パスタ作り始めました | あるバレエママの告白

あるバレエママの告白

デンマークの暮らし、教育、子どもたちを通して知ったバレエのこと、旅行の話などなど、ふと頭に浮かんだこと、思ったこと、感じたことをそのまま綴るブログです。

もう20年以上前の話ですが、パスタマシーンを購入しました。


パスタを作るためではありません。ラーメンの麺を作るためでした。


第1号は壊れてしまったので、今使っているのは第2号のパスタマシーンです。


第1号を買って間もない頃は、せっかくだからパスタも作ろうか?とラザニア生地やラヴィオリを作ってみたりしたことも何度かあったけれど、なかなか習慣化しませんでした。


当時、ラーメンの麺はデンマークで珍しいものだったけれど、パスタは、乾燥でも、生でも、質も、味も良いものを手軽に手に入れることが出来たからです。


でも、やっぱり手作りは美味しい!これからはパスタも手作りしよう!と一念発起してパスタ作りを始めました。


きっかけはこれ!イタリア料理の講習会。


ある日、長男夫婦から「お世話になっているお礼だよ」とMeyerの「料理教室ギフトカード」を受け取ったのが、そもそものことの始まりでした。

「Meyer」マイヤーというのは、デンマークでは超有名な起業家、クラウス・マイヤーのマイヤーから来ているのですが、パン屋、レストラン、食堂の運営、ケータリング、果樹栽培、などなど、農場から食卓まで大規模で事業を展開している超有名なグループ企業です。


パン屋で特に有名なマイヤー主催の講習会なので、パン職人から直々に天然酵母のパン作りを教わることが出来る「天然酵母パンコース」が特に評判です。


天然酵母パン以外にも、お洒落なケーキの作り方から、韓国、日本、タイ、メキシコ、フランス、イタリア料理……などなど、ヴィーガン、グルテンフリーまで、色んな料理から選ぶことが出来ます。


(さて何に参加しようかな?)


ギフトカードを受け取ったその日から悩み始めた私でした。


天然酵母や、和食は、行ってみたい気持ちはあるけど、どれだけ新しい学びがあるか疑問……1番行きたいのは韓国料理、でも先生が英語しかできない韓国人で、コミュニケーションに問題がありそう……タイ料理、メキシコ料理には興味はあるけれど、いまいち……フランス料理のメニューにはなんとなく新鮮さが感じられない……ヴィーガンやグルテンフリーには興味津々だけど、飲み物にアルコールが出ない……。


料理を作る間も、飲み物が飲みたい放題提供されるので、同じ条件で選べるなら、ワインも飲めるコースがよかったんです……はい。


あーー多少ハンデがあっても、思い切って韓国料理にしようか?どうしようか?……も〜〜迷いすぎて、気付いたら1年間選ぶことが出来ないままでいました。


ギフトカードの有効期限は2年間だったから、別に急ぐ必要はなかったけれど、折角だから、体験して、長男夫婦に結果を報告したいな〜と思い、「ど・れ・に・し・よ・う・か・な!?」で、パスタ作りをメインで教わるイタリア料理に決まり!申し込みを済ませて、行ってきました。


残念ながら、作るの、飲むの、食べるのに忙しく当日の写真は全くありません。


特別な感情なしで選んだこの講習会だったのですが、これが、とても、とても面白かったんです!


日本で開催される料理教室で、パスタのコースと言ったら、恐らく、一人ひとりがパスタマシーンの前に立って、手取り足取り、細かい指導を受けるのだと思います。


でも、ここはデンマーク、料理教室は、4〜5人ずつに分けられた参加者が、それぞれのキッチンカウンターで、そこに「はい、この通りに作ってね〜!」と言わんばかりにポーンと置かれたレシピを参考に、同じくカウンターに用意された材料を使って、ほぼ丸投げ方式で進められました。


最初に、「パスタはこうやって作ります!」と、先生によるデモンストレーションは一応ありました。でも、「こうやって、あーやって、こうします、丸」みたいな感じに、それは、パパパーッと終わってしまいました。


そして、パスタだけではなく、パスタに絡めるソースはもちろんのこと、先生/シェフが焼いたお魚につけ合わせる副菜2種、デザートのバニラアイスクリームがグループ毎に作成されました。


皆さん、会社の同僚、家族、カップルでの参加で、一人で参加していたのは私だけでした。


私は、眼医者さんとその同僚、男性1名、女性3名の4人グループと一緒に5人で作ることになりました。


その方たちは、チームビルディングの一環として仕事の後に来た、と言う感じでした。


とっても陽気な人たちで、きっと仕事場の雰囲気も明るいに違いない!と想像できました。


なにはともあれ、寝かせる必要があるパスタ生地と、急いで作って冷やす必要があるデザートのバニラアイスクリームに真っ先に取り掛かる必要があり、私はバニラアイスを作る係でした。


生クリームと牛乳のミックス、バニラ、砂糖を合わせて温めて、卵黄を加えて、温めたものを暫く冷やして、アイスマシーンに投入、マシーンから取り出して容器に入れる作業、他にも洗い物などは、私たちが他の作業をしている間に料理教室のアシスタントの人たちが済ませてくれました。


先生は、周りを行ったり来たりして、時々適切なアドバイスをくれました。


眼医者さんとその同僚たちは、パスタ生地、ラビオリの中身、前菜とパスタソース用野菜や香草のみじん切りなどを、はじめはテキパキとこなしていました。


時間が経つにつれて、なーんたって、飲み放題のイベントだったので、のんびりムードになってきました。


パスタ生地が休まったので、「さあいよいよ形成する時間」と言う頃は、「言われたこと、覚えてない〜い」「ほろ酔い気分でちょっと無理〜〜」みたいになってしまったらしく、比較的シラフだった人に仕事が任されました。そして、その一人が私でした。


私は、ラヴィオリを作り、パスタを茹で、ソースを絡め、などなど、時々様子をみにくる先生からアドバイスを受けながらしたのですが、お陰でしっかり作り方を覚えることが出来ました。


作った後のお食事会は、とても和やかで楽しかったです。


多少いびつでも、手作りのパスタは最高に美味しかったです。


副菜作りに忙しくしている間に先生が焼いてくれたニシアンコウもとても美味しかった〜!


それになにより、いや〜〜(アイスマシーンは美味しいアイスができて良いよ〜)って噂では聞いていましたが、こんなに美味のアイスクリームが出来るとは想像していませんでした。極ウマでした!今年のクリスマスプレゼントには、アイスマシーンを希望しようかなぁ……。


お開きが近づくと、それまでは勢いよく飲んでいた人たちが「明日の仕事に響くから」とぴたっと飲むのをやめて、大人のけじめに好感を持ちました。


初めて会って、恐らくもう2度と会わない人たちと、協力して作ったイタリアンディナー。


楽しいひとときと、一期一会に感謝しました。


翌日、早速、習った通りにラヴィオリと、パッパルデッレを作ってみました






ラヴィオリは60個以上夢中で作りまくって、お客に食べさせるために全部冷凍しちゃいました。


パッパルデッレは、チェリートマトとツナのソースに絡まして夕飯に出しました。


とっても美味しく出来て、家族に大好評でした!


よーし、これからはパスタも手作りするぞ〜〜!