表土の荒廃 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

世界中で急激な勢いで表土が失われつつある。

熱帯雨林の減少や砂漠化の進行などニュースで耳にすることが多い。

石油や鉱物資源同様、人が根こそぎ剥ぎ取ってしまうからだ。

それらは大気汚染、地球温暖化だけでなく河川や海洋汚染にまで及び、海の死滅化へと進みつつある。

中でも最も表土を破壊するのが農業であり、世界各地で深刻な問題を引き起こしている。

結果から明らかなように、森羅万象の理に適ってはいないからだ。

文明の粋、これしかない、仕方ない、じゃあ明日からどうするんだ、と言われても間違っているものは間違っているから他に道を切り開くしかない。

それはまた徐々に書いて行くが、あるメッセージを紹介する。

協生農法研究所のメンバーで、先日伊勢の新農園整備に助っ人に来てくれた東大修士生の言葉だ。



フルーツもこんなに甘くなったのはここ最近だと思うから、野菜も果実も味覚のコンビニ化に流されているんですね。

僕がこんな質問したのは、たぶんある意味土壌不信だからですね。

窒素過多とかカドミウム汚染の話とかいっぱい聞きましたから。

ここ50年で人類は表土の4分の1を失っていて、残りの表土もひどい状態らしいです。

「土と文明」の話じゃないけど、表土を破壊した文明は必ず自滅していくようなので、協生農法がそれを反転させるようなでっかい動きになっていけばいいなあと思います。

結局今あるものにちょっと足すようなことのほうが楽なんですよね。

「おまえらは今あるものにちょっと足すことしか出来ない」って叩き込まれるし、「それが学問だ」みたいな・・・



縦割り行政と言う言葉はよく聞くが、縦割り学問と言う言葉はあまり聞かない。

学問は専門家を育てさらにミクロへと入って行く。

農地と呼ばれる大地は工場化し、人の命を救う医学でさえ細分化されている。

動物も植物も人知も及ばないほどの複雑な生き物、それを支える大地はさらに複雑な仕組みを保持しながら生きている。

その大地を支えるのは海であり、地球そのものが生きているのだ。

それを縄張り意識旺盛な縦割り学問で支えきれるのだろうか。

支えきれないから世界各地で深刻な問題が進行している。

地球を復元するには世界規模で学会の再編成が必要だろう、みんなで仲良く・・

是非皆さんも一考してね・・と野人が言っている。



畑の助っ人

http://ameblo.jp/muu8/entry-10624896732.html


野人流学問のススメ

http://ameblo.jp/muu8/entry-10427874610.html