天使の刻印 - 葉桜夏樹 Blog

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.女性の脚、足、靴、踏みつけ、などをモチーフとする異端小説、幻想小説


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葉桜夏樹  / もの書き。女性の脚、足、靴、踏みつけ、などをモチーフとする異端小説、幻想小説を執筆。「踏まれたい」(単行本)「ハイヒールで踏まれて」(kindle版)など。たとえば、femdom、フェティシズム、マゾヒズム、アルトカルシフィリア、マクロフィリア、ファイナンシャル・ドミネーション、クラッシュ、サイズフェチとか。e-mail address:natukihazakura-369☆yahoo.co.jp ☆を@にしてください。


メイド服姿で編み上げブーツをはいた三人の女の子から、僕はうつぶせの体を踏まれていた。その一人からは横顔に踏み乗られていた。助けを求めたが、頬を踏まれているのでその声もこもっていた。横顔を踏んでいる女の子は靴底で声を感じたようだった。しかし「ブーツの下で何か言っている」と笑っただけだった。


意識が朦朧とした。人間としてたえられる痛みの限界はとうにこえている。このまま踏み殺されるのだろうか、僕が何をした? こんなにも踏みつけなければいけないほど僕が憎いの? と思った。


僕はまだ心も体も子供だった。その子供に体格も大人の女性とほとんど変わらない女の子が三人も、それもヒールのあるブーツで踏まれている。目の先に踏み潰されたコガネムシの死骸がある。それは踏み殺されたあとの自分の姿だと思いながら僕は目をとじた。(下書き原稿)


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私の脚と足と靴と私の愛しきマゾヒストたち(下): アルトカルシフィリア

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ハイヒールの下と車輪の下: アルトカルシフィリア

マゾヒストの婚活: アルトカルシフィリア    

コビトとハイヒール(上): マクロフィリア&アルトカルシフィリア

コビトとハイヒール(下): マクロフィリア&アルトカルシフィリア

踏まれ屋: アルトカルシフィリア   

ハイヒールで踏み殺される者たちへのレクイエム:アルトカルシフィリア  

妹の僕が踏まれる理由: メタモルフォーシス  

 踏まれ老醜回想録: アルトカルシフィリア6
脚踏奇譚: アルトカルシフィリア5  

人間床 アルトカルシフィリア4
ハイヒールと人間マットと蟲男(上): メタモルフォーシス
 ハイヒールと人間マットと蟲男(下): メタモルフォーシス
踏まれたい: アルトカルシフィリア3
天使の踏みつけ: アルトカルシフィリア2
ハイヒールで踏まれて: アルトカルシフィリア  

 

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私の脚と足と靴と私の愛しきマゾヒストたち(上): アルトカルシフィリア

私の脚と足と靴と私の愛しきマゾヒストたち(下): アルトカルシフィリア



私の脚と足と靴と私の愛しきマゾヒストたち【上】アルトカルシフィリア


【あらすじ】


アルトカルシフィリア(女性から踏まれることに興奮する性的嗜好)の物語。僕には人とは違う性癖がある。それは女の人の「脚」や「足」や「靴」が大好きなことである。そんな僕にもはじめて彼女ができた。彼女の名前は村上真綾。真綾は仕事もせずにマンションでひたすら「書き物」をしていた。


真綾が一人で住むマンションを訪ねた僕は、彼女の外出中、パソコンのなかにその「書き物」を見つける。タイトルは「バカマゾ」。いけないと思いながらも、それを読んでしまう僕。そこには真綾の裏の顔(恐ろしくサディスティックな性格)が赤裸々に書かれていた・・・



【内容から一部抜粋】


そっと右のピンヒールを浮かした。その踵をほんのわずかだけうしろにずらした。踵を右のスポーツシューズの甲にかざした。痴漢はそのことに気づいていないみたいだった。まだ私のお尻にさわっている。私はちいさく一度深呼吸した。そして、いっきに右のピンヒールを踏みおろした。


痴漢の手がとまった。声を殺している。踏まれた激痛を飲み込んでいる。痴漢の右のスポーツシューズは右のピンヒールで踏まれるままになっている。その状態のまま私はつり革に両手でしっかりとつかまると左のブーツを床から浮かしてやった。右足で片足立ちをしてやった。ついでに右のブーツのつま先も浮かした。全体重をまっすぐと右のピンヒールの踵一点に注いだ。体をゆすった。


甲を踏む右のピンヒールを、左右にぐりぐり、ひねってやった。痴漢の手はすでに私のお尻からはなれている。うしろの足もとを見ると男の靴の甲に深くヒールがめり込んでいる。


踏んだ瞬間、おぞましい声が部屋じゅうに響いた。後頭部を踏まれて顔を嫌というほど床に押さえつけられていた。右のブーツの踵一点だけで後頭部にしばらく立っていた。足もとを見ると気のせいかも知れないけれど踵で踏んでいる後頭部の白髪に血がまじって見えた。頭皮が破れたかも知れなかった。右のピンヒールブーツの踵に全体重を集めたまま、左右に腰をふり、もっと深く頭皮に踵をねじ込んでやった。


