怪物だ〜れだ? | あるバレエママの告白

あるバレエママの告白

デンマークの暮らし、教育、子どもたちを通して知ったバレエのこと、旅行の話などなど、ふと頭に浮かんだこと、思ったこと、感じたことをそのまま綴るブログです。

赤いハート♥️がオレンジに写ってしまっているけれど、恒例のクリスマスデコレーションを装ったコペンハーゲンのストロイエ通り。


ここを市庁舎の方から少し進んで右に曲がったところにあるお気に入りの映画館。


デンマークでも、是枝裕和監督の『怪物』が昨日やっと公開されたので、初日に飛んで行った息子と私。


最後の場面、坂本龍一の音楽が流れる、(なんて美しい音楽なんだろう!)静かに耳を傾けていると、音楽よりも大きく、後ろの席のデンマーク人の若い女性が号泣しているのが聞こえて来た。


「なんて素晴らしい映画なの!」泣きながら、何度も何度も隣の男性に話しかけていた。


不条理な人間関係をここまで深く描いた映画を観たことがあったかなぁ?


私も泣いていた。だけど、その時は、最後の場面を後ろの女性とは別の解釈をしていたので、そこまで泣いてはいなかった。


そうか、そう言う解釈だったのか〜!


今、映画を思い出して改めて泣いている私です。


怪物なんていないのに、皆んなが怪物になってしまう誤解、偏見、そしてそこから生まれる「不条理」な状況。


今の私にはとてもタイムリーな映画だったとも言える。


まだ観ていない人がいたら、心からお勧めします。