綴ります。

 昨日の続きです。


 日本千唐会主催の東日本地区強化練習会は、昨日お話しした「(かた)」の稽古から組手の稽古へと移りました。


 とは言っても、すぐに実際の組手稽古というわけではありません。


 まずは組手に関する基本的な認識を明確にし、その上で段階を経て審判を置いた上での自由組手の稽古になります。


 その流れについて、写真を交えてお話しします。


コンビネーション















 上の写真は組手の基本構造の説明後、「突き」と「蹴り」を交えた連続技の稽古を行なっているところです。


 オーソドックスな技に続き、3挙動以上の「突き」・「蹴り」混合の技まで、しっかり数をこなしました。


 こういう稽古の場合、単に数種類の技を出しました、といったレベルでは意味がありません


 全ての技がもし当たれば効果的に作用する、というクオリティが要求されます。


 今回の稽古は、各道場の優秀な道場生、あるいは将来が期待される人ということで集まっていますので、帯の色こそバラバラですが、他流で経験した人もいますので、それなりのクオリティになっています。


 私も含め、他の師範もサポートに回り、できるだけたくさんの人たちにきちんとした技を身に付けてもらうべく対応しました。


基本攻防の説明
















 連続技の稽古の終了後は、ペアを組んで攻防の稽古になります。


 まずは説明からですが、田中錬士が実際に動きながら解説されています。


 ここでは「受け」と反撃の拍子を意識してもらうことをテーマに、その要領についても説明されました。


 その際、上手く間合いを活用する、ということを説明されましたが、これは話を聞いただけですぐに実践できるほど易しくありません。


 攻撃を受ける側としてはギリギリで躱し、反撃時にはしっかり届くようにという意識で行ないますが、相手も同様の意識で行なうわけですから、見た目ほど簡単ではないのです。


 咄嗟の判断力と機敏な身体操作が要求されますので、高度な稽古法になります。その詳細はブログでは割愛させていただきますが、その意識で実際に身体を動かしてもらうことになりました。


軽い自由組手
















 上の写真がその様子ですが、スペースと人数の関係で、イモ洗い状態になっています。


 周囲を気にしながらの稽古になりますが、これも重要な要素の一つになります。


 試合にしても実戦にしても、周囲の状況を感じることができなければ不覚を取ることにもなりかねません


 でも逆に、周囲の状況が理解できているならば、それを利用し自分に有利な戦いを展開することも可能です。


 このような状況で周囲のことを把握するというのは高度な感覚を要求されることではありますが、そこに気付いて稽古できるようになれば、質の高いものになります。私がアドバイスした中には、この話をしたペアもありましたが、何かの参考になればと思っています。


防具着用
















 組手の最後のプログラムになりますが、防具を付け、千唐流ルールでの実戦稽古です。


 ここでは審判を置き、4コートに分けて行ないました。もっとも、正式な広さを確保できるだけの余裕はありませんので、狭めのコートになります。


 その括りは、一般部・少年部で男女別、ということです。


 まずは個人戦の形式で行なわれましたが、単に組手をこなすというわけではありません。戦いでは心の問題が大きく作用する関係で、あえて条件を付け、まだポイントに余裕がある、という設定ではなく、互いに追いつめられている、という設定で行なわれました。


 その上で、負ければいろいろなペナルティが課せられます。気の緩みを極力無くすための工夫ということですが、そのおかげか各コートとも良い試合が続きました。


足払いで宙に浮く















 個人戦の組手稽古が終了したら、今度は団体戦をイメージした稽古になりました。


 4コートの分類はそのままに、3名、もしくは5名1チームにし、総合力で勝利を得ようというイメージを作り上げるために行なわれます。


 即席のチームとはいえ、こういう設定になると、雰囲気は変わります。自分のチームの選手が不利になれば応援の声が大きくなり、有利な時にも同様で、応援合戦が始まります。


 特に今回の場合、一般部のチームは5名編成で4チームが作られ、雰囲気としたら準決勝から決勝戦に勝ち上がってきた、という設定になります。


 上の写真はその中での一コマですが、足払い(あしばらい)」で相手が宙に舞っている様子です。落下した瞬間「下段突き(げだんづき)」が放たれましたが、タイミングなどの関係で残念ながら1本にはなりませんでしたが、稽古でありながら試合の雰囲気で効果的な組手稽古になりました。


間合いの切り方
















 団体戦を模した組手稽古終了後、午後の部の総括が行われました。


 この稽古の責任者の田中錬士が稽古の講評をされ、同時にもう一段階ステージアップするためのポイントとして、間合いの切り方についてのレクチャーがありました。


 上の写真はその実演の一コマですが、田中錬士の裂帛の気合と共に行なわれた攻撃に驚く時間も与えられないほどの様子を捉えた瞬間です。写真は残心時の様子ですので、この状況から当てるつもりでいたら確実にヒットしてい事がお分かりになると思います。


 今回の宗家杯で日本チームの総監督となり、その責任を果たすべく、惜しみない指導をされたわけですが、宗家杯3連覇(総合優勝として)の実績がありますので、その迫力に動けなかった、ということでしょう。


 この後、最初と同じ状態に戻り、一般的な稽古と同じ流れで終了になりました。最後に記念撮影が行われ、散会になりました。







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