さらにおぞましい声がした。このまま頭を片足立ちで踏んづけていてもよかったのだけれど、万が一、踏み殺してしまったら迷惑だからうつぶせの背中を歩いてあげることにした。



ちいさな土色のカエルだった。数えられないくらいのカエルだった。それらが観察池のまわりの地面を占領するようにあふれていた。私たちはそのカエルの上を行進していたのだった。地面の土が雨の雫で跳ねているように見えたのも、部員たちが地面に踏みおろす白いブーツから逃げまどうカエルの姿だったのだ。カエルが土色をしていたせいで雨の雫が地面で跳ねているように見えたのだ。まわりの部員の足もとに目をやった。横の子も、前の子も、その横の子も、また、その前の前の子も、みんな足もとのカエルには気づかずに踏んづけていた。そういう私もカエルを踏み続けていた。




私の脚と足と靴と私の愛しきマゾヒストたち【下】 アルトカルシフィリア




【あらすじ】


アルトカルシフィリア(女性から踏まれることに興奮する性的嗜好)の物語。真綾の「書き物」に書かれていたのは彼女のサディストとしての赤裸々な過去だった。はじめての彼氏、陽生との結婚を意識した真綾は短大を出たあと携帯販売ショップに就職する。


職場では女子トイレのマットが消えたりロッカーの靴をいたずらされたりと不自然な出来事が続いていた。やがて、その犯人がわかり、真綾たち女性スタッフはその犯人に制裁を加える・・・・・・



【内容から一部抜粋】


左足のパンプスで背中を踏んだ。そこに体重を移した。右のパンプスも背中に移した。店長は息が楽になったみたいだった。もがいていた体が静かになった。私は土下座の背中に立っていた。そこから勾配になったお尻にむかって登ることにした。


勾配のせいで重心は二つの踵に集中する。ヒールは皮膚に食い込んでいる。メタボなぶん皮膚への食い込みも深かった。でもそのおかげで勾配でも滑らなかった。お尻まで登りつめることができた。ヒールが皮膚に刺さるたびに「うぐぐぐっ――」と奇声をあげていた。パイプイスの背もたれにあずけていた左手を右手にかえるとそこで踵を返した。


歩いたあとをながめた。ヒール痕が皮膚に深く残っていた。赤紫色の穴になっている。それを見て、ほかの女性スタッフたちもパイプイスから腰をあげた。店長を踏みたがった。うつぶせの店長の頭にならぶと次々に踏みはじめた。みんなロッカーを手すりにしていたけれど、ふくらはぎや土踏まずにたどり着く前に背から床に落ちていた。


落ちるたびに背の皮膚にはヒールで削られた赤い線傷が残った。落ちると、またうつぶせの頭にぐるりとならび、踏む順番を待っていた。しかし三周目を過ぎるころから、みんな床には落ちなくなっていった。踏みつけにも慣れたみたいだった。背の皮膚はヒール痕で穴だらけになっていた。



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踏んでいる側からすると、踏まれて気持ちがいいのか、痛いのか、まるでわからなかった。ハイヒールの踵の面積が、ゾウの何十倍とネットで知ったのもそのころだ。しょうじき、それまでの私はローファーで踏むのもハイヒールで踏むのも同じだと思っていた。ハイヒールの踵の威力をまったく知らなかったのだ。


言い訳すると、ほとんどの女性は、自分がはいた靴の靴底の模様とか、踏圧とか、威力とか、興味もなければ、知りたいとも思わない、と思う。踏んだあとのものがぺしゃんこに潰れても、何か踏み殺しても、興味がないと思う。


しかし、それを知ったからと言って、ハイヒールでの踏みつけをやめる私でもなかった。むしろ、もっと踏みつけてやりたくなった。だから私はハイヒールやパンプスで遠慮無く醜男を踏みつけてやった。


ただし、このピンヒールのブーツだけは、さすがの私もためらった。それまで醜男を踏んだハイヒールやパンプスの踵の面積は、どんなにちいさくても直径が一センチはあったと思う。


でも、このピンヒールブーツの踵の面積はおそらくその半分以下だ。ハイヒールやパンプスでさえあれだけ痛がる醜男だ。果たして、このピンヒールブーツの威力にたえられるだろうか、と思う。しかし、私はやるつもりだった。(下書き原稿)



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萌衣(もえ)は私立の女子高校に通っていた。学校ではマーチングバンド部に所属している。高校最後の文化祭なので練習にも熱が入っていた。彼女の楽器はビューグルだった。


その日は、本番同様、制服を着ての練習だった。長袖の白と青の立襟ジャケット。青いひだのスカート。肩には金糸のレ二ヤード。白い羽根がついた帽子。靴はヒールが高い白のブーツ。その恰好で萌衣たちは学校近くの川べりを行進した。


足はできるだけ曲げずにピンとのばした。みんなと足をそろえた。地面は土だった。雨あがりでまだすこしぬかるんでいた。ブーツを踏みおろすたびに音がした。靴底に変な感触もおぼえた。おかしいと思った。萌衣は演奏しながら前を行進する部員たちの地面に視線をのばしてみた。


