シナモンとニッケイとニッキ | 野人エッセイす

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シナモンと言えば誰もが知っている古くからの香辛料で、料理やお菓子作りには欠かせないものになっている。

シナモンには、「シナモン、カシア、ニッキ」と3種類あり、同じクスノキ科だが木の種類は異なる。

厳密に言うならシナモンと呼べるのはスリランカ産だけ。

カシアとは中国の「シナニッケイ」のことで、ニッキとは日本の「肉桂」だ。

シナモンは皮のコルク層を除去した薄い皮を何枚も重ねて丸めたもので辛味はない。

カシアはコルク層がついた厚い皮を丸めたもので、シナモンより香りが強く日本で一番売られている。

 

肉桂の樹皮は香りが弱くて用いられず、根の皮に強い香りと辛味がある。 日本で古くから親しまれているニッキ飴や八つ橋や「ニッキ棒」はこの肉桂の根が使われていた。

同じクスノキ科のクスノキは防腐剤「樟脳」の原料だからニッケイも同じ効果がある。 クスノキもニッケイと似た香りを放っている。

 

子供の頃よく駄菓子屋でニッキ飴を買って食べたが「そのままニッキ棒」も大好物だった。

小学校の遠足では、毎年春秋に3時間かけて登った山の頂上近くにニッケイの大木が一本あり、必ず数人でこっそり採りに行っていた。

土を掘る小型スコップと根を切るノコギリとナイフは必需品で、帰りの空のリュックはニッケイの根で満杯だった。

 

当時から樹皮に香りは少ないことがわかっていた。

掘った根を持ち帰ってから良く洗い、天日干しで乾かし毎日ポケットに入れて学校に通った。 そしてビーバーのように樹皮だけかじるのだが、一番香りの良い根の太さは決まっていた。

山には似たような香りの「ヤブニッケイ」があり、今となっては定かではない。 ヤブニッケイと違って肉桂は山に自生していないことを知った以上自信がないな。

たとえヤブニッケイだったとしても十分美味しかったことは確かだ。

皮の香りはニッケイ、葉はヤブニッケイのほうがはるかに香りが良い。

 

今日の農法植物活用講習会は、日程公開から間もないこともあり予約はなかったが間際に1人希望。

昨年秋にも2日間申し込んだが台風で中止となった読者だ。

希望内容は家族の不調相談もあり野人理論全般・体調復元法、貸し切りお特訓で良かったな。

 

 

 

 

 

 

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