満月に思う事 | 大好きな日々の覚え書き

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デンマークの暮らし、教育、天然酵母、麹、発酵の話、旅行の話、子どもたちを通して知ったバレエのことなどなど、ふと頭に浮かんだこと、思ったこと、感じたことをそのまま綴るブログです。

日本のバレエの先生方が書いているブログを良く読みます。皆さん自分の生徒さん達の指導に本当に熱心で素晴らしいなあ、と思います。才能を見いだして手塩に掛けて育て、生徒さんが自分の手元から離れても遠くからいつまでも見守っていらっしゃる。外国でプロとして活躍される生徒さん達もそんな先生方を慕って、今の私があるのはOX先生のお陰だ!と、時々先生の元に里帰りしてレッスンを受けたりする。師弟愛、個人と個人のお付き合いですね〜、憧れます。(凄くお金もかかりそうですが、)

以前は、うちの子たちにもいつかそんな先生との運命の出会いがあります様に!なんて思っていました。でも最近それはここではありえない、という事に気付きました。

なぜなら、うちの子たちの先生方は、カンパニーの人間で、うちの子たちはカンパニーのプロデュクトだからです。

先生方はバレエ指導に日本の先生方に負けないくらい情熱を燃やしておられます。でもそれと同時にカンパニーに忠実で、カンパニーの継承に人生を掛けていらっしゃる。ほとんどがバレエ学校出身か、少なくともバレエ団出身者で、それこそカンパニーの為ならたとえ火の中水の中!と言う方達です。逆に言えば、そうでなければ、どんなに超優れたバレエ教師でも、とても居難いのがカンパニー付属のバレエ学校だと思います。(私はデンマーク王立劇場バレエ学校しか知りませんが、)

厳しいオーディションに合格して入学した才能の有るらしい子たちを1年間預かって、担任としてどの子も分け隔てなく熱心に指導して下さいます。でも毎年ある試験の結果、バレエ学校とバレエ団幹部の判断で、この子はもういらない!って事になったら、先生と生徒の関係も見事にそれまでです。退学した子の面倒をいつまでも見続けた先生の話は聞いた事がありません。

つまり日本の様な師弟関係はありえないという事です。

勿論、私が想像する師弟関係は日本でも滅多にないものなのかもしれませんが、、、。

子どもたちは自分の才能のみを信じて、情熱の続く限り自分で進むしかありません。

そして最後まで残ったら、先生の同僚になって、カンパニーの為なら火の中水の中、バレエに人生を捧げる事になるのでしょう。

外は大きな満月でとても明るいです。中秋の名月ですね。月はクリスタルの球みたいにまん丸だけど、いつまで眺めていても先の事は読み取れませんねー。あーまたバレエの事を考え過ぎて頭が疲れました。
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