28歳の時、離れて住んでいた祖父が死んだ。
翌年、彼の同級生が交通事故で死んだ。
すると
『不幸な俺も、早く死にたいよ!何もいいことなんかないのだから』
と、男は言っていた。
35歳の時、親しい友人が癌で苦しみながら亡くなった。
男が40歳までに、祖母はじめとして友人知人が次々死んでいった。
男が生まれてから50歳までの人生途上・・合計42人を失った。
病気、事故、ウイルスの疫病、自殺、災害被災など様々な原因で、世を去っていったのである。
しかし、なぜか男には順番が来なかった。
今度は、それを嘆き
『死んでいく奴は楽になって良い。俺ほど不幸な人間が死ねないで、幸福な人間が死んでいくなんて。あ~何と俺は不幸な人間だ! 生きていても何も楽しい事も無いのに・・」
と言う。
そして、52歳の時・・男の父親が老衰で死に、親友が肺がんで死んだ。
その頃から、やっと男は考え始めた。
『自分が生きていると言う事は、もしかしたら、すごいことなのか? 自分は悲しいことばかりで、こんなにも不幸なのだが・・』と。
男は「生きていること」に、ほんの少しだけ感謝するという心の芽が頭を出し始めたのだ。
(3)へ続く
「いつも、ありがとうございます♪命に感謝して、今日一日を大切に暮らすように努力中です!Anyway smile♪」
(With gratitude from ゆうゆ)
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