すべて覆い尽くされ 陽光を遮断された樹木
葛の花が最盛期を迎えている。
葛の花は秋の七草でもあり、根は葛餅や葛根湯として使われる。
葉は家畜の飼料としても重宝され、昔から暮らしに貢献して来た。
しかし葛の生命力は凄まじく、その生長エネルギーは竹と共に国内随一。
最も生命力の強烈な多年草「葛」、土手や荒れ地だけでなくすべての樹木に絡みついて埋め尽くす勢いがある。
樹木がなければひたすら平野を突き進み表面を覆い尽す。
葛根湯や葛餅は誰でも知っているが、何処にでもあるこの植物本体を知らない人は多い。
この草刈り機の天敵とも呼べるほど忌み嫌われる「葛」、使い方によっては農業の歴史を変えるだろう。
家畜の飼料として世界へ出て「侵略的外来種」とされ、疎外されている日本古来の葛・・
砂漠の復元を早めるカギを握っている。
牛や馬などの草食動物はこの豆科のクズの葉が大好物。
農園にしなくとも、砂の進撃を止め、砂漠を覆い尽せば、家畜はじめ野生動物は大いに喜ぶ。
葛の葉も天ぷらで食べられるが、柔らかいツルはタラの芽よりもあっさりコクがあり美味しいかも、いくらでも食べられる。
花はジャスミンのような淡い香りがして、天ぷらや花酒で楽しめる。
大いに暮らしに活用、重宝される葛、反面草刈りのおじさん達に大いに嫌われ、草も木も大いに迷惑する葛。
両極端だが、それだけ「凄い」
と言うことではないかな。
迷惑している部分を、「災い転じて福と成す」思考で活かせば、たぶん・・神様に出世するはずだ。
マリンビレッジの果樹も、大半は葛に覆い尽くされてしまったが大目に見ている。
手に負えず、面倒なところも多少あるが・・