無毒の海藻から有毒の植物へ 進化の理由 6 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

 

大雨で一気に水が流れ出た後、しばらくしてハゼがやって来た。

沖まで一気に流された後、しばらくは河口付近で待機してから再び河口内に戻るつもりで通りがかったのだ。

何でそこまでしてそんな場所に戻るのか・・ワカメはハゼに聞いて見た。

 

ハゼは適度な泥混じりの砂浜が大好きだった。

外海に面した砂浜は波が荒くて住めず、泥もなくゴカイなどのエサもいない。

波のない内湾の干潟が良いのだが、見通しが良過ぎてあらゆる海の魚に狙われる。

 

河口付近には陸から運ばれた小石や砂の干潟が広大で、入り組んで隠れ家も多い。

浅い上に何時水が流れ出るかわからないので完全な海水の肉食魚はあまり近づかない。

 

難儀は大雨の度に大洪水となり、せっかく海の有機物が溜まった泥は綺麗さっぱり海に押し流されることだった。

しかし河口の岩場には藻や貝が貼り付き、他の干潟同様にカニやゴカイ類も生き延びている。

多少の不便さは仕方ないが河口は住めば都ラブラブらしい。

 

ハゼの腹ビレは流れに耐えているうちに吸盤のように石に吸い付きやすく変化していたが、潮が引いてもムッツリパンチ!とした顔で、頑張って胸ビレで泥の上を這ってエサを探しているムッツタロウメラメラのようなツワモノハゼもいた。

 

大洪水と言っても現在のような半端なものではない。

植物もなく表土は保水しないのだから一部は地下に浸透するが、大半は一気に表土と川を滑り降りる

 

現在なら1週間かけて流れ出る大量の雨水が、1日で海まで流れ出ると考えれば良い。その勢いは凄まじかっただろう。

現在の川は通常の流れに戻るが、当時の川は1日で干上がり植物の生えない河口の砂場は砂漠になる。

 

ハゼの話を聞いたワカメとコンブとホンダワラは

・・絶句汗

海水でしか生きられない生物にとって河口は想像を絶する魔界ドクロだった。

それと比べれば河口周囲の干潟は一時カンピンタンになって雨水にも濡れるが天国だ。

 

ハゼが河口に向かってしばらくすると、今度はアオサがふらふら流れて来た。

自分で泳げないアナアオサは糸の切れたタコみたいにさ迷うしか術はない。

運が良ければ潮の流れに乗って河口に帰れるが、そうでなければワカメ達と同じ浅瀬で暮らすしかない。

 

アオサ曰く、ふうてん暮らしのアナアオサと違って流されずに頑張っている仲間は、アオサのように大きくはないが、しっかり岩にへばり付いて流されないコケ類

 

雨水に体を慣らすには河口内の方が良いと思っていたが、どちらも似たようなものではないか。

河口は水に接する機会も多いが、吹き飛ばされる機会も多い。

 

ワカメとコンブは頭を抱えようとしたがアタマは・・ない。

ホンダワラは・・相変わらず知らんぷりしている。

 

そこへまた・・あの、立派な頭を持ったタコビックリマークがやって来た。

頭の中に胴体もしまい込んでいるのだから、たいしたものだタコ・・叫び

おまけに自由に使える手足も八本ある。

タコは元々真水にからっきし弱いのだから陸になんぞ興味はない。

 

興味がないワリに、タコはごもっともなことを言った。

 

続く・・   また いつか・・に

 

 

迷子のタコ太郎

http://ameblo.jp/muu8/entry-11568303567.html

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