自然界の仕組みに合った協生野菜かどうかは将来協生農法士が判断することになるが、その一つとしてすべての野菜を生食で確かめ、雑味、エグ味で判断する。
旬を過ぎてトウが立つ頃に辛味が出るものもあるが、化学肥料や鶏糞牛糞などの有機成分の雑味はすぐにわかる。
協生農法を始める前に化学肥料を使っていた畑の無機成分は1年~2年で消えるが、有機を埋め込んだ畑は何年間も腐敗成分が消えることがなく、協生農法には向いていない。
「無肥料」と称して肥料を与えなくとも、耕せば草類や表土の有機物が土中に閉じ込められるのが当たり前で、「弱有機栽培」に変わりない。
この場合、動物性有機物さえ土中に鋤き込まなければ1~2年で雑味は抜けて行くが、鋤き込めば当分は抜けない。
数十センチに深さにまんべんなく混入した有機物まで草の根が届き、枯れて通気性を作るまで有機肥料は何年間も分解されずに腐敗して残留する。
自然界のような土壌構造もなく、大気圧と雨で固く締まり閉じ込められ、好気性微生物が届かないのだから当たり前の道理だ。
「土が固くなるから耕し続ける」のが常識になっているが、固くなる原因を作ったのは人間であり、それは畑と野山と比べればわかる。
表土の「通気性 保水性」も同じことが言える。
耕し続けることは人間だけの道理であり、言葉を変えれば表土破壊に変わりない。
野生動物が暮らす大草原を畑に、熱帯の森林を伐採してアブラヤシや果樹など同種の植林、それらが環境破壊にならないか考えてみるといい。
商業目的の森林伐採だけでなく、それらの環境破壊も深刻な問題として取り上げられているが、木を植えて森林破壊、環境破壊と言われるのは日本の植林も同じ。
多くの生き物が暮らせなければ大地とは言えず、耕して異物を投入すれば健全な土壌とはほど遠い。
人はわずか数十センチの表土から地上のすべての生命が誕生、表土がすべての生命を支えていることを忘れている。
毎回耕し続けることが農業最大の過ちであり、環境、健康の諸問題はすべてここに起因している。
頭髪や皮膚に関しても同じことが言えるが、表土の仕組みも生き物の表皮の仕組みも同じようなもの。
地上の動植物すべてが持つ完全な防御システムを壊せば悪臭や病などの問題が生じるのは当たり前の道理。
その単純で完全な仕組みが理解出来ない限りおかしな常識が解消されることはないだろう。
おかしな常識は何時ごろ誰によってどんな目的でもたらされたのか考えてみると良い。
これからどの方向へ進むのか、何が子孫に残せるのかは読者の判断にかかっている。
化学肥料と有機肥料の差
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土質と土壌 メタボの矛盾1
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土質と土壌 メタボの矛盾2
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植物の使命と肥料の循環1
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植物の使命と肥料の循環2
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植物の使命と肥料の循環3
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あ~あ・・ 川の流れのように 楽したいな