地面の土が跳ねていた。でも雨は降っていなかった。目を凝らした。跳ねているように見えたのはカエルだった。部員たちが踏みおろした白いブーツから逃げまどう姿だった。カエルは土色だった。そのせいで雨が地面で跳ねているように見えたようだった。


萌衣の横の子も、前の子も、その横の子も、またその前の前の子も、みんな足もとのカエルには気づいていなかった。ふつうに踏んづけていた。とうぜん萌衣は、私も踏んでいる、と意識した。


カエルにしても雑草のなかにかくれていたらいいものを、と思った。バカなのか、部員たちのブーツに歯向かう猛者たちもいた。彼らはしきりに踏みおろされるブーツに飛びかかったが、ブーツの靴底に飲み込まれると、たちまち地面にされていた。


地面に残ったブーツの踏みあと。カエルたちはその輪郭のなかで潰れていた。一匹だけではなく数匹まとめて潰れている踏みあともあった。そこではみんな 口や腹部から中身を出していた。中身がなくなって皮だけになった者もいた。その皮全体にブーツの靴底模様を刻まれた者もいた。半身だけとか、上半身だけとか、部分的にヒールの踵で踏まれ、そのまま穴のなかに押し込まれた者もいた。踵で上半身と下半身を切断された者もいた。そんな死体が川べりにあふれていった。文化祭はあさってに迫っていた。(下書き原稿)


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彼の私の靴への異常なこだわり。彼はぺったんこの靴を絶体にはかせなかった。彼によると、ぺったんこの靴は脚や足を下品に見せるらしい。きれいな脚にはヒールのある靴が似合う、が彼の美学だった。


お洋服はエレガントさを好んだ。ちょっとでも男っぽい服装をすると彼はひどく嫌な顔をした。「カネで買える美はすべて買え」がお金持ちの彼の持論だった。そういうわけで、お洋服も靴も全部彼が選んでいた。


たしかに、それは私にとって窮屈だったけれど、彼のセンスのおかげで私の美しい脚や脚はさらに引き立つようになった。脚や足や靴に男の人からの視線を強く感じるようになった。


私も得意になった。街を歩いていて、突然、ハイヒールをはいて踏んで欲しいと男の人から言い寄られたこともあった。それも一度や二度ではなかった。どうやら私の脚や足や靴は、ある種の男の人にとっては、魔物のようだった。私は、相手がいくらイケメンでも、いくらお金持ちでも、いくら偉い人でも、私の脚や足や靴の前にひれ伏させる自信があった。


それから、私はまったく意識してはいないけれど、私の脚や足や靴はまるで生贄を探すように、ある種の男の人たちを魅了し、そういう人たちを踏みたがっていることに気づいた。(下書き原稿)



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 幼なじみの靴とコビトに見立てた自分: マクロフィリア&アルトカルシフィリア 価格972円 


嫌な夢でうなされて目がさめた。横で寝ていたはずの紀(き)乃(の)がいなかった。しかし昨夜、明日は就活だと言っていた彼女の言葉を思い出し、ホッとすると、ベッドに座ったまま、しばらくぼうっとしていた。目覚まし時計の針は十時をまわっていた。カーテンの隙間からは白くほのぼのとした陽射しが差し込んでいる。部屋は紀乃が残した甘い体臭や化粧の匂いがまだ張りつめている。リクルートスーツに身をつつみ、黒いパンプスをはいた紀乃の姿がふくらんだ。心がざわめいた。ムラムラした。ようやくベッドから腰をあげた。


着替えて玄関に行った。紀乃が昨日はいたストラップ付きの黒いパンプスがあった。今日は違うパンプスをはいて出かけたようだった。かがんで、右のパンプスを手に取った。目を皿のようにして灰色に汚れた靴底をながめた。本底の中央のギザギザを横線がふちから囲んでいる。ギザギザの溝にはちいさな砂をかんでいる。ヒールは五センチ以上はある。まだ買って間もないというのに、かまぼこの形をした踵の波線模様は潰れて消えかけている。就職活動にたいする紀乃の熱の入れようがわかる。


本底に唇をつけた。匂いを嗅いだ。パンプスをはいた紀乃が颯(さっ)爽(そう)と歩く姿が浮かんだ。このパンプスでいったい何を踏んだのか、踏まれたなかには生命もいたのだろうか、とうぜんトイレにも入っただろう、とそんな妄想に耽(ふけ)りながら靴底を舐めた。


紀乃とは同棲して一年になる。彼女とは同い年の幼なじみだ。家も近所だった。互いに一人っ子で幼稚園のときからずっと一緒だった。一緒だったが、幼なじみ以上の関係は意識したことはない、と言えば嘘になる。*紀乃は圭一にとって初恋の相手でもあった。高校を卒業したあと紀乃は近県の国立A大学に進学した。紀乃よりだいぶ学力が落ちる圭一も、同じ大学を受験したが、現役のときは、かすりもせずに落ちてしまった。圭一は二年遅れでようやく紀乃がいる大学に入った。



二年間疎遠だった紀乃と大学で再会し、あまりにも美しく変貌を遂げた彼女に驚いた。幼なじみでもなければ、ちょっと近寄れない感じだったが、昔のようにそこそこ話す仲までにはなった。



