農園に住み着いたイタチの住居 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

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前からウロチョロしてはいたが、イタチの奴がとうとう本格的に住み着いた。穴を掘って住居を構えたのだ。ここで子育てして増えてくるだろう。まあ仕方がない、こいつらにも働いてもらおう。農園の地下はモグラのハーレムになっていて、ところかまわず穴を開けている。たまに足がめり込んでつまづく時もあるが排水に貢献している。土はボコボコでミミズも多く、おかしな薬剤も降って来ないからモグラにとっては天国だ。モグラは植物を食べないが、穴にノネズミが住み着き、白菜の根ばかり食っていた。そのノネズミや夜に出てくるモグラを狙って野良猫やフクロウもやってくる。このバトルにイタチが本格的に参加してきたのだ。ノネズミにとっては安泰ではなくなるが、イタチもまたフクロウに狙われる運命になる。野人が関与する事でもないが面白くなってきた。誰が勝ち残るわけでもなくバトルは続くだろう。それが自然界の循環だ。一度夜中に覗いて見たいと思っている。彼らは増えすぎる虫やネズミの数を調整し、適度に動物性肥料を残し、環境を豊かにする。ネズミも白菜を食うばかりでなく、肥料も残し、彼らを呼び寄せる事で十分貢献している。だからあえて鼠退治もしない。立派な農園スタッフだ。野人は楽をして「漁夫の利」を得ている。元々は海の民、漁師で漁夫だが猟師でもある。野人農園は海と山の仕組みを利用したものだ。だから、クワを使わない畑と言っても誰も信用しない。土を耕すのは紛れもなく「草と微生物」であり人ではない。適度な肥料分を残すのは虫や鳥であり、過剰な成分を排除して土壌のバランスを保つのもまた草の仕事なのだ。野人はバランスのとれた豊かな土壌にしたいとは思っているが、俗に言う「肥えた土壌」を作る気はまったくない。そこで出来る野菜は本来動物が食べるものではないことは動物に教えられた。現在の病気の原因の大部分は今の野菜にあることを野人は確信している。健康な植物とはほど遠いからだ。水で膨らんだスーパーのメタボ野菜もそうだが、美味しい有機野菜でガンや肝臓、腎臓、心臓病が治るかどうか試せばわかる。それらが「植物として正常」と言い切れる植物学者は世の中には一人もいないはずだ。何故それを教えないのだろうか。農作物を作る人も農学者も植物学者ではないのだ。家庭菜園を楽しむ人も。

常識は、畑には「クワと肥料」は必需品・・となっているが、野人はモリは得意だがクワは嫌いだ。水浴びは好きだが「水やり」は面倒だ。人が植物に水をやること自体がおかしい。水は植物達にもらうものだ。それに、社長とはいえ貧乏だから耕運機も肥料も農薬も石灰も・・・買えない(笑)。本来はいらないものだから別に困らない。持っているのは特価品で1万円の草刈り機一つだ。やる事と言えば草を知り、草と向き合い、草を活かすことしかないからこれで十分。鳥、モグラ、虫に次いでイタチも加わり農園スタッフは充実してきた。そのうち「ムーゴロウ農園王国」でも作るか・・・