以前は、うちの子たちにもいつかそんな先生との運命の出会いがあります様に!なんて思っていました。でも最近それはここではありえない、という事に気付きました。
なぜなら、うちの子たちの先生方は、カンパニーの人間で、うちの子たちはカンパニーのプロデュクトだからです。
先生方はバレエ指導に日本の先生方に負けないくらい情熱を燃やしておられます。でもそれと同時にカンパニーに忠実で、カンパニーの継承に人生を掛けていらっしゃる。ほとんどがバレエ学校出身か、少なくともバレエ団出身者で、それこそカンパニーの為ならたとえ火の中水の中!と言う方達です。逆に言えば、そうでなければ、どんなに超優れたバレエ教師でも、とても居難いのがカンパニー付属のバレエ学校だと思います。(私はデンマーク王立劇場バレエ学校しか知りませんが、)
厳しいオーディションに合格して入学した才能の有るらしい子たちを1年間預かって、担任としてどの子も分け隔てなく熱心に指導して下さいます。でも毎年ある試験の結果、バレエ学校とバレエ団幹部の判断で、この子はもういらない!って事になったら、先生と生徒の関係も見事にそれまでです。退学した子の面倒をいつまでも見続けた先生の話は聞いた事がありません。
つまり日本の様な師弟関係はありえないという事です。
勿論、私が想像する師弟関係は日本でも滅多にないものなのかもしれませんが、、、。
子どもたちは自分の才能のみを信じて、情熱の続く限り自分で進むしかありません。
そして最後まで残ったら、先生の同僚になって、カンパニーの為なら火の中水の中、バレエに人生を捧げる事になるのでしょう。
外は大きな満月でとても明るいです。中秋の名月ですね。月はクリスタルの球みたいにまん丸だけど、いつまで眺めていても先の事は読み取れませんねー。あーまたバレエの事を考え過ぎて頭が疲れました。