大学で紀乃はコンピューター研究会に入っていた。大学プログラミングコンテストでは昔から常に上位に入る古いサークルだと紀乃は言った。就職に有利よとも言った。そのサークルへの入部を紀乃からすすめられると気持ちが傾いた。就職がどうこうではなかった。紀乃が所属しているという理由だけだった。


じっさい入ってみると、ずいぶんと地味なサークルだった。部員は男が五人と女が三人の八人しかいなかった。そこに圭一が加わり計九人になった。二年と三年だけで四年はいなかった。一年は圭一だけだったが、二年浪人しているので二年や三年が先(せん)輩(ぱい)風(かぜ)を吹かすようなこともなかった。


そんなこともあってサークルには自然と溶け込めた。あんがい居心地もよかった。部員の男たちはみんなオタクっぽい感じがした。女の子に興味がないように見えた。女の子も紀乃以外は垢(あか)抜(ぬ)けない感じの子たちだった。紀乃だけが異様に垢抜けていた。掃(は)き溜(だ)めに鶴だった。


そんな紀乃とキャンパスに二人だけでいるとまわりの男たちの視線を強く感じることがあった。視線は、まず紀乃にまぶしそうに注がれる。そのあと圭一におよぐ。そして「なんだよ、こいつ」となる。


しかし圭一にはそれが心地よかった。彼女のことは幼稚園のころからいろいろと知っている。母親同士が仲が良く一緒によく出かけたことや、子供のときのいろんな出来事、そのときの紀乃の表情、様子、それらを全部圭一はおぼえている。紀乃のことは誰よりもよく知っている。男たちの嫉妬の目に動じないのも、そのことがあるからだった。


サークルで毎日のように顔を合わせるようになると、とうぜん紀乃との仲も深くなった。彼氏がいないことを紀乃の口から聞き、幼なじみから彼女に移行するのに時間はかからなかった。紀乃のワンルームマンションに入り浸るようになった。圭一は自分のアパートを引き払うと紀乃のマンションで四六時中「快楽」にふけった。男と女のノーマルな「快楽」だった。


同棲をはじめて半年が経った。四年になると紀乃も就職活動に入った。それはまだ二年になったばかりの圭一にも影響をあたえた。紀乃の話が妙に社会人っぽくなった。夜型だった生活も朝型になった。



圭一は、先に社会に出ようとする紀乃にたいし引け目を感じた。紀乃のリクルートスーツ姿を見ると、その引け目に加えて、そこに性的な興奮もまじった。すると、もとからあった「奇妙な性癖」が頭をもたげはじめた。紀乃が留守のあいだの行為もその奇妙な性癖のひとつだった。最近ではノーマルな快楽より、その奇妙な行為のほうが多かった。


紀乃自身より、彼女がはいていたパンプスのほうを愛するまでになっていた。左右のパンプスの靴底を舐めあげた。ベッドに戻り、やることをやると、またうとうと横になった。ドアがひらく音がした。夕陽が窓のカーテンからもれていた。


「ただいま――」リクルートスーツ姿の紀乃が部屋に入ってきた。疲れた顔でベッドの圭一を見た。「ずっと寝てたの? 大学には行かなかったの?」とたずねた。圭一は体をおこすとそれにうなずいた。講義にも出ず、部屋で寝ていたことに、やましさをおぼえた。今日やったことと言えば紀乃のパンプスに口をつけたことくらいだった。


これでは女のヒモではないか。紀乃が就職活動をはじめてから、それと似たものがよく心にかかるようになった。しかし、まだ自分は二年だ、四年の紀乃とは違う、とそのたびにそう思いなおした。 紀乃は服を着替えながら訪問した会社のことを話した。紀乃はIT関係の会社を中心に就職活動をしている。圭一は紀乃の話を聞くともなく聞いていた。紀乃にしてみると真剣な話だが、正直、そんな話にはまったく興味がなかった。また話が深くならないように避けてもいた。


というのも、最後に「圭一は、大学を卒業したら、どういう仕事に就くの?」と必ずそうなるからだった。それが鬱陶(うっとう)しかった。きかれたことに適当にこたえると、それはそれで、そういった心情は伝わるらしく、紀乃は不機嫌になる。そのあたりのことでちょっとした口喧嘩になることもある。就職活動をはじめてからの紀乃は短気になったと思う。ひととおり紀乃の話がすむと圭一は、「腹がペコペコだよ。何か食いに行こう!」と言った。


しかし紀乃は、「そうねえ・・・」と声を曇らせた。同棲をはじめたころは頻(ひん)繁(ぱん)だった外食も、就職活動にかかる費用がかさむという理由から、最近ではめっきり減っていた。圭一がひとこと「おごるよ」と言えばすむことだったが、バイトもしていない圭一にとって、それが言えるのは牛丼屋やラーメン屋程度だった。女の子が行けるようなちゃんとした店で「おごる」とは言えなかった。


圭一はそれを情けなく思っていた。紀乃にしても圭一にカネがないことは知っている。また食事を割り勘するおカネがあれば、それは就職活動に費やしたいと思っている。「私がつくるわ」と紀乃が言った。紀乃はキッチンに行くと冷蔵庫をのぞいた。


