デンマークのクリスマスに読み継がれる本『ピーターのクリスマス』 | 大好きな日々の覚え書き

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デンマークの暮らし、教育、天然酵母、麹、発酵の話、旅行の話、子どもたちを通して知ったバレエのことなどなど、ふと頭に浮かんだこと、思ったこと、感じたことをそのまま綴るブログです。

12月に入って以来、クリスマスのこと書きまくってます。

でもふと、デンマークのクリスマスは、あ〜なんです、こ〜なんです、と一般化して書きすぎるのはよくないかもしれない、と思いました。

デンマークのクリスマスは、日本のお正月みたいに、家族で過ごすお祭りです。当然の結果として、私は自分の家族と家族同様の人たち以外とクリスマスを過ごした経験がありません。

だから他の家族が実際どんな過ごし方をしているのか、知りません。

まぁ〜デンマークでは誰もが大体同じようなことしているのですが……。

でもその点気を付けて、ブログをお読みください。

……と、お断りしたところで、またもう一つあ〜そうだこれも書いておこう!と思い立ったことがあるので書きます。

それは、デンマークでは、少なくとも子どものいる家庭には大抵置いてあって、クリスマスになると良く取り出されて読まれる、ある絵本がある!ということです。

その名も『Peters Jul』(ピーターのクリスマス)。

「僕はこの時が楽しみなんだ
ほらクリスマスの白い雪が降るよ
それでクリスマスが来るって気付くんだ。
お父さんは毎日町に出かけるよ
そして家に帰ってくるとね
ポケットが膨れているのがわかるんだ」

日本語の訳本が出ているのか知りませんが、ほぼこんな意味の文句で始まる『ピーターのクリスマス』。

1866年に初出版された絵本です。


クリスマスの準備で忙しいお父さんとお母さんの様子を、期待に胸を膨らませて観察するピーター君のお話。

クリスマスの様子が、韻をきかせた楽しい詩で表現されていて、素敵な挿絵が付いています。

これを読んだら、現在のデンマークのクリスマスの過ごし方が形成されて広まり始めた19世紀の半ばに、実際どんな風にクリスマスが過ごされていたのか良く分かります。

だから今でも、大人はこの本をクリスマスの手引きに使ったり、子どもはピーター君に自己投影したりしているように思われます。


我が家でも、毎年ある種の郷愁と共に読み返します。

昨日取り出して、話の進み具合と日にちを合わせてチビチビ読んでます。

子どもたちは主人に、主人は彼の両親に、その両親は恐らくまたその両親に、読んで貰い続けた本なので懐かしく感じて当然ですね。


今日は待降節第4の主日。4本全部のロウソクに火が灯されました。

いよいよ明日が前夜ですね〜!

皆さんも良いクリスマスをお過ごしください!