散歩中の犬はたまに草を食べる。
毎日食べる犬や猫もいれば、草を与えなくても元気で長生きする猫もいる。 この違いは環境の違いにある。
人間の歯と違い犬も猫もすべて犬歯であり、門歯も臼歯もなく草を食べるようには出来ていない。
消化器官は胃・小腸・大腸ともに人間と同じで草食機能を持たず肉食。
犬や猫の祖先も人類同様に森に住み森で寝て雨も受け、足からも皮膚からも植物性エネルギーの補給を受けていた。
だから主に狩りを中心に肉食だけでも問題なく、あえて草を食べる必要はなかった。
人間が自分達同様に彼らの食べ物も間違え、昔はご飯中心の犬猫マンマ、今は穀物を含むペットフード。肉はすべて不完全。
これでは本来必要な動物性エネルギーが不足、さらに植物性エネルギーも不足して心身の制御不能で病気になる。
心身の制御の為に植物エネルギーを本能が求めているから野生の草を食べるしかない。
つまり、美味しくもなく食べたくもないが、切羽詰まった苦肉の策だな。
犬や猫が草を食べる姿を目撃した人は多いだろうが、正確な理由を知る人もなく、人間の視点で見れば整腸の為の繊維質補給としか見ないだろう。 繊維質など動物にはまったく不要。
草をたまに食べる、毎日食べる、与えなくとも元気、この違いは環境の違いによるものだ。
昭和初期の犬猫共に放し飼いの時代は草を与える必要もなく、いくらご飯を与えても野外で草や昆虫や小動物を適当に食べられる。
食性が合わない穀物は消化不能でうんこは臭いが、不足したエネルギーは自力調達出来ていた。
それに動物病院もペットフードもなく、特に問題はなかった。
1960年辺りから犬の放し飼いが禁止されたが、田舎は非舗装道や野原が多く、散歩中も野草に不自由はなかった。
都会へ行くほど完全な草が食べられる機会は減って行った。
猫はもっと自由で、足りないエネルギーは野外で補充出来たが、都会での放し飼いほどその機会は減少した。
犬猫共に部屋飼いとなれば、エサを間違え、外には行けず、行けても完全な草を食べる機会は皆無、都会へ行くほど可能性はなくなる。
これだけ人間と同じような病が増え、犬猫病院が増えたのは、飼育スタイルの変貌とペットフードが主因。
本来の動物性エネルギーと植物性エネルギーがなければ制御不能になる可能性は限りなく高い。
そうかと言って昔の放し飼いの時代には戻れず自然な草もない。
野生の猪や鹿の肉や骨や加工食品は通販で買えるだろうし、山へ行けば人為的な成分が入らない草葉も手に入る。
道路端や河川敷や田畑や民家の周囲の草は車の汚水、農薬肥料・除草剤、生活排水など異物の混入で使えない。
エネルギー不足の犬はそれらの草も市販野菜も食べるが、人間同様に効果はない。
手に入らなければ、草の判別が困難なら、野人の拠点でも揃えている。
植物なら何でもよいが、猫や犬が好むのは特にチガヤ・ネコジャラシなどのイネ科の植物。
散歩では背が高くて届かない竹や笹がよく、草よりもエネルギーは強い。
骨はスープにして、葉は煎じて飲ませればよいが、成分ではなく電気エネルギーだから皮膚へのスプレーでも構わない。
寝床に木の葉や草や小枝を敷いたり、方法は幾らでも考えられる。 杉や檜で彼らの家を作り、葉や枯草で寝床、たまに替えてやればよい。 それくらいはたいした手間でもなく、高価な備品よりもいいだろう。
生命の仕組みを理解し、あらゆる手段を駆使してもの言えぬ彼らを助けるのが飼い主、いや・・同じ家族としての役目だな。
参加者の部屋飼い猫は毎日のように「笹」の先端部を食べるようだが、現学問ではこの理由を解明出来ない。
笹は消化出来ず、人間よりはるかに肉食の猫が何故好むのか、多くの猫も犬も同様だ。
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