豚肉を出すと、「野菜炒めでいい?」と圭一にあかるくたずねた。「いいね」と圭一もあかるくこたえた。そして、「メシは僕が炊くよ」とベッドから腰をあげた。キッチンに行き紀乃の横に立つと米をといだ。とぎ汁を捨てながら圭一は、「今日、あれいい?」とたずねた。「いいよ」と紀乃はあっさりこたえた。顔は無表情だった。


食事がすむと、キッチンの流しに食器を戻す紀乃の背に圭一は抱きついた。胸に手をまわした。やわらかな胸の感触に両手は火(ほ)照(て)った。化粧とわずかな汗の匂い。リクルートスーツの匂いもする。後ろ髪に鼻を押しつける。髪の匂いを嗅ぎながら、圭一は、「あれ、いい?」と紀乃の耳もとでささやいた。紀乃は、こくりとうなずくと、「その前にシャワーを浴びたいのだけど・・・いい?」と返した。


それに圭一はゆっくりと首を横にふった。「化粧も汗も落とさず、その髪型で、今日、一日、外を歩いたときの姿で、今日はいていた、あの踵がとがったパンプスをはいて、踏んでほしい・・・」紀乃はちいさくうなずいた。圭一は紀乃の胸にまわしていた手をはなした。紀乃は隣の部屋へ行くと、普段着から今日着ていたリクルートスーツに着替えた。今日はいていたストッキングに足を通した。


そのあいだ圭一はあれのための準備をした。キッチンの壁際の床にブルーシートをひろげた。 玄関に行くと、昼間口をつけた黒いパンプスの横で、紀乃からはかれた紺のパンプスが休んでいた。一日じゅう彼女の体重を支え、その甲には履き皺と重い疲れの表情があった。


その疲れた紺のパンプスを取り、キッチンに戻ると、リクルートスーツを着た紀乃がすでにブルーシートの前で待っていた。その足もとのブルーシートにパンプスを置き、履き口を紀乃にむけて踵をそろえると、ストッキングにつつまれた右足がすぐにそれにのびた。


紀乃の身長は一六三センチある。部屋のなかで紀乃がヒールのある靴をはくと裸足の圭一よりもかなり高くなる。見あげる感じになる。圭一は服を脱ぎ上半身裸になった。紀乃の足もとに正座した。ブルーシートを踏みつけるパンプスのつま先をしばらくながめたあと、そこからすこしずつ目をあげた。リクルートスーツの紀乃を心で拝(おが)んだ。男なら誰でも惹かれる。容姿だけが企業の採用基準なら間違いなく採用だろう。


そんな紀乃がはくパンプスの前に甲を上にして両手を差し出した。右のパンプスが左手の甲をおおった。本底でぐいっと踏みつけた。すっと左のパンプスも浮くと右手の甲も踏みつけた。両手を両方のパンプスで踏みつけた。若い美人の女性とただの虫ケラの関係になる。彼女の気まぐれで踏み殺されても仕方がない関係になる。


首を突き出して、ひたいをブルーシートにつける。土下座になる。土下座の格好で両手の甲を両方のパンプスの本底で踏まれている。踏まれていると言っても体重の7~8割はまだふたつのヒールにある。それほど痛くない。強い痛みを求める。「ヒ、ヒールで踏んでくれ」と懇願する。


すっと右のパンプスがあがる。つま先が左手の甲をかるく突き、手を裏返せと言う。手のひらを上にするとその真ん中に右のパンプスのヒールが立った。本底は手首の裏側を踏みつけた。ヒールに紀乃の体重が注がれる。手のひらから血の気が引くのがわかる。その状態で左のパンプスの本底が右手の甲からはなれる。強烈な踏圧が左の手のひらのヒールに集まる。紀乃は手のひらの上に右足だけで立っている。傷みをこらえながら右の手のひらも上にする。そこに左のパンプスのヒールが立った。そこにも踏圧がこもる。紀乃に土下座する格好で今度は両手の手のひらを両方のヒールで踏まれる。


踏んでいるのはリクルートスーツの女子大生、今日一日外を歩いたパンプス、汚れた靴底、それで踏まれている。全体重を両手で受けている。頭の血管が切れそうになる。両手の手首から先は感覚がない。苦悶と快楽がせめぎ合う。それがつい口からもれてしまう。踏圧から解放される。紀乃は両手からいったんおりると、後頭部に片方のヒールを立てた。ヒールの先から後頭部に踏圧が注がれた。わずかに鼻が潰れた。程よい苦痛に情けない声がもれた。踏圧が強くなった。左のパンプスもゆっくりと浮きはじめた。後頭部を踏むパンプスにいっきに紀乃の体重が乗った。


土下座する後頭部に紀乃は右のパンプスだけで立っていた。壁を支えに片足を体重の軸にしてバランスよく立っている。浮いていた左のパンプスが背を踏んだ。頭を右のパンプスで裸の背中を左のパンプスで踏まれる。さすがに苦痛が込みあげる。踏んでいるのはリクルートスーツの女子大生。紀乃。それをまた思う。何度も思う。パンプスでゴミのように踏まれている。もういい。もうこのまま死んでもいいと思う。紀乃から踏み殺されたい。


