今回の羽田の航空機事故を受けて
「ペットの機内持ち込み(同伴)」について
多くの公開質問をいただき、
ペットとの搭乗予定がある方などから
急ぎのご依頼がありましたので、
私感にてお答えさせていただきますね
ご質問がたくさんで、長文も多かったので、
ご質問のこぴぺを割愛させていただきます
結論からお答えしますと、
私は、ペットの飛行機内へのペット同伴については、
賛成・反対というより、
もし同伴可能でも、私は自分の犬や猫を連れての
利用をしないと思います。
北海道や熊本のセンターから猫を引き出したときは
やむを得ず空輸をしましたが、
空輸される猫は心身とも、かなりの恐怖と負担だし、
心配で心配で、引き取って安全を確認するまでは
口から心臓が飛び出そうになります。
熊本から空輸できた3本足の「よしお」。
無事について本当に良かった!!!
なので、最近は申し訳ないのですが、
遠方からの空輸は避けているのが現状です。
白血病キャリアのタケルも空輸頑張りました
でも・・・怖かった・・・私が・・・・
遠方からのセンターや保健所引き出しの子の
移動には、現実的に私たち保護する人間側の
時間や体力、金銭的問題が避けられません。
陸路や航路も、
非常に人間もペットにもさらなる長時間の苦痛なので、
遠方のセンターや保健所から引き出した子の
空輸は現実的には致し方ないのですが。。。。
(今までに事故は1回もないのですが)
実際、機内でのペットの死亡事故はありますし、
死亡事故全てが公表されるわけではありません。
私の知人は大型犬とカナダに移住する際に、
1年かけて綿密な計画を立てていたに関わらず、
カナダの空港で機内で犬が死亡したことを
告げられました。
空調の故障などの航空機側のトラブルではないとの
ことなので
気圧の変化や、爆音・振動による恐怖からの
心臓発作ではないか?ということでした。
真相はわからず、証明は困難ですが、
私はバンクーバーから飛行機に乗ったときに、
隣の席の欧米人の30代くらいの男性が、
離陸のときに、ソワソワ落ち着きがなくなり、
何度も十字を切って、ブツブツと祈っていました。
ものすご~~~~く怖がって真っ青な顔で
両手をブルブルと握りしめて。
「アーユーOK?」と、適切ではない(たぶん)
英語で言葉をかけた瞬間、その人はいきなり、
心臓を掻きむしって、
シートベルト外し、床に倒れ込んだのです。
その後のことは割愛しますが、
事情がわかっている人間でさえも、
飛行機が死にそうに怖い人もいるのです。
なので、知人の大型犬も本当に心臓麻痺だったのかも
しれませんが、もしかしたら何か航空機側の
落ち度かもしれない。
けど、真相はわかりません。
わかっているのは、
その子が飛行機の中で死んでしまった。
という事実だけです。
隣の席の男性は、もちろん機内の席にいたにも
関わらずそれくらい恐怖なのです。
聴覚や平衡感覚が鋭敏な犬猫にとって、
飛行機の搭乗は苦痛以外なにものでもありません。
たとえ機内に同伴できても、音や気圧の変化、
揺れる不安定さの不安から、いつもは吠えないのに、
吠え続けたり、鳴き続ける子もいるかもしれません。
他の乗客とは別の防音個室に特別料金で
ペットとの同伴ができるなら、まだしも
(それでもペットが感じる恐怖が減るわけでもないのですが)
他の乗客と仕切りもない同じ空間で
ペットを乗せるのは、飼い主側にも
強烈なプレッシャーになります。
私は愛犬のハスキーのしゃもんと仕事で
各地に行っていたとき、飛行機には乗らず
遠方は断っていたし、どうしても行かないと
ならないときは航路と陸路で行っていました。
航路なら車内で犬と一緒にいられる。
デッキに出してもいい。などを選んでいましたが、
デッキは万が一海に落ちたら危険だし、
ハスキーのように危険察知が優れている犬は、
不安定な場所は怖がって歩きたがりませんでした。
またレトリバーなど泳ぎが大好きな犬は、
海を見たら、首輪を抜いたり、リードごと振り切って、
海に飛び込む事故もあります。
猫などは、ケージのジッパーを開ける子もいるし、
ケージごと中からぶっ壊す子もいるので、
とにかく何重にも注意が必要です。
特に猫は想定外も想定しないと、
家から出すのはかなり危険です。
どんなに猫の扱いに慣れた保護団体でも
移動中に猫に逃げられた!という経験をした人は
長年の活動の中では多いのです。
私の個人的な考えですが、
「移住する」など、避けられない事情以外で
飛行機に乗せるのは、飛行機会社がどんなに
安全をうたっても、最悪の事態と隣合わせであり、
不測の事態が起きたとき、自分の力では助けられない。という
認識が必要だと私は思います。
たとえ機内で同乗していても、今回のような
事故があった場合、現実的にはペットを連れての避難は
かなり困難だと思います。
私は、そんな風に人間がパニックになって
怒号が飛んでいるときに、
犬や猫が騒いだり、その人より先にペットを抱えて
避難する人がいたら、殴りかかってきたり、
ペットのケージを叩き落とされたりすることも
あるのではないか・・・と思うのです。
いくらその人が悪くても、うちの子が
危害を加えられる可能性がある場所・状況に
私だったら、うちの子を連れていきません。
実際に、
野外のカフェやスーパーの裏につながれて、
大人しくお座りしていた犬が、
飼い主がトイレに行ったり、
走って買い物に行ったすきに、
いきなり犬の顔を蹴っ飛ばす人もいるのです。
犬や猫が嫌いな人と同じ空間にいるときは
私たちはそのような事態も考える必要があると
私は思うのです。
なので私は基本、何かを買う時は車内か、
しゃもんがガラス越しに見え、
人の邪魔にならないところにつなぎ、
走って買い物を済ませていました。
しゃもんが大人しく伏せをしていてもです。
夏に開かない網戸の室内の出窓から、
外を見ていた猫が
外から何か薬品をかけられた事件もあります。
私は今の世界では
「うちの子の権利」よりも
「うちの子の安全」を考えた方がいいと思っています。
なので機内持ち込みがどうか、とかでなく、
どのような状況で、私たちはこの子の安全を
守れるのか?を第一に考えることが
必要なのではないかと思っています・
私なら、まずはペットは信頼できる友人に頼むか、
キャット・ドックシッターを頼むか、
ペットホテルや病院に預けるか、一番安全な方法を考え、
遊びに行く、お里帰りするなどの飛行機の搭乗は
させません。
どんなに時間をかけても、
なるべく陸路や航路を選び、ペットが休める方法を
考え、他者と別の空間(途中でペット可の宿に泊まるとか)を
模索すると思います。
ちなみに、私の友人はアメリカに犬を連れて
移住するときに、競走馬用のコンテナを買っていました。
それなら飼い主も犬もコンテナ内で一緒にいられたのです。
確かひと昔前で、400万だったかな?
さすがに私はその方法は考えつきませんでしたが、
安全を買う方法を模索すると、いろんなアイデアが
あるんだなぁ・・・と感心しました。
結論として、
私は「うちの子の権利の主張」より
「うちの子の安全」をとります。
またその場合、
自分のやりたいこと(ペットを旅先に連れて行きたいなど)
と、それに伴ううちの子の負担と
脱走や生き別れの危険、不慮の事故等を考慮する必要があると
私は思います。
あなたにとっての 良き選択を!