最高のスープと米だけの食事 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

脂の浮く濃厚な白湯スープ

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ご飯を入れただけの雑炊
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捨てずに持ち帰った黒鯛の半割り頭
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昨日の夕食は最高にシンプルなものだったが最高の満足感があった。メニューは米と塩とスープだけで他には何もない。スープは黒鯛の頭だけを圧力鍋で40分、エキスをすべて引き出したもので味付けは海水塩だけだ。米は、先日のお礼にとタラサ志摩社長の今野華都子さんが送ってくれたものだ。何でも日本一美味しい米と言う。米が主役なら余計なものはいらない。たしかにそのまま食べても非常に旨かった。次に塩をふって食べた。最後に黒鯛の頭のスープにご飯を入れたが、まあ汁かけご飯だと思えば良い。

この献立だと、ご飯の味がよくわかり、また、スープの味も最高に活かされる。ダシも他の調味料も薬味もおかずもなく、食べるものは米しかない(笑)

脂肪分は豊富だったが、それは天然の黒鯛の頭から搾り取った脂肪だ。

毎日3食バランスよくなどは必要ないもので野人とは無縁の言葉。あるものを食べていればそれで十分、食べられるだけ幸せなことではないか。お腹が空いたら満たすものがある。それが最高の贅沢だと思うのだが。中身がどうの、成分がどうのなどとは考えた事もない。自然界の季節のものを適当に食べているかぎり生き物はすべて寿命をまっとう出来るようになっている。それが出来ないのは余計なことをしているからだろう。世界には満足に食べられない人、病気や障害を持って生まれた人も多い。日本は水と食べ物に恵まれ経済も豊かだが、これだけ病める大国になったのは何故なのか、原点に帰って考えることも必要だろう。健康欲とも言える前向きな姿勢はおかしなプラス志向へと向かっているようだ。