「いつまで、そんな恰好をしているの? 歩けないじゃない?」紀乃が左のパンプスのヒールで背をかるく突いた。土下座の頭と背を踏まれ、圭一は紀乃を乗せたまま腰を沈めた。脚をのばした。沈むようにうつぶせになった。右のパンプスが後頭部をはなれた。背中を両方のパンプスが踏む。ヒールで踏まれた背の皮膚が焼けるように熱い。


就活前の紀乃はヒールのない靴ばかりをはいていた。圭一はスニーカーでばかり踏まれてきた。それにくらべると、同じ踏まれるのでも、靴底がたいらな靴とヒールが高く踵の面積のちいさな靴で踏まれるのとでは大違いである。裸で踏まれるのではなく、服を脱がなければよかったと後悔する。ヒールが刺さらないような生地の厚い服を着て踏まれるべきだったと後悔する。


しかし、そんなことはおくびにもださない。それを言えば紀乃は確実にこのようなことはしなくなる。紀乃は踏まれる苦痛を理解していないから踏んでくれているのだ。あんがい痛くないと思っている。だから踏んでくれている。


ところが、じっさいは痛いなんてものではない。妄想は現実に、とてもおよばない。皮膚を破り、肉を刺す、この肉体苦を、もし紀乃が知ったら人を踏むなんて真似はできなくなるだろう。それを思えば、めったやたらに苦痛を口にすべきではない、と奇妙な性癖が釘を刺す。紀乃がゆっくりと背を歩きはじめた。


皮膚に踵が食い込む。それでも踵に体重を置くことを遠慮している。前(本底)に体重はある。踏まれているあいだ紀乃との会話はないが、踏み方や踏圧から彼女が何を考えているのか感じ取る。紀乃は背を踏みつけていることを意識している。踵で背の皮膚を傷つけはしないかと慎重になっている。


首の下から太もも裏までを何度か往復する。往復するうちに踏み方が荒くなる。踵に体重がこもりはじめる。ほかのことに気を取られている。踏みながら今日の会社訪問のことでも考えているのか、と感じ取った。そして、そうなるのも無理はないと思った。化粧も落とさず、ふたたびリクルートスーツに袖を通し、一日じゅうはいたストッキングと靴を、またはいているのだ。それで歩いているのだ。


就活の気分にもなるだろう。頭や顔を両方のパンプスでしばらく踏んだり、背中や腰、尻や太もも、ふくらはぎをパンプスのヒールで刺しながら歩いたりした。背全体を歩いた。リクルートスーツを着ることやパンプスをはくことでオフィスの床でも歩いている、そんな気分になっているようだ。人を踏みつけているという意識はないようだ。そろそろ限界だった。「あ、ありがとう」と声をふりしぼった。


ふつうはその言葉で踏むのをやめるはずだが、紀乃の耳にそれは届いていないようだった。 右手をちいさくあげた。紀乃との決め事だった。「SOS」の合図だ。ところが、その手も目には入っていないようだった。踏みつけはとまらなかった。あげた右手を紀乃の視界に入れようと腰にまわしてみた。手のひらを上にしてふってみたが、パンプスはあっさり、その手をヒールで踏みつけていった。その瞬間、背は反りあがり、頭がおきた。パンプスは、その頭さえ、すかさず踏みつけた。頭がおきないようにと側頭部と左の頬を両方のパンプスで踏みつけた。


それまでの紀乃からは考えられない踏み方だった。「SOS」は出している。前なら、それを合図に、すぐに踏むのをやめる紀乃だったはずだが、なぜ今夜は、「ありがとう」の声が聞こえなかったのか、「SOS」の右手が見えなかったのか、それとも聞こえてはいたが、見えてはいたが、何かに気を取られ、うっかり踏んでしまったのか、とあれこれ考える。


そして、それは不安へと流れ、就活のあいだに好きな男でもできたのではないか、ほんらいであれば紀乃はもっといい男と付き合えるはずだ、背が高いイケメン男のほうが彼女には似合っている、などと不釣り合いはじゅうぶん承知していながらも、そんな厭(いや)な想像をかき立てた。紀乃は男は背丈や容姿ではなく人柄だと言う。が、圭一はそれを信用していなかった。まともには受け取らなかった。


それを紀乃の優しさと受け取り、気休めだ、とひねくれていた。そんな心情は何も今にはじまったことではなかった。子供のころからだった。たしかに紀乃が圭一の背丈や容姿にふれることはなかった。ふれることはないが、たとえば背丈で言えば、いくらこっちがそれをすすめても踵の高い靴をはこうとしない紀乃の態度は、かえって彼女が二人の身長差を強く意識していることを圭一に思わせた。


だから紀乃がヒールのある靴をはいて就職活動をはじめたことは内心すごくうれしかった。大人の女性がはくハイヒールやパンプスで踏まれてみたかったからだ。そんな靴で踏まれながら――もちろんそんなことを思う紀乃ではないが――彼女から「チビ」と蔑まれ見下されることを望んだからだ。ヒールでゴミのように踏まれることを望んだからだ。


