赤羽橋~新橋散歩 1月12日(月) | 東京散歩道

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「東京お散歩教室」主宰、小島信康が綴る身近な街の素敵発見探訪記。

こんばんは(^-^)/


今回は1月12日(月)に開催しました東京お散歩教室

赤羽橋~新橋散歩 」の様子を簡単にご紹介します。


出発は、赤羽橋駅赤羽橋口から。




芝公園内にある弁天池。

江戸の古地図にも記載があり、古くから渋谷川に水を注いでいたようです。

この池のお隣に宝珠院があります。




宝珠院は、港区芝公園にある浄土宗の寺院。

港区七福神の弁財天で、境内には弁天堂があり

そこに祀られている「開運出世弁才天」は、智証大師が彫ったとされ

源頼朝や徳川家康も信仰したという、開運出世にご利益があると評判の弁天様です。




宝珠院の閻魔大王坐像(区指定有形文化財)。

高さ2mある寄木造の坐像で、右に司録(判決を記録する役)

左に司命(判決を言い渡す役)の2像を従えています。


宝珠院の次は、もみじ谷へ。





もみじ谷は、芝公園19号地に造られた人工の渓谷。

この渓谷の片隅に、パワースポットとして有名な「蛇塚」があります。




商売繁盛や金運UPにご利益があると話題になっている蛇塚。

お地蔵様の後ろに、ひっそりと蛇像が祀られています。


蛇塚の由来を説明した後、さらに、この蛇塚と関わりのある「心光院」をご案内。




境内を案内する前に、国の登録有形文化財に指定されている

心光院の表門(1743年築造)の前で記念写真。

皆さん、撮影ご協力有難うございました。





心光院の竜王堂と蛇像。

祀られている蛇像は、もみじ谷の蛇塚のものとそっくりです。




同じく心光院の大日堂に祀られている「お竹大日如来像」。

こちらには、慈しみ溢れる行いが江戸で評判となり

大日如来の化身として信仰されたお竹さんの像と

徳川綱吉の生母桂昌院が、彼女の徳を顕彰するため

生前お竹さんが使っていた流し板を、立派な箱に入れて寄進した

「お竹流し板」が、一緒に祀られています。




心光院で竜王堂や大日堂を巡った後は

東京タワーの脚下にある施設「東京タワーフットタウン」を見学。





まずは、3階「TOWER GALLERY 3・3・3」内にある「懐かしの東京タワー」コーナーで

映画『ALWAYS 三丁目の夕日』に登場する架空の町「夕日町三丁目」を再現した

超精密ジオラマや、東京タワーの歴史を物語る数々の記録写真をチェック。




そして、いったんフリータイムを設けた後、東京タワーのマスコットキャラクター

「ノッポン兄弟」や、国の登録有形文化財となった東京タワーの登録プレート等を

案内してまわりました。


東京タワーフットタウンの次は、幸稲荷神社へ。




幸稲荷神社は、港区芝公園にある稲荷神社で、武蔵国豊島郡岸之村(芝大門付近)の

鎮守として応永元年(1394)に勧請されたのがはじまり。

寛永年間には、御府内古跡十三社の一つに定められ、その後、旧社地が上地となり

現在地に遷座されました。

社号は、創建当初は岸之稲荷と称していましたが、氏子や信者の中から

幸事が続出したため、幸稲荷神社と尊称されるようになったとのことです。




境内の片隅に置かれている「御祠石」。

御祠石は、水をかけて祈願すれば、どんな熱病も癒え

また子供の夜泣きにも効くといわれている、幸稲荷神社の社宝です。


幸稲荷神社をお参りした後は、青松寺へ。


青松寺は、港区愛宕にある曹洞宗の寺院。

江戸府内の曹洞宗の寺院を統括した江戸三箇寺(青松寺・泉岳寺・総泉寺)の一つで

太田道灌が雲崗舜徳を招いて文明8年(1476)に創建。

開山当初は、武蔵国豊島郷貝塚にありましたが

徳川家康による江戸城拡張に伴い、現在地に移転しました。

愛宕グリーンヒルズと一体化された境内はとてもきれいで

“都心のモダンなお寺さん”といった感じがします。




坐禅堂の西側に立つ法輪大観音。

観音様と高層ビル(愛宕グリーンヒルズMORIタワー)の組み合わせ

何とも不思議な光景です。




壁から飛び出して、勢いよく水を吐く、龍の噴水。

こちらも籔内佐斗司さんの作品です。(前回記事参照)


