2つの休日の話 | あるバレエママの告白

あるバレエママの告白

デンマークの暮らし、教育、子どもたちを通して知ったバレエのこと、旅行の話などなど、ふと頭に浮かんだこと、思ったこと、感じたことをそのまま綴るブログです。

毎年復活祭後4週間目の金曜日はデンマークではStore Bededag(大祈祷日)と呼ばれる日で、この日は1686年以来、去年、2023年までずーっと祭日でした。


現代社会では、宗教的な祭日と言うよりは、春の3連休として国民に親しまれていた日でした。


ところが、国民が1日多く働いて納める税金で防衛費を増額させるために、祭日を1日減らすことが政府によって決定されたために、今年、2024年からこの大祈祷日は平日になりました。


平日になってしまったからか?今年は復活祭が比較的早く、必然的に例年より早くやってきたためか?存在感が薄〜くなってしまったように私は感じていました。


え???(もうHveder食べる日が来ちゃった?)と、スーパーでHvederと呼ばれる付き物のパンが山積みにされているのに気付き、不意をつかれて慌てちゃいました。


でも、世間ではその逆で、政府の決定に抵抗するために例年通りに会社を休んだり、会社によっては社員を休ませたり、人によってはデモしたり、いつもは忘れちゃったりするHvederを今年はしっかり食べたりしているようです。


我が家でもHvederは今年も無事に間に合いました!


去年は天然酵母で焼いてちょっと時間がかかったけれど、今年はドライイーストを使ってパーッとつくちゃいました。天然酵母を使うと、どうしても少し酸っぱくなるし、こればかりはドライイーストかなぁ?って思います。時短出来るし、ドライイーストだって、乾燥させた酵母で、別に体に悪いものではありませんしね!


焼きたてのHvederの写真。

今日、つまり大祈祷日の前日の夕べに食べるものときまっています。

缶に残っていたカルダモンを、(ちょっと多いかなぁ?)と思ったけど、全部使ったので、カルダモンの香りがプンプンしています。

半分に割って、軽くトーストして、バターをぬってたべるのが一番一般的だと思います。

祭日は国の休日ではなくなるけれど、祭ごとを祝おうと思えば休日でなくても祝えるけれど、結局残るのはこのパンを食べる伝統だけかなぁ〜?って思います。どこかのパン屋さんのキャッチコピーのように、Store Bededag(大祈祷(ビデ)の日)は「Store Hvededag」(大ヴィデ・パンの日)になるでしょう!なのかな?

休日といえば、もう一つの休日の話を書きます。

私の次男夫婦と孫のAちゃんは今「日本の休日」を満喫中です。

産休を利用して3週間の日本旅行に出かけたのです。

朝起きるとストーリーズをチェックするのが楽しみの毎日です。

デンマークの産後休暇制度(barselsorlov)は2022年8月2日以降に生まれた子から新しくなりました。それをちょっと説明させてください。

子どもの誕生後一年以内に、保護者は合計48 週間の産休を取る権利があります。これには変更はありません。ちなみに母親は出産前に週間の出産前休暇の権利もあります。これも同じです。そして、産後48週間の休暇は、保護者で均等に分割され、各24週間の休暇を出産手当金付きで取得することになります。 24週間のうち、2週間は出産直後に取らなければなりません。


違うのはここからなのです。


給与所得者の場合、24週のうち9週間、つまり産後の2週間と合わせると合計11週間は本人のみに割り当てられた休暇になります。これはもう一方の保護者に譲ることが出来ません。残りの13週間は、譲ることが可能です。つまり父親の24週の産休の権利のうち13週間は母親に譲ることができるけれど、11週間は自分で取らなければ失ってしまうと言うことになりました。


これまでと違うのはこの最後の部分で、以前は、48週間の休暇のうち14週間が母親に割り当てられていて、2週間が父親に割り当てられていました。そして残りの32週間は、保護者が自由に決めることが出来ました。


この説明ではピンと来なかったかも知れません。


もっと簡単に話題のポイントだけ書くと、「パパは、出産直後2週間の産休の他に、産後1年以内に取ることができる9週間の産休の権利があり、それはパパ限定の産休なので、パパが取らなければ産休が9週間短くなってしまう」です。


出産前も嫁が心配で居ても立っても居られなくなり、1週間休暇をとって待機した次男です。出産直後の2週間の産休だってもちろんとったし、ちょうど夏休みだったので続けて3週間の休暇をとり、約2ヶ月家にいて家族の世話をしていました。


嫁の産休が明けたら、可愛い娘を保育園に預けるのか?9週間の休暇をとって自分が世話をするか?


次男は一瞬たりとても迷わなかったと思います。


9週間の産休のうち3週間を利用して、まだ1ヶ月半くらい産休が残っている嫁と娘を連れて日本に旅行している次第です。


明日は、日本の曾祖父母と2番目の曾孫が初対面らしいです。


嫁はもちろん、次男も殆ど日本語ができないのでちょっと心配しています。


でも、赤ちゃんをとGoogle翻訳の助けで、なんとかなるんじゃないでしょうか?