ゆえに、このように「SOS」を出しても、まだ踏みつけられるシチュエーションは歓迎すべきことではある。それはわかっている。しかし、心ここにあらず、といった紀乃の様子が気にかかる。右手はまだ腰に残していた。手のひらを上にしていた。それをパンプスは、本底で踏んだり、ヒールで踏んだり、気まぐれな足の運びで路上のゴミのように踏みつけていった。


そのうち背中全部が火照って苦しくなった。肩で息をしていた。たえられない痛みに、わずかでも体をうねらせると、支持足の重心が崩れるらしく、紀乃の体は傾きかかり、不安定になった。安定させる重心の軸を探そうとする紀乃の足の意識がわかった。彼女がはくパンプスの靴底からそれが伝わった。


ようやく重心の軸を見つけると、ヒールに全体重を余すことなく乗せてきた。皮膚に深く食い込ませてきた。じっと同じところで踏みとどまろうとした。ぐいっと強く踏みつけたあとで、体全体のバランスを安定させると、パンプスはふたたび動きはじめた。


それにしても思うのは、踏まれているあいだ、紀乃のそんな何気ない一挙手一投足であっても、すべての動作において、かなりの苦痛がともなうことだった。大人の女性がヒールのある靴をはいて、ふつうに踏めば、踏まれる側にはこれほどの踏圧がかかると知った。


踏んでいる側が、どんなに優しい言葉をかけてくれようが、笑おうが、泣こうが、踏まれているあいだは、この強烈な苦痛にたえなければならない。 踏まれる苦痛は快楽だが、それは心のなかでせめぎ合っている。苦痛がかるければ、それはそれで物足りずに快楽ではなくなるし、あまりにも苦痛が重いと、それはそれで快楽を突き抜けて地獄になる。


ヒールのないぺったんこの靴から踏まれているときは、踏圧の痛みに感化され、自分が虫やコビトになって踏み潰される妄想をする余裕もあった圭一だったが、さすがにヒールのあるパンプスとなると、それもなかった。


その余裕のなさが伝わったのか、ようやく紀乃が思い出したように体からおりてくれた。踏むのをやめてくれた。「ごめんなさい。私、ちょっと、やりすぎたかしら」と言った。まるで夢からさめたような口ぶりだった。圭一は肩で大きく息をしていた。うつぶせのまま顔だけおこすと、「そんなことないよ」と首を横にわずかにふった。笑ってごまかした。両方のパンプスのつま先が圭一を見ていた。凶暴だったパンプスがすっかり大人しくなっていた。それを圭一は不思議にながめた。


この目の前のパンプスは、紀乃の性質とは関係なく、踏むという、その本来の性質にまかせて、ただ踏みつけていただけなのだろうか、それとも紀乃の性質がパンプスをとおして表出したものなのだろうか、とふり返った。



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【あらすじ】

マクロフィリア(巨大女性へのフェティシズム)&アルトカルシフィリア(女性から踏まれることに興奮する性的嗜好)の物語。圭一は、幼稚園のころからの幼なじみの紀乃に片思いをしていた。幼いころから可愛かった紀乃は大人になるにつれて神がかった美少女へと進化した。


高校に入り、紀乃が手の届かなくない存在になると、圭一は彼女にかわり彼女の靴を愛するようになる。そして、あるラノベ小説に影響された圭一は、紀乃がはく靴の靴底にコビトとして磔(はりつけ)になる自分を妄想するようになる。


二浪の末に紀乃と同じ大学に進学した圭一は彼女との同棲をはじめる。しかし、男としてのノーマルな行為より、女性の脚や足や靴や踏まれることに性欲が傾く圭一は、紀乃とのすれ違いが多くなる。そんなとき、家庭教師のバイト先で、高校生の陽菜を見た圭一は彼女に夢中になる。彼女もまた神がかった美少女だった。


紀乃と陽菜のあいだでゆれる圭一。美少女の足に踏まれたいという狂気に取り憑かれ、現実、過去、妄想、小説の物語のなかをさまよい、やはて圭一の精神は病んで壊れていく・・・


【内容から一部抜粋】

やはり、このニーハイブーツは別格だ。紀乃の踏み方も以前のそれとはまるで違うことに気づく。たとえば以前であれば、紀乃はヒールで怪我することを恐れ、靴の踵には――とくにヒールが細い場合は――体重をかけなかった。それに、さっきこのブーツは危険だと言っていたにもかかわらず、アイスピックのような二つのヒールに思いきり体重を乗せている。そうやって散々、うつぶせの背全体を踏みまわった。全身を火だるまにした。



とうとう幼なじみから見つかってしまった主人公はコビトとしてのそれまでの行為を彼女から全部白状させられる。主人公は土下座してあやまるが、幼なじみは許さない。女の子には知られたくない秘密がいっぱいあることを何度も強調した。激怒した幼なじみは、罰として、自身が学校ではく上靴の裏にガムテープで磔(はりつけ)の刑にする、と彼に言い渡した。幼なじみは私立の有名女子高に通っていた。


処刑の日、学校の昇降口に着くと、幼なじみは靴箱のなかで右の上靴だけを裏返して靴底を上にした。それから学校カバンに手を突っ込み、主人公をつまみあげると、人の小指半分ほどの主人公にむかってこう言った。


