3歩進んで2歩下がる | あるバレエママの告白

あるバレエママの告白

バレエしている息子のこと。それを母として観察する私が考えたこと。デンマークの暮らし、教育などなど、ふと頭に浮かんだことをそのまま書いてます。

人生は思い通りに行かないものとは言いますが、我が家のバレエ男子は正にそれを実感する日々を送っています。


孫のT君がいてくれるおかげで元気な毎日を送れているけれど、いなかったら暗かったかも?


まあ、どうしようもないことなのですが……


12月の左足の2度目の三角骨除去手術から3カ月が経って、やっと元のトレーニングに戻れた!と張り切り始めた矢先の出来事に、3歩進んで2歩下がるどころか、3歩進んで4歩下がっちゃったような現実があります。


ジャンプのトレーニングを始めた途端に右足の親指がおかしなことになってしまったのでした。


まともにトレーニング出来たのは2週間だけ、またリハビリ生活に戻っています。


年に一度ある研修生の公演を2週間後に控えていて、その公演で復帰を予定していた息子にとっては最悪の事態でした。元々完全復帰で出演する予定ではなかったけれど、多少は出演する予定だったのが、全く出演できないってことになりそうです。


去年の8月には復帰しているはずだったのが、再手術したりして、ずるずると今になり、どんなに体調維持の努力はしていたと言っても、長い故障期間の痛手は想像以上に深かったようです。


「もうバレエは辞めようと思う」


3日前見た夢の中で息子が言っていました。


現実にそう言っているわけではないけれど、トレーニング出来ないことが普通化して来ています。


慰めようとしても、慰める言葉がありません。


ダメな時は今の高校の単位だけで法学部なら入れそうだ……など、プランBについて話して気を紛らすこともあります。


でも、4月のトロントも、7月のサマーも、本人は行くつもりでいるし、諦めた訳ではありません。


今、デンマーク王立バレエ団では『GiantSteps』と言う演目が上演されています。ジェローム・ロビンズの作品のトリプルビルです。


昨日息子と一緒に観に行きました。公演の後、お互いの感想を聞くのが何よりも楽しみです。


もし息子がバレエを辞めたら、私はバレエを観続けられるだろうか?


おそらく無理だと思います。