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私の脚と足と靴と私の愛しきマゾヒストたち(上): アルトカルシフィリア

私の脚と足と靴と私の愛しきマゾヒストたち(下): アルトカルシフィリア

私の脚と足と靴と私の愛しきマゾヒストたち【上】アルトカルシフィリア
【あらすじ】
アルトカルシフィリア(女性から踏まれることに興奮する性的嗜好)の物語。僕には人とは違う性癖がある。それは女の人の「脚」や「足」や「靴」が大好きなことである。そんな僕にもはじめて彼女ができた。彼女の名前は村上真綾。真綾は仕事もせずにマンションでひたすら「書き物」をしていた。
真綾が一人で住むマンションを訪ねた僕は、彼女の外出中、パソコンのなかにその「書き物」を見つける。タイトルは「バカマゾ」。いけないと思いながらも、それを読んでしまう僕。そこには真綾の裏の顔(恐ろしくサディスティックな性格)が赤裸々に書かれていた・・・
【内容から一部抜粋】
そっと右のピンヒールを浮かした。その踵をほんのわずかだけうしろにずらした。踵を右のスポーツシューズの甲にかざした。痴漢はそのことに気づいていないみたいだった。まだ私のお尻にさわっている。私はちいさく一度深呼吸した。そして、いっきに右のピンヒールを踏みおろした。
痴漢の手がとまった。声を殺している。踏まれた激痛を飲み込んでいる。痴漢の右のスポーツシューズは右のピンヒールで踏まれるままになっている。その状態のまま私はつり革に両手でしっかりとつかまると左のブーツを床から浮かしてやった。右足で片足立ちをしてやった。ついでに右のブーツのつま先も浮かした。全体重をまっすぐと右のピンヒールの踵一点に注いだ。体をゆすった。
甲を踏む右のピンヒールを、左右にぐりぐり、ひねってやった。痴漢の手はすでに私のお尻からはなれている。うしろの足もとを見ると男の靴の甲に深くヒールがめり込んでいる。
踏んだ瞬間、おぞましい声が部屋じゅうに響いた。後頭部を踏まれて顔を嫌というほど床に押さえつけられていた。右のブーツの踵一点だけで後頭部にしばらく立っていた。足もとを見ると気のせいかも知れないけれど踵で踏んでいる後頭部の白髪に血がまじって見えた。頭皮が破れたかも知れなかった。右のピンヒールブーツの踵に全体重を集めたまま、左右に腰をふり、もっと深く頭皮に踵をねじ込んでやった。
さらにおぞましい声がした。このまま頭を片足立ちで踏んづけていてもよかったのだけれど、万が一、踏み殺してしまったら迷惑だからうつぶせの背中を歩いてあげることにした。
*
ちいさな土色のカエルだった。数えられないくらいのカエルだった。それらが観察池のまわりの地面を占領するようにあふれていた。私たちはそのカエルの上を行進していたのだった。地面の土が雨の雫で跳ねているように見えたのも、部員たちが地面に踏みおろす白いブーツから逃げまどうカエルの姿だったのだ。カエルが土色をしていたせいで雨の雫が地面で跳ねているように見えたのだ。まわりの部員の足もとに目をやった。横の子も、前の子も、その横の子も、また、その前の前の子も、みんな足もとのカエルには気づかずに踏んづけていた。そういう私もカエルを踏み続けていた。
私の脚と足と靴と私の愛しきマゾヒストたち【下】 アルトカルシフィリア
【あらすじ】
アルトカルシフィリア(女性から踏まれることに興奮する性的嗜好)の物語。真綾の「書き物」に書かれていたのは彼女のサディストとしての赤裸々な過去だった。はじめての彼氏、陽生との結婚を意識した真綾は短大を出たあと携帯販売ショップに就職する。
職場では女子トイレのマットが消えたりロッカーの靴をいたずらされたりと不自然な出来事が続いていた。やがて、その犯人がわかり、真綾たち女性スタッフはその犯人に制裁を加える・・・・・・
【内容から一部抜粋】
左足のパンプスで背中を踏んだ。そこに体重を移した。右のパンプスも背中に移した。店長は息が楽になったみたいだった。もがいていた体が静かになった。私は土下座の背中に立っていた。そこから勾配になったお尻にむかって登ることにした。
勾配のせいで重心は二つの踵に集中する。ヒールは皮膚に食い込んでいる。メタボなぶん皮膚への食い込みも深かった。でもそのおかげで勾配でも滑らなかった。お尻まで登りつめることができた。ヒールが皮膚に刺さるたびに「うぐぐぐっ――」と奇声をあげていた。パイプイスの背もたれにあずけていた左手を右手にかえるとそこで踵を返した。
歩いたあとをながめた。ヒール痕が皮膚に深く残っていた。赤紫色の穴になっている。それを見て、ほかの女性スタッフたちもパイプイスから腰をあげた。店長を踏みたがった。うつぶせの店長の頭にならぶと次々に踏みはじめた。みんなロッカーを手すりにしていたけれど、ふくらはぎや土踏まずにたどり着く前に背から床に落ちていた。
落ちるたびに背の皮膚にはヒールで削られた赤い線傷が残った。落ちると、またうつぶせの頭にぐるりとならび、踏む順番を待っていた。しかし三周目を過ぎるころから、みんな床には落ちなくなっていった。踏みつけにも慣れたみたいだった。背の皮膚はヒール痕で穴だらけになっていた。
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