「今日一日、私の上靴の下にいるのよ。いい? 一日じゅう、私から踏まれているのよ。いい? もし学校が終わっても、生きていられたら、あんたの勝ち。許してあげる。本当は、私の友だちがいっぱい乗ったスクールバスのタイヤに投げ込んで殺してもよかったのだけど、幼なじみだから、さすがにそれは勘弁してあげる。私、優しいでしょ? チャンスをあげるのだから」



陽菜は踏むのをやめると玄関の上がり口に腰をおろした。右のローファーを脱いで黒のソックスのつま先を圭一の頭に届く位置にのばした。「顔をあげて」と言った。言われたとおりにすると黒いソックスを口に押しつけてきた。鼻を潰した。ソックスからぬるい湿気を感じた。豚鼻のようになった鼻でソックスの匂いを思いきり嗅がされた。前に嗅いだ靴の内側の匂いより何十倍も濃縮されたそれにむせそうになった。新陳代謝が盛んで身体からの分泌物が一番出る年頃である。強烈だった。「いい匂い?」と陽菜がきいてきた
 

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上靴の靴底から伝わる舌の動きに、彼女は「す、すごい! ホントに舐めてる! よく靴の裏なんて舐められるね」と感心した。声には、本当に舐めるとは思っていなかった、という驚きがこもっていた。醜男はすこし得意になった。さらに強く舌を靴底に押しつけた。


「ねえ、あんた、わかってるの? この靴はね、学校にいるあいだ、ずっと、はいていた靴だよ。この靴でトイレにも行ったしさ、トイレの床も踏んだんだよ。この靴の裏、バイ菌だらけだよ? 死ぬかもよ? いいの?」と彼女。


いいに決まっている、と醜男は思った。彼女ほどの美少女の靴底が汚いわけがない。しかも、この目の前の靴底が踏んだのは有名女子高の床だ。トイレだ。いいに決まっている。死ぬ? 靴底を舐めて毒で死ぬなんて、いいに決まっている。


醜男は舌の動きをとめた。そして思ったことを言った。「あなたの靴底はきれいです。バイ菌なんていないです」彼女は吹き出した。彼女は「じゃあ、お舐め」と女王様の口調になった。(下書き原稿)
 




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たとえば彼女がはいた靴の靴底に舌を這わせていることだ。高校時代にはじまり同棲している今も彼女がいない隙にそれをやっている。彼女が自分がはいた靴底を私が舐めていることを知ったらとよく思う。


中敷きや靴底には唾液だけでなく白い液体もつけていたことや、ちいさな生き物をこっそりと踏ませていたことや、コビトになり彼女から踏み殺されることに憧憬していることを知ったらとよく思う。


マゾヒズム的な心情でいえば、それらを知ったときの彼女の反応を見たい。彼女の口からどんな言葉が出るのか知りたい。しかし、ノーマルとアブノーマルの境界を見誤ると破綻する。彼女との仲も終わる。靴で踏んでもらうのでさえ、ノーマルな彼女からしてみると、じゅうぶんすぎるほど異次元の世界なのだ。


また、この秘密(彼女の靴の靴底を舐めている)をかかえていることで私にはうしろめたさがある。靴底を舐めた舌と彼女の舌が絡み合うなど、これもマゾヒズム的な心情でいえば、あり得ないことだからだ。


女の体の部位でも上位にくるであろう舌。そして部位ではもっとも下位であろう足。その足を地面の突起物や汚れから守るためにはかれる靴。私の舌など彼女がはく靴の靴底にふれさせてもらうだけでじゅうぶんなのだ。それで、ようやく対等なのだ。私の舌など、踏まれても仕方がない、地べたを這うミミズなのだ。それなのに彼女の舌に舌でふれている。もはや、うしろめたさなんてものじゃない。罪悪だ。{下書き原稿)


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「いつまで、そんな恰好をしているの? 歩けないじゃない?」と彼女。差し出した頭を右のパンプスで踏まれる。醜男は裸で彼女の足もとに土下座だった。言われたとおり、腰を沈め、脚をのばし、床に沈んだ。うつぶせになった。右のパンプスはすぐに頭を踏み越えた。


両方のパンプスで背中を踏まれる。ヒールの下の皮膚は焼けて穴があくようだった。それまでの彼女はヒールのない靴ばかりを好んではいてきた。だからスニーカーでばかり踏まれ続けた。それにくらべると、同じ踏まれるのでも、靴底がたいらな靴とヒールが高く踵の面積のちいさなパンプスで踏まれるのとでは大違いだ。


苦痛のなかで、裸で踏まれるのではなく、服を脱がなければよかった、と後悔する。それもヒールが刺さらない生地の厚い服を着て踏まれるべきだった、と後悔する。しかし、そんなことはおくびにもださない。それを言えば彼女は確実にこのようなことはしなくなる。



彼女は踏まれる苦痛を理解していないから踏んでくれているのだ。あんがい痛くないと思っている。だから踏んでくれるのだ。しかし、じっさいは痛いなんてものではない。拷問だ。彼女が、もし皮膚を破り、肉を裂くようなこの肉体苦を知ったら、ヒールがあるパンプスで人を踏むなんて真似できない。(下書き原稿)


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