青松寺を出た後は、愛宕山にあるNHK放送博物館へ。


NHK放送博物館は、日本放送協会(NHK)が運営する放送専門のミュージアム。





館内には、ラジオやテレビ放送の進歩を知ることができる機器類の展示の他

波の音や風の音といった効果音を体験できるコーナーなどもあり

様々な角度から、放送の歴史について学ぶことができます。

※館内撮影は受付で申し込みが必要です。

※2月16日からリニューアル工事のため、暫く休館になるとのことです。


NHK放送博物館を見学した後は、愛宕神社へ。


愛宕神社は、愛宕山の上に鎮座する火産霊命を主祭神として祀る神社。

徳川家康が江戸の防火・防災の守護神として

慶長8年(1603)に奉斎したのがはじまりで

その後は、幕府から篤く崇敬されてきました。

また、近年はパワースポットとして有名になったことから

境内はいつも、大勢の若者たちで賑わっています。


ということで、お正月が終わって暫く時間が経っているのにもかかわらず

境内は参拝客で長蛇の列!

そこで、今回は社殿へのお参りは諦めて、「出世の石段」へ。




曲垣平九郎の故事でお馴染みの「出世の石段」。

その急さ加減は、下から見上げるより、上から見下ろした方が、伝わってきます。


愛宕神社の次は、虎ノ門ヒルズへ。




虎ノ門ヒルズは、昨年6月11日に開業した東京の新しいランドマーク。

環状2号線の再開発計画における主要施設で、東京都が森ビルを

「特定建築者」に認定したことから、森ビルの都市開発ブランド名である

“ヒルズ”が付けられています。


まず、外観を眺めながら施設の概要を説明し、ビルの中へ。




地上2階のアトリウムで出迎えてくれる「トラのもん」。

今でも写真を撮る人たちが絶え間なく訪れて、撮影は一苦労。

一瞬の隙を見て、私も何とか撮っていただくことができました。




そして、今回も少しだけフリータイムを設けて、小休止。

コーヒーが好きなメンバーさんは、洒落た店構えと美味しさで話題になっている

「TORANOMON KOFFEE(虎ノ門コーヒー)」を体験されていました。




小休止の後は、オーバル広場に置かれている大型彫刻『ルーツ』をチェック。

こちらは、スペインを代表するアーティスト、ジャウメ・プレンサの作品。

8つの言語の文字の集合体が、膝を抱えて座る人間の姿を表しています。


虎ノ門ヒルズの次は、金刀比羅宮へ。




金刀比羅宮は、港区虎ノ門にある大物主神と崇徳天皇を祭神として祀る神社。

京極高和が万治3年(1660)に、讃岐国の金刀比羅宮の分霊を三田にあった

江戸藩邸の邸内社として勧請したのが起こりで、現在地には延宝7年(1679)に遷座。

当時は、「金毘羅大権現」と称されていました。

また、総尾州檜造り、銅板葺きの拝殿・幣殿は、伊東忠太の設計校閲によって

昭和26年に再建された東京都選定歴史的建造物にも選ばれている荘厳な建物。

近代的な虎ノ門琴平タワーの隣で、ここだけが神秘的な空気に包まれています。


金刀比羅宮をお参りした後は、烏森神社へ。




烏森神社は、百足退治や平将門の乱鎮圧で活躍した鎮守府将軍

藤原秀郷が創建した新橋の古社。

江戸時代には、「江戸三森」(烏森神社・椙森神社・柳森神社)の一社として

庶民から親しまれ、現在は地元の人々の他、新橋に勤めるビジネスマンや

OLさんからも崇敬を集め、特に頒布されている「心願色みくじ」が

女性たちの間で話題になっています。




様々な見どころを巡って、新橋駅前「SL広場」に到着。

広場のシンボルC11形蒸気機関車292号機の周辺は

この日から始まった機関車の塗装工事のために、閉鎖されていました。


ご参加くださいました皆様、長時間お付き合いいただき、誠に有難うございました。


それでは、次回のお散歩もどうぞよろしくお願い致します。


東京お散歩教室

http://tokyo-osampo.com