クリスマスの行事が一段落したら必ずしなければいけないこと。
それはオーブンのクリーニング。
なんたって2kg以上の豚肉の塊、3kの鴨2羽を焼いた後のオーブンは真っ茶色だからです。
掃除中のオーブンの写真。クリーニングしないで料理をし続けるものなら、油がこびりついて取れなくなってしまいます。
全て手動でクリーニングするから、これが結構大変です。
キッチンを改装する時は、セルフクリーニング機能付きのオーブンにしようかな?
でも完了後の満足感は大きいです。
オーブンさん今年もご苦労さまでした。
食べ物の話題を書くことが多いクリスマス。
大きな祝日にはつきものの食べ物があるのが伝統なので、それは仕方ありません。
でも、もし伝統が食べ物だけだったら、やはり寂しいと思います。
ともすれば、豚のローストとソース、山積みのプレゼントに埋もれて忘れられてしまうクリスマスの不思議です。
13年前に、そんなデンマークの伝統からクリスマスを解放するために、「これが家族へのクリスマスプレゼントだー!」と宣言して、1週間のクリスマス休暇を南仏のニースで過ごしたことがありました。
当時ニースにいた知り合いの司祭の元で、クリスマスの不思議だけに没頭することが目的でした。
薄暗くジメジメしたデンマークの12月とは対照的に、明るく太陽が眩しいニースでした。
可能な限り多くのミサに参加して、その合間に周辺の街を家族で歩き回りました。鴨をどこで買おうか?とか考えることなしに……。
我が家は既にフルメンバーが揃っていて全員で7人でした。
お店は25日以外は開いていて買い物にも不便はなかったと記憶していますが、何を食べたかは全く記憶にありません。
バゲットにハムやチーズを広げてピクニックしている写真などが残っています。飢えた顔の子はいないので、何か食べさせていたのでしょう。
そんな自分に満足して、「ソースに埋もれるクリスマスは嫌なんです」と私が言うと、
「クリスマスのお恵みを得るために大切なのは、準備することですよ」と司祭が優しくおっしゃいました。
なぜ神様が赤ちゃんとして生まれてきたのか?なぜそれが私たちへの贈り物なのか?それを熟考して備えることが大切ってこと、そしてその準備はクリスマスイヴに慌ててするものではないってことも静かに教えてくれました。
そして、そのお言葉は、ソースに埋もれていたのは、実は自分自身の頭の中だったのだ!と言うことを私に気付かせてくれました。
以来、準備を心がけるようになり、デンマークのクリスマスの習慣を嫌に感じなくなりました。
とてもありがたいお言葉でした。
今はサンノゼにいらっしゃる司祭さま、お元気でありますように!
13年の写真です。