水泳競技の正式種目として最も世界に広まったのは平泳ぎだ。
バタフライと背泳は特殊な泳ぎでクロールはやや特殊、クロールから入る人もいるが、一般の多くは平泳ぎから入る。
しかし、平泳ぎを模範にするなら選手ならともかく、一般人は時間と共に疲れ果ててやがて溺れるだろう。
だからスイミングクラブの練習で距離を伸ばし、水難防止の保証書を目指す。
水泳競技で陸上競技のような長距離があるのは自由形のみ。
一般人は平泳ぎで長距離は困難だが、クロールも選手以外は困難、どちらも最後は体が立って力尽きれば溺れて沈む。
何故「立って沈む」かは、体がそうなっているからであり、詳細は「溺れる理由」の記事で。
熟練した競泳選手でない限り、腕力の切れ目が命運の切れ目になるはずだ。
陸地で「歩く」ことに比べたらはるかに早くそれはやって来る。
どちらも理がなく、一般向きでもなく、スポーツ競技用だな。
野人泳法は歩くのも泳ぐのも同じ、体力の消耗も同じ、むしろ重力がないだけ楽だが、水中は陸に比べて体温の低下と言う問題がある。
平泳ぎの弱点は・・
「胸で水を受ける抵抗の大きさ」「足の推進法が非合理的」「両手、両足と交互に推進、惰性が途切れる」・・つまりギクシャクして滑らかさがなくスピードも出ない。
浮力を受ける潜水ではさらにそれが大きなブレーキになり、下に進まず最悪。
水泳選手には波やうねりがある海が苦手で素潜りが下手な人も多く、水泳部の友人も勧誘した水泳部の先生もそうだった、国体では優勝したのだが・・ 競泳とは異なる。
平泳ぎの足の使い方は別名「カエル足」だが、何でカエルをお手本にして懸命に練習するのかさっぱりわからんな、ドジョウのほうがまだ速く、両手両足のないヘビも水上では速い。
呼吸法も足の使い方も自然界では実用的ではない。
自然界にはお手本はいくらでもあるが、何故ギクシャクして泳ぎの下手な両生類なのか・・
ドラゴンブレスト、アナコンダ泳法、どちらも水平だけでなく垂直の潜水にも使い、相当なスピードが出て、野人は足ヒレなしでも一気に10mは軽く潜れる。
ドラゴンと名がつくようにうねるように進む龍の動きだ。
この2種は言わば横泳ぎとクロールだが、どちらも潜水に使う人はいない。
今は足ヒレがあるから使わないが、昔の潜水は大半が平泳ぎで、その推進力は最悪。
皆さんに教えているのは本格的な横泳ぎのドラゴンブレストではなく、見た目は普通の平泳ぎをちょいと小細工したドラゴンブレスト。
足はカエル足でもバタ足でもゆらゆらでも使わなくとも下半身が沈むことはない。
平泳ぎは両手でかきながら伸びあがるように呼吸するが、腕力がなくなれば沈み始める。
ポイントは水をかきながら呼吸するのではなく、顔を上げてから水をかけば頭は沈まずゆっくり呼吸出来る。
水をかかずともやんわりと水を下に抑えるだけで余裕で呼吸出来る。
つまり、水をかくタイミングを少し遅らせるだけでよい。
そもそも顔を上げて呼吸するにはそれなりの力がいるが、ドラゴンブレストはまったくいらない。
体が沈みそうになるなら沈めばよいのだ。
浮こうとせずに潜るつもりで顔を沈めれば、顔だけでなく肩も胸も沈む。
沈めば、浮力が働き体が浮き上がるが、胸や肩につられて顔も浮く。
浮いたら水を抑えるようにゆっくりかけば数秒間顔も口も水上に出たままだ。
それから両腕を前にそろえて出して頭を沈めれば再び浮き上がり、同じようにすれば楽に呼吸、その繰り返しだな。
沈めるには顎を引いて真下を向けばよい。
両手を前に伸ばして頭を沈める、浮力で浮き上がったたら水を押さえながらかく。その繰り返しだ。
アナコンダのような横のうねりはないが、気持ちだけイルカのような縦のうねりはある。
頭が沈めば当然足は上がり沈むことはない。
疲れずにいつまでも泳ぎ続けられ、たいして進まずとも浮き続けられる。
タイミングをずらすコツさえ掴めばたいした練習は必要ない。
たったこれだけで、ある程度平泳ぎが出来る人は息切れも疲れもせず永遠と泳ぎ続けられる。
カナズチなら浮き身で20分、ドラゴンブレストのマスターに20分、1時間もあれば何時間でも泳ぎ続けられるようになれる。
難しい平泳ぎやクロールの練習に励む必要など全くなく、浮力と流体の仕組みを知り一体化すれば早い。
依頼があれば何度でもやってみせるが、カナズチが1時間で下を向いてどれだけでも楽に泳げるようになるなど、水泳の非常識と言えば非常識だな。
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