シャボン玉飛んだ | 大好きな日々の覚え書き

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デンマークの暮らし、教育、天然酵母、麹、発酵の話、旅行の話、子どもたちを通して知ったバレエのことなどなど、ふと頭に浮かんだこと、思ったこと、感じたことをそのまま綴るブログです。

5月下旬から保育園に通い始めた、16ヶ月になる孫のT君。


その後もさまざまな子どもウイルスによる洗礼は止まらず、常に鼻をズルズルさせている状態が続いています。


およそ週一の割合で「ばあば/Farmor(パパのママ)の日」があり、我が家でウイルスの攻撃からタイムアウトするTです。


昨日もTは38℃を超える熱があり、保育園には連れて行けない、仕事は休めない、と困った長男夫婦でしたが、ちょうど我が家で預かる約束をしていた日でもあったので、家にやって来ました。


熱があっても、ご機嫌は良かったので、用意しておいたシャボン玉遊びを始めました。


T君はシャボン玉が大好きです。まだ上手に吹けないけれど、私の横で一生懸命「プープー」と音だけは一丁前に出して吹いてます。


そして、懐かしい遊びをすると、ついつい口から出てくるのは懐かしい日本の歌です。


「シャボン玉飛んだ、屋根まで飛んだ、屋根まで飛んで、こわれて消えた……」


デンマーク語でも、フランス語でも、歌が大好きなTですが、日本語で歌うと、響きが独特なのか?不思議そうな表情をして集中して聞いてくれて、それがとても可愛らしいです。同じ状況で、同じ日本語の歌を何度も何度も歌ってあげると、段々と意味を理解していくように感じます。


(あれ?この『シャボン玉』の歌には確か続きがあったよな?)と調べ、(そうそう!これだ!)と思い出したのはいいのですが、活字で読んで改めて驚かされました。


とても寂しそうな歌詞だったからです。


「シャボン玉消えた、飛ばずに消えた、生まれてすぐに、こわれて消えた。風、風、ふくな、シャボン玉飛ばそ」


この歌には、亡くなった子を思う父親の心が歌われているとする説があるそうです。


この作品が発表された1922年(大正11年)頃は、子どもが大きくならずに亡くなることは珍しくなく、作詞を手掛けた詩人、野口雨情自身も、長女を、生後8日で失い、4女を満2歳で失ってしまったそうです。そのため『シャボン玉』は亡くなった幼い子たちへの鎮魂歌だと言われているそうです。


そうだったんですね〜!


悲しくなるわけです。


意味がわかったら歌声も弱々しくなっちゃいました。


でも、孫のTはそんなことは全くお構い無しでした。


芝に無事に落下した、まだ生きてるシャボン玉をみつけては、ヨチヨチと近づいて、プツン、プツン、と指で突いて潰すのに夢中でした。


シャボン玉遊びをする度にこの歌を歌ってあげたいです。


(健やかに成長して、高〜く高〜く飛ぶことができますように)と祈りを込めて!