春夏秋冬~自然と共に生きる幸せ♪ -5ページ目

春夏秋冬~自然と共に生きる幸せ♪

地球と共にあるすべての人へ無為自然の万物がそっと囁いて来る!
「この星の一部として、互いに~戦いや邪な企てで傷つけず!命を尊重し!永久に美と実りを喜びましょうね」♪
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アネモネの悩み(3話)

しばらくして菜の花が
「皆さ~ん!いい考えがあります。
ここが壊されないために、原っぱの美しさを市長さんに認めてもらいましょう。
明日は、思いっきり命がけで一斉に咲いて見せませんか~?」
と、呼びかけます。

菜の花の呼びかけに原っぱの仲間たちは、全員うなずきます。

「明日は頑張るわ!生死の分かれ目ですものね」
と、まだ固い蕾のタンポポが白いアネモネに話しかけながら、眠ってしまいました。

白いアネモネは花を閉じ白い三角帽子になったものの・・なかなか眠れません。

『どうしよう~!お日様に向かってしっかり咲くと、首の葉っぱが目立ってしまう。きっと皆に笑われるわ。でもこの原っぱがなくなったら皆死んじゃう。
そうだわ。私一人がしっかり咲かなくても大したことではないわ。
どうせ、市長さんの目に私は留まらないから・・・』
と、あれこれ考えて夜が更(ふ)けました。

翌朝、
驚いたことに固い蕾だったタンポポが、たくさん花を咲かせているではありませんか。
あちらにもこちらにも、まるで原っぱに明かりが灯(とも)ったように、輝いています。

すみれも落ち着いた紫色で原っぱを飾っています。

遠く離れた所には真っ赤なポピーの姿も見えます。

でも、白いアネモネはやっぱり首を垂れたままで、咲き始めます。
(続く)

「いつも、有難うございます♪奇跡的に生かされている命に感謝を忘れずに、今年も一日一日を大切に暮らしましょうね!笑顔!Anyway smile♪」(With gratitude from ゆうゆ)
@弊ブログをご覧くださり心から感謝いたします。

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♪「自然のささやき 」
♪「童話の宝石箱 」
(The above is written by ゆうゆ)

ニコニコ動画「桜のララバイ」(アクネ様の朗読投稿より)
ニコニコ動画「チューリップの願い」(アクネ様の朗読投稿より)
アネモネの悩み(2話)

四月になりました。白いアネモネの花がゆっくり開き始めます。悩みの葉っぱが出来るだけ隠れるように、うつむいて開きます。本当は春の眩(まぶ)しいお日様に向かって、思いっきり花びらを広げたいのだけど・・。

友達のタンポポは、まだ固い蕾のままです。すみれは今にも咲きそうな気配です。
背の高い菜の花は、暖かいお日様の色をそのまま映して咲いています。みんなお空に向かって精一杯元気に背伸びしています。

でもアネモネだけは、その白い花を下に折り曲げて弱々しく見えます。

夕方になりました。アネモネも花びらを閉じ三角錐の、とんがり帽子になりました。皆に、おやすみなさい・・を言おうとしていたその時、モグラのおばさんが原っぱの皆に大声で叫び始めます。

「みんな~!聞いとくれ!大変なんだぁ~!この原っぱがなくなってしまうらしいよ。レジャーランドとかいうものが出来るそうだよ。明日、市長さんが視察に来ることになったんですって!」

早耳のモグラおばさんの知らせで、原っぱのあちこちが急に騒がしくなりました。
(続く)

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白いアネモネの悩み(1話)

春がやってきました。

原っぱで、まだ地面にくっついている
蕾(つぼみ)のアネモネは
顔を土に埋めたままで悩んでいます。

この原っぱで白いアネモネより上品で
華麗な草花はいません。

地中海沿岸生まれで、
聖書の中でイエス様に美しい姿が褒(ほ)められ
足元で揺れて見せたという有名な花なのです。

どの草花からも尊敬され続けてきました。
「風」という意味のギリシャ語からきた
アネモネという名前も、
そよそよ揺れたときの気品さえ思わせます。

でもアネモネにはどうにもならない
悩みがあったのでした。
その悩みは背丈と同じ速さで大きくなります。

原っぱに生え出てから、
これ迄の二年間隠し通した悩みを
今年の春も隠せるでしょうか。

そして、ついに花首の少し下に
悩みの原因が目立ち始めます。

三月の晴れた日、冬眠から目覚めたばかりの
蛙(かえる)が草の上を横切りながらつぶやきます。

「なんだ!お前!よだれ掛(か)け
つけた花なんて初めて見たぞ。」

若いモグラも土の中からチラッと
アネモネを見て声をかけます。

「おっ!よだれ掛けつけてるな・・
何、食べたんだ?」

そうです。
白いアネモネの密かな悩みは花首の下の方についている
ちょっと目立つ緑色の『よだれ掛け』?

いいえ、よだれ掛けの様に見えてしまう花のガクだったのです。

花びらを大きく開いてしまえば隠れてしまうのですが、
今はまだ蕾なので隠し切れません。

それに花を開いてからも下からは丸見えです。
お花
上品な白いアネモネは考えただけで恥ずかしくなり
うつむいてしまいます。

『大人になってもよだれ掛けなんて・・
友達のタンポポさん達に気づかれたら、
きっと嫌われるに違いないわ。どうしよう!』

tannpopo雑草
2話へ続く~!
hamusuta
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