死後へのカミングアウト | わたしの夢はどこに・・・

わたしの夢はどこに・・・

私ってなに?本当にGIDなんだろうか?まだまだ彷徨っています。
その中で多くの方のブログを見させていただいて、いろいろなことを教えていただきました。
このブログは自らの心の整理と、一つの事例として他の方の参考になったらお返しになるかな
と思って開きました。

わたしは一昨年に申し込んで

  昨年から献体(の登録)受け入れを再開した地元の医大の献体組織に

  正式に献体登録されました

本日は午後からその総会と、この三年間の献体者の慰霊祭がありました

  ただ事前申し込みをしていたか?あやふやなのですが(^O^;)

  グーグルカレンダーには予定が登録してあるので

  申し込みはしてあるのだろうと

  少し早めにお昼をいただいてから、出かけました

家からはそれほど遠くはないので

  医大には30分前ほどに着きました

受付は始まっていたので

  先ずはわたしの事前申し込みがされているのかを確認したら

  やはり、というか参加予定者名簿にはわたしの名前がありませんでした(^O^;)

それで「遠くから来たわけではないので、申込していなかったのならこれで帰ります」

  とお話はしたのですが

  「(献体の)会員様ですよね!それならこちらにお名前を書いていただければ良いです」

  ということで参加させていただけることになりました

 

まずは総会です

  全部で5~60名ほどの参加者で

  最初に今年度の決算と次年度の予算の報告があり

  それに献体者の数値的な報告がありました

それによると

  この医大は、たまたま今年で創立50年になり

  この間に総勢1971人の献体者が学生のために身をささげたそうです

  そして現在の生存会員数は683人とのことでした

 

それから献体を使っての解剖実習した二年生の学生8名(男女4名ずつ)の

    ※毎年二年生の四月から3か月ほどかけて解剖実習があるそうです

  解剖をしての感想等のお話しがあって

  そのあと会員と学生の間での質問だったり、意見交換がありました

全部で5名ほどの会員からのお話しがあったのですが

  わたしも最後に少しお話させていただきました

 

それは解剖実習された学生さんの何人かが

  ”献体者様がどういう想いで献体されたのかを考える”と言われていたので

  それに答える形というか・・・・目の前にいる学生さんがわたしの解剖することはない

  (登録時にもお話はしましたが)学校側にも聞いておいて欲しい気持ちもあって

  わたしが献体した動機をお話ししたのです

 

わたしは四十年くらいの昔に一度、この大学に献体申込みをしに来たのですが

  その時は登録者が十分なので新規登録は受け付けていません、と断られたのです

それが一昨年に(もしかしたら登録再開しているかもしれないと)登録申請に来たのですが

  それはなぜかというと

  わたしがトランスジェンダーで

  この先いくつで亡くなるかは分かりませんが、今で既に10年以上

  もし父の歳まで生きれば20年、更に母の歳なら40年は

  本来とは違う性ホルモンに曝露された身体がどうなるのか?

さらには適正なホルモン量とは??

  そして脳梁の太さだとか、DNAメチル化等の指標によって男女差があるとかないとか

  まだまだわたし達トランスジェンダーの実体サンプルデータが少ないので

  医大における献体の本来の目的からするとずれているのかもしれないけれど

  そんな想いを抱いている献体者も居るんだということを

  頭の片隅にでも置いといてもらえたら嬉しいです

  ということをお話ししました

                ※お土産で栗むし羊羹と薯蕷饅頭をいただきました

総会が終わったら、場所を移して慰霊祭です

  会場の体育館は構内であるものの少し場所が離れているので

  そこまではバスでの移動です

 

会場には既に医大生とか看護学生とかが集まっていました

  最初に器楽演奏があり

  その後会長やら職員代表や学生代表等の追悼の辞があり

  それから学校長挨拶があって

  全員で献花をしました

看護学生はほとんどが女性でしたrが

  医大生は男性が多いものの、それでも3割以上はいらしたかな

総会の時に配布された解剖実習感想文には男女4名ずる8名の文章が載っていたのですが

  当たり前のことですが

  文章からは男女の違いは見られませんでした

わたしのやってきたお仕事もそうなのですが

  本来お仕事自体にはジェンダーの入り込む余地はないのですよね

    ※実際には(特に医療では)自らの性別による知見に基づくことはあり得る

そうは言っても

  わたしも「女性でここまで知っているのはすごいですね」

  なんて言われたこともありますが

  本来はジェンダーによるのではなく

  個人の努力だったり、それまでの経験による知見なのですよね

 

ジェンダーではなく

  個でみてもらえるような世の中になるといいですね

 

 

そして四年前の今日

  こんな記事を書いていました

  

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この記事を書いた後

  特に昨年以来あちこちの裁判所で、特例法第三条5項の外観要件

  ”他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること”

  を要しない判決が続いていて

  第三条4項の生殖不能要件と併せての手術要件が不要となるような

  特例法の改変機運が高まっています

 

ただわたしは基本は外観要件は残すべきだと思っています

  想いがどうあれ、生まれてしまった現実は現実として受け入れるしかない

  そのうえで、簡単な道ではありませんが

  それでも今は道はあるのです

まだ保険診療の枠組みをどうするかとか

  改善の余地があるのは事実ですが

  それでも外観要件は残すべきだとは思います

個人攻撃すべきではないとは思いますが

  広島高裁での原告は次のような理由を述べています

  「もし、手術にリスクや負担が少なく、あした、魔法みたいに女性器に変わるのであれば

    もちろんしたい気持ちはあります。

    ですが現実はそうではありません。

    健康な体にメスを入れなければならず、費用も高額で、

    入院や療養にも長い時間がかかり、体への負担も大きいです。

    社会人として生活しているなかで、長期間休みをとるのもできません。

    すごく悩みましたが、手術はできないと思いました」

    今回の申立人の言い分

 

以前の記事でも書いていますが

  この様な理由での外観要件を排除することは納得できませんし

  反対です

  このくらいの障壁を乗り越えてこその戸籍の改性だと思います

 

そんなこんなも含めてのSRS

  皆さんはSRSをどう捉えているのでしょうか?