月曜日に燻製用のボラを仕込みフィレにして塩漬け、一晩ソミュールに浸して火曜日に風乾、翌日まで冷蔵庫で保存、今日は終日スモークして生ハムが完成した。
冬場だと風乾後に1昼夜スモークして放っておけば良いのだが、これだけ気温が高いと気を使う。
ボラの生ハム作りは今年2回目、そこそこ旨いが味に納得していないので公開はしていない。
絶品に仕上がれば皆さんに提供しよう。
15年前の会社設立時、真っ先に取り組んで開発したのがこのボラの燻製で、次にシイラだった。
会社の理念が「古来よりの技術と資源を活かす」だから、本来は美味しいが偏見によって見捨てられた食材、つまりボラとシイラから手掛けた。
日本の漁業はボラで始まり、ボラによって栄えた。
しかし群れで接岸するボラは汚染に強いが為にドブ川にも生息、評価は地に落ちた。
「臭くて不味い」と・・
汚染の原因は人間であり、ボラのせいでもなくボラがどぶ川を好むはずもない。出回るのは綺麗な海のボラだ。
全国から伊勢神宮参拝に来ると、古くから宮川沿いにはボラの幼魚である「イナ」料理店が並んでいた。
ブリやスズキと並ぶ「出世魚」・いや、親分がボラであり、成長に伴い変わる名前は最もことわざに用いられたが、ブリやスズキの出世名は出て来ない。
稚魚のオボコは「おぼこい」可愛いと言う意味に使われ、ボラの次に大きいトドは、もうこれ以上は上がないという意味の「トドのつまり」・・
どれも聞いたことがある言葉だろう。
野人のボラに対する思いは強く、商売より理念を優先、これまでの講演でもボラの話が最も多かった。
スズキより安価で魚の生ハムでは最も旨いのだが、あまりにも偏見が強過ぎて売れなかった。
考えて見るといい・・
ボラの身の評価は生息地の偏見から地に落ち
卵巣の「カラスミ」の価格はウニを上回り
水産物価格評価の頂点に立っている。
汚染は内臓から始まる。
身が食えないなら内臓はもっと食えないどころか
悶絶死 するはず
まったく道理に合わないのだが、説明すると必ず
「でも~」や「だって・・」の言葉が返ってくる。
仕組みの完全な物理を、常識や言葉や感性で判断する世の中への「野人の葛藤」はボラから始まったとも言える。
「ボラ・・旨いっすよ やりましょう~~」のまむし頭の一言で・・
再び野人の闘志に火が付いた。
理を解した相当数の読者は偏見を越えて食べ、ボラを見直すだろう・・・
あまり人気が出なくとも、む~さんは・・・
「ボランティア精神」で作り続ける
いや・・まむし頭 に 作らせる・・
ベーコンもボラも 同じスモークじゃい
日本の沿岸漁業を支えたボラ
http://ameblo.jp/muu8/entry-10089832493.html
とどのつまり とは
http://ameblo.jp/muu8/entry-10089640301.html
カラスミとシルクロード
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獲ったぞ~60㎝3キロの大物トド
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サカナサカナ 魚を食べよう~
愛犬ポチ