試験シーズンが始まった | あるバレエママの告白

あるバレエママの告白

バレエしている息子のこと。それを母として観察する私が考えたこと。デンマークの暮らし、教育などなど、ふと頭に浮かんだことをそのまま書いてます。

カナダ遠征で1週間高校をお休みしていた息子ですが、それは「チーム・デンマーク」と言うシステムで学校に通っているのでまるで問題ありません。


「チーム・デンマーク」については何度も書いているのでここでは省略しますが、スポーツ協会からエリートアスリートであることが認められると利用できるシステムで、日常の授業、試験を柔軟に受けることができ、補足授業も受講が可能で、就学年数を延長することが出来ます。


1週間くらいの留守は、なんの問題もありません。


帰国した翌日(火曜日)からは高校に戻っていた息子でしたが、「明日からは試験準備期間だよ」と昨日の夕食時に聞かされました。


今年は、非日常的なことが色々あって?……と言いますか、孫のT君と言う家族が増えて、まだ慣れていない我が家にとっての新しい日常のせいで、あっという間に5月も中旬になってしまい「試験準備休暇」の存在をすっかり忘れていました。


それは、期末試験前に準備する期間で、授業はなく、家で自習する期間なのですが、デンマークの高校では年に一度、5月から6月にあります。


そのため、今学年の高校生活は事実上終了で、高校に行くのは試験のある日と終業式と言うことになります。


「チーム・デンマーク」クラスと言う性質上、息子のクラスには様々なスポーツをする若者が集まっていて、若者の性質もスポーツによって随分違いがあるらしく、それが刺激的でもありながら、まとまりはあまりないような印象があります。


フィギュアスケートを頑張っている子とは気が合って仲良くできるが、アイスホッケーをしていることは話したこともない……と言った具合に……。


今日からは午前中は家にいて、午後からバレエのトレーニングにだけ出かけることになるのですが、高校生活への期待はあまりないために、試験準備休暇は多いにウェルカム!みたいです。


実際10科目の試験があってその準備で忙しくなるようですし、なによりも本業のバレエの「研修生試験」を6月1日に控えている息子です。


去年は手術直後でこの「研修生試験」が免除になり、2年目に進級することが出来ました。


でも、今年はそういう訳には行きません。


「研修生試験」は試験なので、基本的に不合格の可能性があり、「不合格」イコール「バレエ団との来シーズンの契約は結ばれない」で、バレエを辞めるか、別のカンパニーに移るかしなければなりません。


とてもシビアです。


実際、バサッと切られてしまった子を今まで何度もみてきました。研修生だからって安心できるものではないんです。


試験は、バーやセンターなどの基本的なクラス以外に、クラシックのソロを踊らなければなりません。


1年生はデンマーク王立バレエ団伝統のブルノンヴィルのソロから選択する、と決まっています。


2年生以降は自分でチョイスします。


正確には、担当に「これを踊ろうと考えていますが……」と候補をいくつか出して、その中から担当が選んでくれるみたいです。


息子は、ほぼ1年間踊れなかったので、芸監を始めとする審査員たちに踊っている姿を見せることができる機会がなく、今年こそしっかり踊って、踊れることをみせなければいけない!と言う強い気持ちがあるようです。


ソロもとても慎重に選んでいました。


そして選んだのが下に貼り付ける「タリスマン」のヴァリエーションです。


一度リハーサルをみてくれた担当からは「とても似合っている」とは言って貰えたそうです。


さあ、どんなタリスマンになるのか?


やっと本調子に戻ってきた足はもちろん、体調管理に気をつけて、試験を無事に乗り切って欲しいです。