志と信念 5 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

自らの人生を波乱万丈などと思ったことはない。

東シナ海での命を削った出来ごとも、この10年間赤字会社を支え続けた事もすべては成るべくして成った結果なのだ。

温故知新の言葉通り、そこから学び未来に役立てればそれで良く、反省も悔やみもしない。

人は今を生き、昨日ではなく明日を夢見て生きている。

この理解し難い過去に例のない会社を何故ここまで支えて来たのか。

それは希望を失わなかったからであり、失わなかったのは志があったからだ。

志は誰にでも持てる。

ただ、志を持ち続け完遂しようとする原動力は信念であり道理ではない。

それは人としての使命感であり、長い間身を持って知った道理に確固たる信念を持っていたからだ。

世界中の大勢の人間の命がかかっているならなおさらであり、海が、大地が、地球が、すべての生き物が、そして人間が好きだからだ。

ここまでたどり着くのに50年を要したが、すべてがこの為に敷かれた道だったと感じている。

必要な時に必要な人との出会いがあり、確実にその方向へ向かっているからだ。

子供の頃から体は自然界のあらゆる毒を受け入れ、傷を負い血を流し、幾度も生死の境をさ迷った。

自らの力で生き抜く為に自然界の「道理」を身につけるしかなかったのだ。

それは地球上のすべての生き物が持つ本能であり、人としての知性だ。

どちらが欠けてもバランスはとれず、すべてが陰陽の法則で成り立っている。

夕食が9時頃だった小学生の頃はその時間まで野犬の群れを率い、真冬も道なき真っ暗な山中を駆けていた。

自然界の猛威との最大の戦いはテーマ「東シナ海流」に、その哲学はテーマ「たった一人の武士道」「温故知新」に記してある。

20代は無頼の日々、用心棒時代は日本刀の「抜き身」が歩いているとさえ言われたこともあったが、やがて戦わないのが最大の兵法だと悟った。

そしてそれからも20年近く大切にして来た一切の武器を捨てた、自ら考案作製した武具も。


続く・・



野菜の生命と心

2008 6月

http://ameblo.jp/muu8/entry-10103352776.html

武器よさらば 野人最後の棒術

http://ameblo.jp/muu8/entry-10423700082.html