今月は既に2回、山から鹿を運び出した。
運び出すと言っても、70キロの鹿を担いで急斜面を登るほど野人は努力家ではない。
大猪もかかっていたが、鹿は急斜面の谷の下。
駆除証明の撮影をしてその場で解体したが、勾配がきつい上に足場も悪く、転げ落ちないよう木に体を預けながら苦心した。
ロースと両足とレバーとハツをリュックに背負い、残りは食べ物が少ない動物達の為に残す。
猪は鹿肉が大好物、他にタヌキやアライグマやカラスの胃袋に納まり2~3日で消滅する。
この鹿をおとりのエサにして周囲に猪の罠を仕掛ける。
2回目はそうでもなかったが、1回目は木に掴まらなければ歩けないほどの急斜面を20分かけて登り、久しぶりに汗をかいた。
命を大事にいただくならこの程度はやむを得ないだろう。
鮮度抜群、品質の良い野生肉を調理する以上、魚同様に絞めも解体も細かい処理も自らやるのが当然だと思っている。
しかし、精肉になるまでこれからが大変なのだ。
冷やしながら持ち帰ってから土などの汚れを洗い落とし、綺麗に皮を剥ぎ、筋や薄皮を取り除いて整形、猪は皮剥ぎに、鹿は薄皮処理に肩が凝ってしまう。
鹿モモ肉のたたきは表面を火で炙ってから氷水で急冷、真空パック冷凍する。
試食をしたが最高の出来上がり、鹿の鮮度と焼き加減で味は決まる。一度食べてみなさいね
本日は、猪ロースの炭火焼き、牡蠣、穴子白焼き、スズキ生ハム、タコ飯、農園サラダと共に出したが、わずかに猪を抑えて鹿たたきに軍配が上がった。
食べる度に感激、どの品も初体験で甲乙付けがたいほど旨かったようだ。
野人 山に登り鹿を担ぐ
http://ameblo.jp/muu8/entry-11097105524.html
鹿の解体仕分け
http://ameblo.jp/muu8/entry-11088482519.html
猪鹿鳥ハム