「馬鹿が治って長寿を記録した男の話」(1) | 春夏秋冬~自然と共に生きる幸せ♪

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「馬鹿が治って長寿を記録した男の話」(1)

「ある一人の男の子が生まれた。
その子は、子供の頃から物事の加減が分らなかった。
食べ始めれば止まらなくなり、話し始めれば終わらない。
遊び始めれば昼から夜中まで遊ぶ。
何らかの病気でも障害でもない。
わがままなだけなのだった。
母親は手を焼いた。

それでも、成長して十代になった。
学校では、机に向かい椅子に座るのも、その時の気分で時々嫌がる。
教科書は失くすし、鉛筆などは怒ると何本もかじってしまう有様だ。
だが、なぜか成績だけは良かった。
しかし、学校での不祥事の為に親が呼び出された。
母親が行った回数だけでも数十回以上だった。

それでも、やがて男は二十代へと成長した。
見た目からすれば、少しは健全な普通の青年らしくなっていった。
しかし、ほんの小さな出来事で大騒ぎをする癖は治らなかった。
友人が男を少しからかうだけで・・・泣き騒ぎ
『俺は不幸だ。友達に恵まれない!』
とわめいた。
親が自分の思い通りにしてくれないと
『俺は世界一家庭に恵まれない!立派な父親と優しい母親の家庭に生まれたかった。境遇のせいで俺は苦しむのだ。』
と、わめいた。
世界が自分中心に廻らず、思い通りに動かない事を嘆いたのである。

男の日常の口癖は
『俺ほど哀れで不幸な人間はいない!親にも兄弟にも愛されずに育ったんだ』というものだった。

それでも・・やがて、仕事に就いて結婚し妻子に恵まれた。

しかし、職場では上司に対する不満が絶えず、何度も職業を転向した。
その度に『会社の人間が悪い奴ばかりだ。俺はなんと不幸なのだろう。死んだ方が楽だ!』と嘆いた。
妻子に対しても、自分の方だけがいつも正しいと思っていた。
『悪妻と親不孝な子供と暮らしている自分』
を憐れんだ。

何ごとも『自己憐憫』へと感情が動くのである。

『あいつもこいつも周りの奴らが悪いんだ。なんと自分は不幸な人間なのだろう!』
これが、二十代の終わりの頃までの男の人生だった。
(2)へ続く

「いつも、ありがとうございます♪命に感謝して、今日一日を大切に暮らすように努力中です!Anyway smile♪」
(With gratitude from ゆうゆ)

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