基本型で蹴りの確認 | 中山隆嗣の「活殺自在」

中山隆嗣の「活殺自在」

武道と癒しを中心に、生き方、日々のことを綴ります。

 昨日の続きです。


 BBK(ボディバランス空手)の稽古ですが、昨日は「基本動作(きほんどうさ)」の話をしました。そこでは運足を伴った「突き」と「受け」を主体に、いろいろな技や身体操作が組み合わされていましたが、今日は「蹴り」まで含んだ「基本型(きほんかた)」についてお話しします。


 ただ、入門時期により進度が異なるため、全員一緒に行なったのは「基本型Ⅰ(きほんかたいち)」と「基本型Ⅱ(きほんかたに)」のみで、そこから先は2組に分け、一方は他の型を、もう一方は再度「基本動作」を行ないました。


 前述のように、今日は「基本型」の話になりますが、その中でも昨日との対比を明確にするために、タイトルにもあるように「蹴り」の部分をメインに綴っていきます。


 まず、「基本型Ⅰ」ですが、この型のテーマは「」です。そのため、「突き」・「受け」・「蹴り」のいずれも基本的な技で構成されており、「基本動作」に続いて基本の確認としても意味があります。


 今日のテーマは「蹴り」ですので、この中からその部分をピックアップすると、「前蹴り(まえげり)」と「足刀横蹴り(そくとうよこげり)」があります。


 前者の場合、基本の移動稽古でも行なっている内容なので、今日はあえて取り上げません。


 後者についても同様ですが、「足刀横蹴り」の場合、「移動蹴り(いどうげり)」にも複数のパターンがあります。「基本型Ⅰ」に入っているのはそのうちの一つになりますが、今日はこの「蹴り」についてお話しします。


基本型Ⅰ 前交叉足刀蹴り












 その様子が上のイラストに示されていますが、前交叉(まえこうさ)」で移動し、蹴っています


 「足刀」の「移動蹴り」の場合、正整立ち(せいさんだち)」から「前蹴り」のように正面に向かって蹴る場合、上のイラストのように「交叉立ち(こうさだち)」になって蹴る場合(イラストのように足を前方で交叉するケースと後方で交叉するケースがあります)、回転して蹴る場合の4つがあります。


 「基本型Ⅰ」で行なうのは「前交叉」の場合ですが、立ち方自体が特殊になるため、身体操作としてはそれなりに意識しなければなりません。特に中心軸の移動や膝の締めなど、「蹴り」の質に大きく関係するところには十分な注意が必要になりますが、そういうところに問題が出てくることが多いのも事実です。


 この日も練度によってそれが見られ、アドバイスの対象になりました。これまでの稽古の中で繰り返していることではありますが、身体にその動きが染み込むまで、何度も注意することになります。


足刀蹴込み 膝のかい込み



















 続いて「基本型Ⅱ」ですが、テーマは「」です。


 ここでは前述の「蹴り」の他、「回し蹴り(まわしげり)」と「後蹴り(うしろげり)」が加わります。


 上のイラストは、冒頭で「足刀蹴り」についてお話しした関係で、「基本型Ⅱ」の中での用法について綴っていこうということでアップしました。


 ここでは前述した4つのパターンの内、「前蹴り」同様、正面に向かって蹴る様子が示されていますが、型の順序としては「前蹴り」の後に続いています


 そういう場合、どうしても直前の動作に影響されやすくなりますが、いずれの「蹴り」も膝の意識が重要です。「前蹴り」と「足刀蹴り」の場合、膝のかい込みが異なりますが、後者ではイラストのようにやや巻き込むような感じでかい込みをすることになります。


 ところが、連続して蹴ろうとすると、「前蹴り」のように膝を正面に持っていく人がおり、その場合、「蹴り」の軌跡が異なり、またそれはそのまま「足刀」のフォームや接触部位にも影響を与え、結果的に質の悪い技なってしまいます。


 だからこそ、上のイラストには膝のところに赤丸を付け、その重要性を強調しているわけですが、こういう身体操作により、「蹴り」が効果的にヒットする可能性がアップします。「蹴り」はモーションが大きい分、どうしてもスピーディーに動くことは難しくなりますが、それをいかに克服するかが稽古で達成する目標の一つになります。


基本型Ⅱ 回し蹴り・後蹴り










 先ほどお話しした「基本型Ⅱ」の「回し蹴り」と「後蹴り」のところですが、型では上のイラストのように連続して行なっています。


 個別の技のポイントをきちんと意識して行なうのはもちろんですが、動作の流れの部分にも注目する必要があり、ここでは「」の意識が不可欠です。その「転」をテーマにしたものが「基本型Ⅲ(きほんかたさん)」であり、この技の流れはそちらに通じる、と認識した上で稽古することが望ましいと言えます。


 ここで意識しなければならないことに、「回し蹴り」のフォロースルーがありますが、あまりこの点を強調しようとすると、次に続く「後蹴り」を出しにくくなったり、姿勢の崩れにもつながります。


 一つの方法として、逆に思いっ切り振り切り、その勢いで転身して蹴る、というパターンも有りですが、その場合、「後蹴り」というよりは「回転足刀蹴り(かいてんそくとうげり)」や「後回し蹴り(うしろまわしげり)」に連続したほうが効果的です。ここで「後蹴り」につなぐ場合、自身の正面で極める意識で蹴ることが大切で、身体の中心軸をきちんと活用した転身を行なわなければなりません。


 回転系の技ではこの中心軸の身体意識と、それを活用した身体操作が不可欠で、「基本型」ではそれを段階を追う中で体得してもらうようになっています。






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